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犬と猫のお口事情🐶🐱

皆さんはご自宅で何か動物を飼われていますでしょうか?
今日は皆さんのご家庭でも一緒に過ごされている方も多いと思われる、最も身近な犬🐶と猫🐱のお口の事情についてご紹介します。
突然ですが、犬🐶と猫🐱、歯🦷が多いのはどちらだと思いますか?ちなみに多くの哺乳類は人と同じように乳歯から永久歯に変わりますが、犬も猫も乳歯から永久歯に生え変わるそうです。
さて、犬と猫の歯の本数ですが、犬🐶は乳歯28本、永久歯42本、一方、猫🐱は乳歯26本、永久歯30本だそうです。ちなみに、人👪は乳歯20本、永久歯28本(親知らずを入れると32本)。人と猫の本数はあまり変わらないですが、犬はずいぶんと多いですね。また、乳歯から永久歯に生え変わる年齢ですが、人間は概ね12歳くらいですが、犬と猫はどちらも半年ほどとずいぶん早く永久歯に生え変わります。まあ、人間が約80年、犬や猫は10数年と寿命の違いもありますが・・・
なお、人と犬、猫の歯の形状は異なりますが、歯の内部構造は外からエナメル質、象牙質、歯髄とあり、歯を支える歯肉、歯根膜、あごの骨(歯槽骨)もあり全体構造は人も犬も猫も違いはないそうです。
次にお口の中の疾患に着目してみると、人には「人類史上最も感染者数の多い感染症」と言われている歯周病がありますが、お口の構造がほぼ同じ犬と猫もやはり約85%以上が歯周病にかかっていると言われるほど多いそうです。
しかも、犬や猫は歯を磨けませんし、痛いとも言えません。ただ、お口のにおいがひどくなったり歯ぐきから出血したりしていたら歯周病が進行している可能性が高いそうですので、獣医師さんに相談してみてください。
犬や猫も歯周病は進行すると人と同じように顎の骨が溶けて歯が抜けてしまうそうです。犬や猫のお口は自分では歯磨きができない子供と一緒ですので、飼い主さんがきちんとチェックをしてあげて、人と同じように健康に過ごさせてあげてください。
ちなみに、人では虫歯も口腔内疾患の中で多いものですが、犬や猫はその食事で基本的に砂糖を摂取しないので虫歯はほぼゼロだそうです。
ただ、犬や猫には歯周病以外にそれぞれ特有のお口のトラブルもあるそうなので、その他のトラブルもご紹介します。
犬や猫にも歯並びの悪さでプラークが溜まって歯周病が進行したり嚙み合わせが悪く口が閉じられなくなったりすることがあるそうです。また、犬は骨をかじっているイメージがありますが、骨をかじっていて歯が折れてしまうトラブルが思いのほか多いそうです。犬や猫の歯は「裂肉歯(れつにくし)」といって食べ物を切り裂く構造で、人間などの様にすりつぶす機能はないので、硬いものを噛み砕くにはむいていないそうです。
また、猫では「破歯細胞性吸収病変」という歯質が吸収されてしまう病気で、虫歯ではないのに歯が溶けてなくなってしまうそうです。また犬や猫は1年で大人になりその後数年で歯周病になることが多いそうですが、猫には「若齢性歯肉炎」という子猫の時から急激に歯周病が進行する病気もあるそうです。人👨、犬🐶、猫🐱とお口の構造は似ていても犬🐶や猫🐱にはそれぞれ特有の問題もあるそうなので、人がかかりつけ歯科医を持つように、かかりつけ獣医師を持って、健康で長く一緒に暮らせるように飼い主さんの役割が大切になります。
先に、犬🐶や猫🐱に虫歯はほとんどないものの歯周病には85%以上が感染しているとご紹介しました。歯周病のお手入れは人と同じようにやはり毎日の歯みがき、食生活、定期的なクリーニングが必要になるそうです。ただ歯科治療が必要と判断されても、犬や猫の歯科治療は人と違ってやや手間がかかるそうです。
 まず、人と違うのはじっとしていることができないので全身麻酔になるとのこと。全身麻酔のリスク説明などを行ったうえで飼い主さんの承諾を得てからの処置になるそうです。 麻酔後は人と同じようにプラークや歯石を取り除いたり、必要なら歯を抜いたりの処置が行われるそうです。ちなみに犬や猫などの歯科治療機材もほとんど人と同じで、しかも人用歯科治療機材専門メーカーが製造しているものもあるそうです。
 さて、犬や猫の歯周病予防もやはり人と同様、毎日の歯みがきと定期的なメインテナンスだそうです。毎日の歯みがきには犬や猫用の歯ブラシもあるそうです。また、犬や猫はおとなしく歯を磨かせてくれなそうですが、小さいときから続けていると慣れてくるようになるそうです。また、動物病院で1年に1回でも歯のクリーニングを受けていると歯周病になるリスクが減るそうです。
犬🐶や猫🐱も大切な家族ですので、人と同じように健全なお口を維持して長く一緒に過ごせると良いですね。
なお、お口や歯の構造は同じようでも、いずみ中山歯科では人以外の動物の診療はできませんので、動物病院に行かれますようお願いいたします。
 

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