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いわばえワインリスト

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ワインショップいわばえにあるワインリストです。その他、食品や雑貨等のご紹介も。
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2020年7月の記事一覧

リクオーレ・ディ・リモーネ

今日はテッラ・ディ・リモーニの造るレモンのお酒、リクオーレ・ディ・リモーネをご紹介します。 使われているのは伊カンパニアのアマルフィでよくみられるSfusatoというレモン。少し大きめの実を枝いっぱいにつけている写真を見ているとここまで香りがしてきそうです。 (写真はテッラ・ディ・リモーニのサイトより) 健やかに育ったレモンの皮を、てん菜から造った96度のスピリッツに漬け込んで造るリクオーレ・ディ・リモーネ。アマルフィ海岸にある小さな村で1986年からリキュールを造ってい

シー・エー・アイ リースリング・カビネット2018

今日はドイツ、モーゼルからイミッヒ・バッテリーベルクのリースリングをご紹介します。 イミッヒとは、1425年から代々ワイナリーを継いできたイミッヒ家に由来しています。また、19世紀半ばにモーゼル川沿いの急斜面を爆破してぶどう畑を造ったことに因み、バッテリーベルグ(砲兵隊)と名づけられたそうです。このワインのシー・エー・アイとは、その当時のオーナー、カール=アウグスト・イミッヒのイニシャルなのだとか。 伝統あるこのワイナリーは、1989年にイミッヒ家の手を離れます。紆余曲折

ロッソ・デル・ヴェロネーゼ2017

今日は伊ヴェネト州からラルコのロッソ・デル・ヴェロネーゼ2017をご紹介します。 造り手はルーカ・フェドリーゴ。ヴァルポリチェッラ、アマローネの優れた造り手ジュゼッペ・クインタレッリに、ぶどうを提供していた栽培農家に生まれました。 クインタレッリの社史には「同社の真の力の源は、ヴァルポリチェッラ最良の畑で入念に選別されたブドウの購入にある」と記されているそうで、フェドリーゴ家のぶどうが素晴らしいものであったことがわかります。 その「最良の畑」を引き継いだのは、1996年ルー

ル・コント・グット2016

今日は、ドメーヌ・ジュリアン・メイエーが買いぶどうで造ったワイン、ル・コント・グット2016をご紹介します。  ドメーヌ・ジュリアン・メイエーは仏アルザス地方で、1705年から存在する歴史有るドメーヌ。その当時からほとんど無農薬でぶどうを育てていたそうです。現当主であるパトリック・メイエーの代から完全無農薬栽培に切り替え、1999年から100%バイオダイナミック農法にしています。 2016年壊滅的な雹被害を受けたパトリックは、ぶどうを買うことを決断。アルザスから遠く離れた

プレン・シュッド2019 3L

こちらはお馴染みエステザルグ協同組合の白ワイン、プレン・シュッド2019のボックスタイプ。嬉しい3リットル入です。 南仏コート・デュ・ローヌにあるこの協同組合は、10名ほどの造り手が集い、お互いに切磋琢磨しながら品質の良いワインを造っています。化学肥料や除草剤を使わない方法でぶどうを栽培し、収穫量を制限。自然酵母を使って発酵、発酵から熟成中は酸化防止剤を添加しません。できたワインは濾過せず瓶詰めされます。 これだけの手間をかけてお求めやすい価格であるのは、農機具や醸造設備を

トレンタミル・マラヴェディエス2017

今日は、スペインのボデガ・マラニョネスの赤ワイン、トレンタミル・マラヴェディエス2017をご紹介します。 ボデガ・マラニョネスはスペインの首都マドリッドから車を1時間ほど走らせたところに在ります。造り手はフェルナンド・ガルシア。幼い頃から自然に親しんでいたフェルナンドは、大学で農学部を専攻し、最終的にワインに興味を持つことになります。個人的に好きなワインが酸とミネラルをしっかり持つフランスワインだったため、自分のワインの中にそれらを取り入れるため、多くの生産者の元で働いたそ

バディランテ2017

今日は、気軽に楽しんでいただけるサンジョヴェーゼをご紹介します。ポデーレ414の造るバディランテ2017です。 先日モレッリーノ・ディ・スカンサーノ2017をご紹介したのですが、こちらはサンジョヴェーゼ100%。モレッリーノ・ディ・スカンサーノを造る際に選果を厳しくした経緯で、セカンドラインとして造られました。 素敵なラベルの中央には、スコップを持って休憩している農夫が描かれています。中世のトスカーナは沼地が多く、マラリアとの戦いが続いていたのだとか。その中で進められた干

モレッリーノ・ディ・スカンサーノ2017

今日は、ポデーレ414の造るモレッリーノ・ディ・スカンサーノ2017をご紹介します。モレッリーノ・ディ・スカンサーノは、トスカーナ州のDOCGワインの1つで、モレッリーノとはこの地方で呼ばれるサンジョヴェーゼの呼び名。85%以上のサンジョヴェーゼ使用が義務づけられています。 造り手はシモーネ・カステッリ。シモーネの父マウリッツィオ・カステッリもまた優れた醸造家として名を馳せており、きっとそこから学びとったものも多いのでしょう。創業した1998年から「サンジョヴェーゼの個性、

リバション

そのワインの強さを信じて辛抱強く待つことで味わうことのできる世界があります。ジュリアン・クルトワの造ったこのリバションは、まさにそういうワインだと言えるでしょう。 ル・クロ・ド・ラ・ブリュイエールは、クロード・クルトワの息子、ジュリアン・クルトワが1998年、20歳の時に立ち上げたワイナリー。自然の調和を何より大切にする父の元で、幼い頃から栽培と醸造を見続けてきたジュリアン。飾り気のないラベルですが、中のワインは奥深く広がる世界を表現しています。 神へ捧げる酒という意味の

ブルゴーニュ・シャルドネ2018(ラ・スール・カデット)

今日はブルゴーニュのシャルドネをご紹介します。ディジョンとシャブリのほぼ中間に位置するヴェズレイに在るラ・スール・カデット。造り手は、ヴァランタン・モンタネです。 ヴァランタンは、ドメーヌ・ド・ラ・カデットでは父ジャン・モンタネと、ドメーヌ・モンタネ=トダンでは母カトリーヌ・モンタネとワインを造っています。このラ・スール・カデットは彼のネゴシアン部門で、有機で育てられたシャルドネを信頼するぶどう農家から購入し、野生酵母を用いてワインを造っています。 緑がかった淡いイエロー。

フラワー・パワー2019

イタリア、トスカーナのワイナリー、ポデーレ414からチャーミングなロゼが届きました。 ポデーレ414はシモーネ・カステッリが1998年に創立したトスカーナ州グロッセート県にあるワイナリー。ユニークな名前「ポデーレ414」は、1960年代に大農園の再分割がなされた時に、この農地につけられた区画番号をそのまま使っているのだそうです。 有機栽培で育てられたサンジョヴェーゼ100%。柔らかく潰した後、少しだけ皮につけ込み、低温で発酵させています。 明るく淡いサーモンピンク。ピンク