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福岡1日目【8冊目:初恋】

福岡と告げれば皆が「おいしい」と「安い」を言へりたらふく食はむ

初恋※1


旅行の目的

旅行に出る時は、目的を設定するところから始まる。

今回は、
①旅の目的:リラックスすること
②行き先:福岡市博物館「黒田侯爵家の名品」展
③食べるもの:美味しいパン屋さんへ行く

本当は国立博物館や太宰府天満宮宝物館、福岡市美術館にも行きたいのだけれど、休館日(月曜日)に被ってしまうので断念。
なので1日目(月曜日)を太宰府天満宮参拝、2日目に福岡市博物館へ行く旅程に決定。

私は突発的な驚きにはめっぽう弱いので、交通機関や行きたいお店をひたすらに調べて脳内シュミレーションをする。
まだまだ旅慣れず、どちらかと言えばツアー会社主催の「ソロツアー」に参加している感覚。
いずれは気の向くままお店に飛び込んで出会いを楽しむ旅をしてみたいな、と思う。


フライト欠航

『機材繰りにより、お客様のご予約されたフライトは欠航となりました』

2023年10月30日、天気予報は快晴。旅行初日の午前3:00。
深夜に届いていたメールを開き、私は当初の予定が崩れたのを理解した。
フライト予約は朝7時台。
振替便を、と確認するも表示されるフライト時間は18時台発の便しかない。
20時近くに福岡到着するのでは、あまりにも遅すぎる。
ホテルは予約済みのため、キャンセルはしたくない。
料金は倍になるけど新幹線で行くことに決め、久しぶりに開く新幹線のアプリから7時台の列車を予約。
当日5:30以降でないと新幹線の座席が選べないことを初めて知った。
航空会社から届いたメールよりフライトの払い戻しを行い、とりあえずの福岡行きは確保できたことに安堵する。
救いといえば、家を出る前に諸々の手続きが終えたことかな。
行きは新幹線、帰りは飛行機という違うアプローチからの旅程は初めてなので、ワクワク感がある。


太宰府天満宮

新幹線に乗り込み3時間後、10:26博多駅到着。
福岡市営七隈線、西鉄大牟田線、西鉄太宰府線を乗り継ぎ、11:30太宰府へ。

駅の随所にある梅の模様が、とても可愛らしい

駅を出て、太宰府天満宮へ向かう。
参道は大勢の観光客で賑わっており、活気に満ちていた。
先に参拝をしようかと思ったのだけれど、混み出す前に早めのお昼ご飯としたほうが良さそう。

味の明太子ふくや 太宰府店さんにて

明太子茶漬けを美味しくいただいた後、太宰府天満宮へ。
太宰府天満宮は、学問の神様と言われる菅原道真公を御祭神とする全国天満宮の総本山で、道真公の御墓所として唯一無二の聖地。
子供の頃以来の太宰府天満宮は、観光客や修学旅行生などで渋滞気味だったけれど、七五三の参拝をされている方もいて、地元に愛される所なのだなぁと実感。
改修中の本殿前に設置された仮殿が、とてもSDGs!

太宰府天満宮 仮殿

ちょうど神前式で祝詞をあげられているところに遭遇し、心が跳ね上がった。
社殿は装飾もとても色彩豊かで力強く、見応えがある。
参拝後、本殿横の山の斜面を登り天開稲荷社へ。
帰り道で知ったのですが、本殿裏の梅園を通り抜ければ、階段でしたけどスムーズに参拝出来ました。
山道ハイキング+遠回りしちゃったけれど、とても良い空気感の森で木漏れ日が美しかった。
ただ、バレエシューズで斜面を登るのはやめた方がいい。

焼きたての梅ヶ枝餅に息吹いてひとりし嚙めばきみはおもはる

初恋※2


そして太宰府といえば、梅ヶ枝餅。
梅ヶ枝餅片手に有名なスターバックスにも行きたかったのだけれど、大混雑で入れず路肩で頂く。
店内でいただけば良かったと思いながら、それでも熱々のあんこの甘みがじんわりと体に染み渡り、人の多さに疲れた心と体を回復してくれた。


櫛田神社


感情がきみを求めてゐた頃にはじめて櫛田神社へ行つた

初恋※3


15:00
今回持参した本に出てきた櫛田神社へ参拝するため、太宰府駅から櫛田神社前駅へ移動。

櫛田神社
飾り山笠

駅から程近く、街中に鎮座する櫛田神社は、博多祇園山笠が奉納される総鎮守として地元に愛される神社で、博多の総氏神様として最古の歴史を有しているそう。
境内では飾り山笠を見ることができ、その美しさと壮大さに圧倒される。
本殿も歴史を感じる佇まいでありながら、装飾が細やかで美しかった。


1日の終わり

櫛田神社参拝後は徒歩圏内にあるホテルへ。
チェックイン後に散歩がてら天神へ行き、お夕飯にいただいた揚げたての天ぷらは、食材がジューシーでとても美味しかった。
1日目は、ここまで。

旅行初日は神社巡りで過ごした。
信仰に厚いというよりは、参拝によって自分の願いや状態と向き合う時間を得られると思っている。
今回は行けなかったのだけれど、その神社仏閣には大抵宝物殿や博物館、資料館が併設されているので、それも旅の目的になる。
年月を経て、その土地に根付いた建物自体も美しいので、建築様式を見るだけでも行く価値はあると思う。


[引用]
 書名: 初恋 (現代歌人シリーズ37)
    ※1 福岡
    ※2 太宰府
    ※3櫛田神社
 著者: 染野太朗
 発行: 株式会社 書肆侃侃房
 ISBN: 978-4-86385-580-9
               (敬称略)

本日のお供『初恋』には、情景が目に浮かぶような短歌が収められています。
その中には福岡を舞台にしたものも収録され、偶然にも本屋さんでこの短歌集を見つけたときは「これは福岡で読みたい」と思ったのです。
本屋さんへ行くと、今の自分に必要な本に出会えるから楽しい。
旅行や少し遠出をする際に、その土地が舞台となった本を探すのも楽しい。
本に出てきた場所に行くと、初めて訪れる場所でも勝手に親近感が湧く。
聖地巡礼みたいな感覚なのかな。


[今回伺った場所]

櫛田神社
 福岡市博多区上川端町1-41


これまでお読みいただき、ありがとうございます。
どうか皆さま、秋の良い時間をお過ごしくださいませ。

Izumi

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