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小説「海辺のカフカ」感想

海辺のカフカおもしろかったー。

ああ、面白かった。

15歳の頃は、皆んなあんなにも破壊的な脳内になるものなのだろうか。

世の中の人たち、皆んなどうなんだろう。

カフカは男だけれど、私はあの人の感覚に共感する。

一番好きな場面は、目が覚めるとカフカが神社の木の下に倒れていて、シャツに知らない人の血痕がついている。そこから始まる場面。

色んな話が展開されていく中での、
あの唐突さ。

あの

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映画「名付けようのない踊り」感想

感想を書くことにも気力がいる。
その事をどうでもいいと思える作品に出会う。
その数を一生かけて増やしていけたらいいなと思う。

田中泯さんというダンサー。
この映画を見るまでは知らなかった。
映画館に行った時、この映画のダイジェスト版が映画館のホールで流れていた。友達と釘付けになった。
そしてチラシを持ち帰り上演の日を待った。

チラシの表・裏、そして中のデザインもとてもエネルギーがあるデザインだ

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【絵本】『月夜とめがね』小川未明、げみ(絵)
おばあさんが綺麗な月の晩に縫い物をしている所から始まる。尋ねてくる人などいないという事を語るところから始まり、その後で人が尋ねてくる。
来るはずのない者への驚きや、恐怖や、嬉しさが一気に来る。むず痒く温かいお話だった。

【映画】『リリーのすべて』2015年、イギリス映画、トム・フーパー監督
原作は世界初の性別適合手術を受けた人物・リリーエルベを題材にしている物語り。夫と妻の関係があって、性別という事があって、そういう境界線を感じながら、目の前に起こる少しの変化も、新しく受け止めていくようだった。

【絵本】『題のない本』エドワード・ゴーリー、柴田元幸(訳)
じわじわくる絵本。楽しい。よく分からない生物。見たことあるようで無い生物が描かれている。最後「hoo.」でおわる感じに落ち着く。思い出すのは孤独を感じていた頃の事。空想や想像する事の楽しさ。結構それで満たされるって事。

【絵本】『蒼い時』エドワード・ゴーリー、柴田元幸(訳)
今後も時折読みたいと思う絵本だった。今起こっている現実のよく分からない事とか、何でも、面白がる事ができればいいんだと思った。好きな言葉は「生きることじゃなくて、生きてもらうことが大事なんだ。」生きている奇跡に目を向けた視点。

【絵本】『ともだちのいす』内田麟太郎(文)おくはらゆめ(絵)
食物連鎖を通して友達とは何かを考えるという斬新さ。王道なんだけれど斬新に感じた。絵は可愛いらしいけれど、登場人物の居方・目線がリアルに感じた。そのリアルさはスリリングにさえ感じた。可愛い絵のタッチであそこまでのギャップ

【絵本】『ちいさいきみとおおきいぼく』ナディーヌ・ブラン・コム(文)オリヴィエ・タレック(絵)礒 みゆき(絵)
相手の素性が分からなくても、出で立ちだけで理解し合えるっていいな。大きさが違うから、わかりやすく違いはあるけれど、だからこそ見ようとしないと見えてこないのかなと思った。

【絵本】『ぼくたちが越してきた日からそいつはそこにいた』ローダー・レヴィーン(文)エドワード・ゴーリー(絵)柴田元幸(訳)
ぼく(兄)という視点で文章は書かれていて兄は弟の行動を語り、弟と「そいつ」の動向を語る。絵は兄の視点とは別の視点で描かれている。