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ともに生きる、ということ

本日(6月8日)付けの地元紙(山陰中央新報)にこんな記事が載っていた。

山陰中央新報(6月8日)

北米原産のキク科多年草のオオキンケイギクが繁殖しているという。オオキンケイギクは繁殖力が強く、在来種を駆逐して景観を一変させる可能性があるという。

この話を聞くと、ぼくはあの植物を思い出す。

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウも数年前、大繁殖し、それこそすべての野の雑草を駆逐するのではと問題になっていた。このセイタカアワダチソウは根から毒を出し、その他の在来種を次々と殺していった。

おかげで、ぼくのまちの一級河川・斐伊川もセイタカアワダチソウが繁茂し、景色を一変させた。

数年すれば、セイタカアワダチソウの天下になり、このまちはセイタカアワダチソウだらけになるのではと、ぼくは恐怖した。しかし、結果だけ見れば、そうはならなかった。

なぜ、そうはならなかったのか(最強植物に何があったのだろう?)。

実は、セイタカアワダチソウは、ほかの植物を排除するために毒を根から出していたのだが、ほかの植物を駆逐してしまったために、今度はその毒が自分の中に入ってしまい、自家中毒をおこしたのである。

そして、今は風景の一部として、ほかの植物にとけこんでいる。植物にとって、共生こそが最善の道だったということになる。



出雲神話で繁栄を極めたのは大国主命であろう。この国を造ったのだから。しかし、流石の大国主命の天下も長くは続かなかった。高天原が国譲りを謀ってから11年が過ぎ、最後にタケミカヅチが「国譲り」を完成させるので、最大見積もっても20年前後が大国主命の治世と考えていいだろう。これを長いとみるか、短いとみるかはひとそれぞれだが、栄華というものはやはり長くは続かないということなのだろう。



オオキンケイギクが繁殖しているということで、駆除を急いでいるそうだが、どうだろう、もう少し様子を見ていたらセイタカアワダチソウのようになるのかもしれないよ。そう思うのだけど、行政としては黙って見過ごすわけにもいかないんだろうな。

そんなこんなを思いながら、ぼくは名作「寄生獣」のことを考えている。

宇宙から寄生生物(寄生獣)が「人間を食い殺せ」というメッセージをもってやってくる。寄生生物は生物に寄生してないと生きていけない(生きていけるのだっけ?)。だから人間に寄生し、身体を乗っ取ってしまう。寄生獣になったものは、基本的に同種(人間)を捕食する。

ある人物(寄生獣のひとり)が自分たち(寄生生物)は宿主がいなければ生きていけない。だからあまりいじめるな、といっていた。

学生のときは、強者であるはずの寄生獣が「わたしたちをあまりいじめるな」とはいったいどういうことなのだと不思議に思った。その発言に対して、今一つ共感できなかった。でも今は、すこしだけわかる(ようになったというべきか)。

寄生獣が「わたしたちをあまりいじめるな」といったのは、広い意味で「共に生きる」ことを考えさせられる。一つの生物が天下を取ることはこの自然界ではありえないことなのだ。どんなに嫌だろうが、憎かろうが、知恵を凝らして、共に生きる道を探さないといけない。

それが(われわれを含む)いきているものたちの在り方なのだと今はおもう。




今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。 
 
よかったら、出雲大社にもいらしてください。

一緒に共に生きる道を探しましょう ♪

お待ちしています。


ゴゴゴゴゴッ

(来たな!)

ヒトコトヌシ: お前、なんだか今日はいいはなしに持っていこうとしているな
ぼく: ドキッ!
ヒトコトヌシ: ズバリ、ひとこと言わせていただく!
ぼく: はい?
ヒトコトヌシ: お前にいいはなしは似合わねぇ―んだよ!!
ぼく: ぴぇーん



こちらでは出雲神話から青銅器の使い方を考えています。

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