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労ることのススメ【9冊目:今宵も喫茶ドードーのキッチンで。】

「自分が自分をいたわってあげなくて、誰がいたわるんですか?」

今宵も喫茶ドードーのキッチンで。


本日のお供は、『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』。
おひとり様専用の喫茶ドードーで繰り広げられる、店主と客のやり取りが、とても優しく癒される小説です。
1話が短めなので、コーヒーやお茶片手にちょっとずつ読むにはピッタリだと思う。



さて、「いたわる」とはどういうことでしょう。
皆様はちゃんとご自身をいたわっていますか?



いたわる(労る)とは、

(老人や子供や弱い人などに同情して)親切・大事にあつかう。「体を―」。労をねぎらう。

Google 検索より

という意味なのだそう。
この文だけをみると、労る対象は「自分以外の誰か」のように感じますね。
けれど労る対象は、自分だっていいのです。


家事や介護、仕事などであっという間に1日が過ぎていく。
そういう生活を続けていらっしゃる方もいるでしょう。
仕事が忙し過ぎて、自分を労る時間は取れないかもしれません。
乱れた髪を、鏡を見ながら整える時間さえ惜しいかもしれません。
気にかけるべき対象が「人」であるなら、尚のこと自分の食事やトイレの時間も割いて、その人に付きっきりにならざるを得ないでしょう。
毎日家に居るのだとしても、疲れることも気分が落ち込むこともあります。
働いている人も、自分がやらないといけない仕事だからと、タスクを詰めているかもしれません。
整えることに全力で立ち向かっている方もいるかもしれません。


本当はきちんと休んだほうが良いのは分かっている。
けれど、まとまった睡眠時間が取れないこともある。
考え過ぎて頭痛がして眠れない時もある。
体は疲れているのに、頭が冴えてしまって休めないかもしれない。
疲れすぎると、眠れなくなる。
休み方のハウツー本が積まれてたりするけれど、それを読んでも改善されてないかもしれない。


そんな時こそ、1分1秒でもどうかご自身に対して優しくしてあげてください。
いろんなハウツー本に書かれているみたいに、
頑張っている自分の手を、お気に入りのハンドクリームで保湿してみる。
いつも飲んでいるお茶やコーヒーを、予算の範囲内でちょっと良いものにしてみる。
背筋を伸ばして、腕も伸ばしてバンザイをしてみる。
深呼吸しながら、ゆっくりと首を回してみる。(体を痛めない程度にね)
それだけでも、その瞬間は自分のためだけの時間です。
疲れると甘い物が食べたくなりますが、お菓子の甘味は依存性が強く癖になりやすいと個人的には思うので、ほどほどに食べる。
それすら難しい時は…どうしよう。
誰かに助けを求めてみる。
逆に気を遣ってしまう方も多いかな。
なら、違うやり方を考えてみる?
私の場合は、本に答えを求めてしまうけれど。
けれど無理して頑張り続けるより、少しだけ現状が変わるかもしれない。


11月に入り、街にはクリスマスツリーが飾られるようになって、否が応でも年末年始感が漂ってくる。
そうなると、途端に「急かされてる」感が強くなる気がする。
空気が乾燥して、昼夜、外と室内の気温差が大きくなる季節の変わり目は、どうしても体調が変化しやすい。
だからこそ、ご自身を労ってあげてくださいね。
きっと、充分すぎるほど頑張っていらっしゃるかと思いますので。



[引用]
 書名: 今宵も喫茶ドードーのキッチンで。
 著者: 標野凪
 出版: 株式会社 双葉社
   ISBN: 978-4-52570-0 C0193
                  (敬称略)


余談ですが最近初めて、とうもろこし茶を飲んでみました。
とうもろこしの甘みと、焼きとうもろこし風の香ばしさがあって美味しいです。
とうもろこし茶なので当然の味なのですが。


これまでお読みいただき、ありがとうございます。
皆様が素敵な本や言葉に出会えますように。
どうかご自愛くださいませ。
そして良い時間をお過ごしください。


Izumi

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