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居酒屋韓国 007.5 -小休止③ 私が思う言語学習で大切な事、習慣化

【これは『居酒屋韓国』というエッセイ集の一つの記事になります。韓国で韓国人の友人たちとの交流を通して経験したことや知ったこと、韓国語についてなど色々と書き綴っています。】

 韓国の友人と話すときには、今は基本的に直接、韓国語で話すのですが、最初の頃はLINEの翻訳機能やスマフォアプリのPapagoを使っていました。それが本当に少しずつ勉強を重ねて何とか、少しだけ直接韓国語で会話することができるようになりました。地道な努力の結果です。何か特別な努力をしたわけではありません。そのことが逆に不思議なのか知り合いから時々、こんな質問をされることがあります。

「勉強を続けるコツってあるの?」

 確かに言語学習の最大の難関は継続するということかもしれません。継続さえできればどんな方でもある程度の実力をつける事は可能ですから。
 あくまで私の経験の話なのですが、私が勉強を続けられている理由を書いておこうと思います。
 一番大切な事は目標を持つことだと思います。これは前の小休止でも書いたのですが、目標を持つことでモチベーションを維持することができます。韓国ドラマ、K-POP、私のように友人、何でもかまいませんので目標や目的をしっかりと持つことです。これがないと、もともと勉強する必要のない他国の言語を習得するという不必要な行為を必要なことや好きなことに変換して、それを頑張る事ができないと思います。それから、心が折れそうになった時に、自分を支えてくれるものも目標だと思います。目標を達成したときの自分を、達成感を想像しながら頑張るわけです。
 そして、次に大切なのは勉強を習慣化するということだと思います。習慣化するというのは、歯磨きをするように、決まった時間に、決まったタイミングで韓国語の勉強をやることです。習言語学習も習慣にしてしまえば続けられると思うんです。私の場合は、通勤時の電車や通勤の時に乗る電車を待つ間の時間(いつも乗りたい電車の時間よりも早く駅に行って)などを使って韓国語を勉強する習慣にしました。逆に言うとそれ以外の時間では、ほとんど勉強していません。気がつけば、週五日、毎回1時間程度勉強しています。今ではやらないとちょっと気持ちが悪いくらいの習慣になってしまいました。
 習慣になってしまえば、勉強することが苦になることはほとんどありません。ですが、私の知り合いは「習慣になるまでが凄く大変なんでしょ?」と心配というか、既に諦めているというか、そんな感じで話をしてきます。
 確かに、三日やっただけでは習慣にはなりません。それなりの長い期間続けないと習慣にはなりません。ですけど、歯磨きで考えてみれば分かりやすいと思うのですが、習慣化するというのはそれほど大変な事ではないと思うんです。歯磨きが面倒だと思うことあると思います。ですが、辛いと思うことはないと思うんです。私も習慣化した今でも、「面倒だなぁ」と思いますし、サボってしまうこともあります。ですが、止めたりはしません。これが凄く大切な事で、何をするにしても面倒だと人間は感じるものなんだと思うんです。だけど、それが辛いと感じてしまうと、習慣にはならないと思うのです。韓国語の勉強も同じで、まずは辛くない量の勉強を続けることだと思います。
 単語学習で言えば、自分にとって無理のない辛くない勉強量を考えてみて、一日に3単語なのか、10単語覚えるのか、人それぞれやってみながらまずは見つけてください。その量はやっていけば増えますし、内容もどんどん濃くなっていきますから、最初は無理のない分量から始めることがいいと思います。ここで無理をすると必ず、多くの方と同じように気がつくと勉強しなくなってしまいます。ですから、ぜひ自分に合った分量から勉強を始めて下さい。
