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OH!へんろ。親子の88か所巡り(53番札所): 須賀山 円明寺(愛媛県)

わたしが、子どもたちと決めた今回のお遍路ルールは一つだけ。納経所で御朱印をいただくのは子どもたちの役割ということ。ちゃんと挨拶をして、御朱印をお願いし、最後はしっかり御礼をする、です。

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今日の煩悩:

デフォルト戦略と言うものがあります。色々考えないで済むように選択のデフォルトをあらかじめ決めておきます。

ただ、何でもかんでもデフォルトで対応すればよいかと言えば、違います。

デフォルトの選択はだいたいはどうでも良いなと思うことや、どの手法や基準を使えばよいかわからない時に「とりあえず」行うもので、私はこの初期設定が「文化」(あるいはリージョン・コード)なんだろうなと思うわけです。

例えば、映画館の入り口で並んでいたとして、劇場スタッフがキャンペーン中にプレゼントを配っているとします。その列には子どもたちも並んでいます。

筒状の入れ物にボールペンが入っています。残っているのはほとんどが緑と黒の市松文様のものです。一本だけ、ピンク色のボールペンがあります。

もしあなたが猛烈にピンクのファンであればその一本を選ぶかもしれませんが、とくにこだわりはなく、ピンクを欲しがっている子どものため息を聞きたくない場合には、沢山ある市松文様のほうを選ぶかもしれません。

この時に特段のこだわりがない場合には数が多い方から選ぶというのは、日本で実験した時に多いケースだそうです。

自分が気に入ったものを躊躇わずに選ぶという人が多い文化を持つ国もあったそうです。

コミュニティが小さかったり閉じたりしている社会では、行動の選択の失敗は自分の評価や損得に関係してきます。

「誰かが見ている時だけちゃんとやって、見ていない時にはやらない」というのが経済合理的な行動だったとして、それを100%やり遂げるというのはなかなか難しいし、1度でも失敗した時に受けるダメージは大きいです。常に「わたし失敗しないので!」と言えなくてはいけない。

同じ仲間と長いこと付き合っていかなくてはならない環境では、集団から仲間はずれにされると生きていけなくなるから、「誰かが見ている時だけちゃんとやって、見ていない時にはやらない」と言う行動はリスクが大きい。それならば最初から「正直」に行動しておいた方が良いという戦略もあります。

日本人が真面目、正直な行動を選択してきたことの裏には、実はこんな背景があったのかもしれませんよ。となれば、相互監視の条件が崩れれば、日本人のモラルも変化する可能性があります。

よく、日本人が「総論賛成」で「各論反対」が多いと言われるのは、自分が直接かかわることが想定されてない時(つまり真剣に悩まなくていい時)には(環境保全、人権問題、経済支援などに)「賛成」しても、具体的に自分に関係したり、影響が及びそうな各論の話になると、途端に翻意して「反対」に動くかもしれません。

私のデフォルト戦略は原稿まだですかと聞かれた時に、「あっ、今やっているところでーす」ですが、皆さんのデフォルト戦略は如何でしょうか。

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御詠歌:

来迎の弥陀の光の圓明寺 照りそふ影は夜な夜なの月

本尊:

阿弥陀如来

創建:

天平勝宝元年(749)

真言:

おん あみりた ていせい からうん

歴史:

縁起によれば、天平勝宝元年、聖武天皇(在位724〜49)の勅願により、行基菩薩が本尊の阿弥陀如来像と脇侍の観世音菩薩像、勢至菩薩像を彫造して安置しました。のち、弘法大師が荒廃した諸堂を整備し、霊場の札所として再興したそうです。

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キリシタン石塔

聖母マリア像を浮き彫りにしたキリシタン灯籠があることでも知られています。

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所在地:

愛媛県松山市和気町1-182

駐車場:

あり。



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