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『Jリーグジャッジリプレイ #38』感想【DAZN配信番組】

名古屋-浦和 71分のアレ

日本代表のベトナム戦のアレなど最近よく取り上げられている機会が多い気がする「オフサイドポジションの選手が相手選手に影響を与えたかどうか」問題。当該シーンではオフサイドポジションに居た小泉(浦和)が相手ゴールキーパーのランゲラック(名古屋)に影響を与えたのどうか。「影響を与えたか」という言葉を厳密に受け止めれば、確かに小泉の存在によりランゲラックのプレーの選択肢を増やした可能性は高いだろう。よって、小泉がランゲラックに全く影響を与えていないとは言えない。とはいえ、映像を見る限り小泉はボールにプレーしに行っていないしランゲラックの視線も遮ってはいない。これで「影響を与えた」としてオフサイドを取るのはちょっと厳しいのかなと感じる。それでも結果としてオフサイドになったのは小泉とランゲラックの距離が近かったことが大きいようだ。因みに、オフサイド判定における「影響を与えたかどうか」の判断基準の1つとして、廣嶋さんは「GKと身体が重なるような位置かどうか」をJリーグ審判講習等で過去に教えていたとのこと。なるほど、確かにその基準を参考にすれば当該シーンのオフサイドも納得感は増す。
まあ、オフサイドかどうか何とも微妙でどっちとも取れる当該シーンとのこと。こういうシーンは本当に議論のし甲斐がある。この試合を友人と観に行ってたら帰りに居酒屋で当該シーンに関してアツく議論していただろうなあ笑。豊田市駅周りの居酒屋で笑。

FC東京-福岡 44分のアレ

杉本(福岡)が安部(FC東京)に倒された当該シーン。うーん、何とも微妙である。安部はボールにプレーしに行っている訳ではないものの、ファウル(PK)かノーファウルかは本当に微妙なところである。「ゆるーく笛を吹く」という平畠さんの気持ちがとても分かる笑。まあ、個人的には「疑わしきは罰せず」ということでノーファウルで良いのかなという感じだ。これも試合後に居酒屋で議論する案件である笑。

東京V-相模原 45分のアレ

鎌田(相模原)のポジションは確かにその瞬間に映像止めて見てみれば、僅かにオフサイドなのかなという感じ。これをノーマルスピードで見てリアムタイムにジャッジした副審は本当に素晴らしいと思う。J2にはVARが無いが、仮にVARが導入されていたとしてもJリーグでは3Dでなく2Dラインでオフサイドの判断をする為、相当の時間を要しただろう。場合によっては証拠不十分でオンサイドになることもあり得るだろう。それぐらい際どいオフサイドだと思う。
加えて、廣嶋さんの解説を聞いて気付いたが、副審はその直前の相模原とヴェルディの選手の空中での競り合いを見た上で当該シーンのオフサイド判定を行っている。アイドルのライブではないが、素人の私からしたら「目がいくつあっても足りない」状態になりそうなシチュエーションである。オフサイドかどうか判定することなんて一見大したことないように感じるが、実際めちゃくちゃ大変だろう。ましてや当該シーンの場合、チームの昇降格に大きく関わる訳でジャッジする側も相当な責任を背負っているだろうし。

原博実セレクション

最後に、今シーズン限りでJリーグの担当審判から勇退となる村上伸次さん、家本政明さんについて。お二方ともJリーグの中でも有名な審判で、7年ほど前に私がJリーグを見始めた頃も西村雄一さんと並んですぐに覚えた審判であったように記憶している。
そんなレジェンド的存在である両審判のラストマッチとなった週末のJリーグ最終節。そこでは何と選手の引退セレモニーと同じような形で花道が飾られていた。村上さんが担当した豊田スタジアムでの試合では浦和の槙野がサプライズをしたり。

審判の勇退がここまでクローズアップされることはJリーグでは今まで無かったらしい。
サッカーはどうしても選手、監督、スタッフ、サポーターが注目されがちであるが言うまでもなく審判も必要不可欠な存在だ。何かと批判に晒されることの多い審判であるが、こういう節目をみんなで祝ったり花道を飾れるようになったことは本当に素晴らしいと思う。廣嶋さんの涙にはとってもエモーショナルな気持ちになった。
日本のサッカーリテラシーの向上を感じる。それには間違いなく『ジャッジリプレイ』のような素晴らしい番組の力もあるだろう。本当に素晴らしい風潮だと思うので、これからも「サッカーはみんなで作り上げるもの」というリスペクトの気持ちを1サッカーファンである私も意識し続けたい。

村上伸次さん、家本政明さん
本当にお疲れ様でした!
日本のサッカー界に貢献して下さり
ありがとうございます!!

2021シーズン『Jリーグジャッジリプレイ』終了

そして、今シーズンのJリーグの日程が全て終わったということで今年の『Jリーグジャッジリプレイ』も今回で最終回。私は『ジャッジリプレイ』を今年から見始め、たまーにTwitterで感想を書いていた。そして、ついつい長文を書いてしまう癖があるせいでだんだん140字では収まらなくなり、noteでこのような形で字数制限無く書くようになった。note投稿を時折サボりそうになったが、アウトプットはなんだかんだで楽しいので来シーズンが始まったらまた『ジャッジリプレイ』の感想noteを書こうと思う。
……なんて思ってたら来週からは『WORLD SOCCER JUDGE REPLAY』と題してヨーロッパサッカーを中心とした『ジャッジリプレイ』を放送するとのこと。Jリーグオフシーズンも日本のファンを飽きさせないDAZNさんのエナジーは凄まじい。
ということで、来週からはそちらの『ジャッジリプレイ』の感想noteを引き続き投稿していこうと思います。たぶん。Jリーグと違ってヨーロッパサッカーは選手とかの知識が圧倒的に足りないのでそこはご愛嬌ということで。毎週投稿できるように頑張ります。

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