 ただ、この分量を決めるときに一つコツがあります。それは、必ず達成感のある分量にすることです。また歯磨きの話をさせてもらいますが、もし仮に歯磨きをしても口の中がさっぱりしなかったらどうでしょうか。歯磨きを習慣にするのは難しくなるのではないですか。達成感というと、ちょっと大袈裟なんですが、「勉強したな感」が生まれる分量ということです。私の場合、無理のない分量+3にしています。例えば、4ページなら7ページ、10単語なら13単語という感じに(正直に言うと最初の頃は、+1でした)。こうすると、毎回でないにしろ、時々今日もちゃんとできたという「勉強したな感」が生まれて、この感覚がないと不安になり、また勉強するというサイクルが生まれます。
 この二つだけでも十分に習慣にすることは可能だと思うのですが、さらに合理的に習慣化するコツがあります。それが時間を決めることです。私の場合は、それが通勤時間です。時間を決めることで、その時に必ずやるという時間的習慣が生まれるので、習慣にしやすくなると思います。なのですが、歯磨きを思い出してください。歯磨きって決まった時間にしますか? 歯磨きは時間ではなくて、食事の後とか、寝る前とか、時間ではなくて何かの前とか、後とかという前後の行為で歯磨きをするタイミングが決まっているだけで時間は決まっていないですよね。私は、それが良いと思います。私は毎日同じ時間に通勤するので同じ時間に勉強していますが、通勤という行為と結びつけて勉強を習慣化しているんです。どうしてかというと、その時に必ず勉強する時間ができるからです。勉強しようと思うと、勉強する時間を探すこと、作ることから始める方がいらっしゃいますが、お風呂に入った後、昼食を食べた後、私のように通勤中、必ず勉強ができる時間があると思います。生活ペースを変化させることなく、決められたタイミングで勉強をしてみてください。思っている以上に楽に勉強する時間を作ることができると思います。
 ここまでを整理してみましょう。「勉強したな感」がある無理のない分量を、今の生活ペースを崩すことなく、時間が作れるタイミングで勉強する。これが私の勉強を習慣化するコツです。
 ただ、このことに二つだけ付け加えさせてください。一つは、お休みを作ることです。もちろん、休まず毎日というのが理想なのですが、それこそ無理して頑張っても嫌になってしまうので、予めちゃんとサボって良いルールを作っておくわけです。これによって無理がなくなって続けやすくなると思います。サボるというと言葉が良くないですが、いつ休むのかを決めて、ちゃんと休むのも続けるコツだと思います。ちなみに、私の場合は、通勤しない時が勉強しない日です。
 そして、もう一つ。それは時々、ご褒美という試練を自分に与えてください。どういうことかというと、私の場合は韓国に行くことです。勉強を頑張る、そして韓国に行く。楽しいですよね、韓国旅行。でも、勉強したのに分からない韓国語があることに気がつかされます。自分には才能がないのではと凹んでしまうこともありますが、目標を達成したいから、また韓国に行きたいから、また頑張ろうと思って勉強をします。推しのアイドルがいるのであれば、イベントに行ってみる。好きな韓国ドラマを観る。楽しいことを定期的にしてください。楽しい時間ですが、言語学習という意味においては試練の筈です。韓国語が分かれば嬉しいですし、分からなければ凹みます。そういった諸々を自分の力にして、また勉強を続けてください。その繰り返しで、勉強を習慣化できると思います。少なくとも私はそうでした。
 どこまで参考になるか分かりませんが、私が韓国語の勉強を習慣化することに成功したときに感じたこと、やったことを書いてみました。前にも書きましたが、挫折することの方が普通なので、挫折しても自分を否定する必要はないと思います。だってそれが普通なんですから。でもできたら……と思いますよね。私も同じです。だから、習慣化することが大切だと思うんです。最初は、適切な分量を見つけたり、勉強するタイミングを探したりと、勉強とは別のところで悩むことになるかもしれませんが、自分のスタイルを見つけてしまえば習慣化はそれほど難しくないと思います。私も油断せずに続けていきますので、皆さんも皆さんのペースでぜひ勉強を進めてみてください。

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