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出雲重機ワークス 1/12アートトイ(3)

アートトイ開発記録の第3回です。最終回です。
ここからは開発記録というよりクラウドファンディングの話になります。

2016年、1000toysは夏に開催されたワンダーフェスティバルにてシリーズの継続的な生産に関わる資金をクラウドファンディングで募る事を発表。11月に国内ではCAMPFIRE、海外ではKickstarterを利用しての同時期開催となりました。

BBのコピー

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結果は、CAMPFIREでは500万円の目標金額に対して5,549,779円の支援を受けてサクセス、一方でKickstarterは50,000ドルの目標金額に対して49,191ドルで98%に止まり不成立でした。
これによりオール・オア・ナッシング型であるKickstarterの規約によって「Probe 20WT(白)」のそれ以降の展開に影響があったと聞いています。日本円では500万円の目標額を超えていたので本当に残念でなりません。

CAMPFIREの成功は、ネットニュースやテレビ・雑誌といったメディアでの露出やイベントでの宣伝などの効果が大きかったように思います。一方で海外に関してはKickstarter終了後もクラウドファンディングに関する問い合わせが続いたので周知が行き届いていなかったのではないかと考えられます。1000toysは海外のイベント会場で宣伝を行い、「出雲重機」としては微力ながらFacebook、Instagram、Twitterの広告機能を利用してSNSの特性ごとにターゲットの条件を吟味して複数回投下しましたが、効果がどの程度だったのかは良く解りません。いずれにしても至らぬ結果となってしまいましたこと本当に申し訳なく思っております。

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2017年、旧アート本である「出雲重機 INDUSTRIAL DIVINITIES」(2006)のエディトリアルを担当していただいた FlightLab.(フライトラボ)製作による「出雲重機 INDUSTRIAL DIVINITIES 2017」をリリースすることになります。アートトイプロジェクトの副産物であるデザイン画稿をまとめた画集ですが、アートトイシリーズが継続するものとして新規パーツを使った組合せによる新型機やイラストカットを新たに多数制作しました。このクラウドファンディングに際しては特典としてプラモデルが用意されましたが、その開発については別の記事で紹介します。

このアート本もまた仕様や装丁の充実を目的として費用の支援をCAMPFIREで募りました。こちらも100万円の募集金額に対して1,774,700円の支援を受けてサクセスとなり、無事に本を出版することができました。

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クラウドファンディングにご支援をしていただいた方には心から感謝しています。本当にありがとうございました。特に国内の二つの支援募集には不安が非常に大きかったのですが、多くの方に「出雲重機」のコンセプトに共感を持っていただけた事をとても嬉しく思い、また結果を受けて自信を得ることができました。受け容れて貰えているという時代の変化も感じています。1000toysには再び「出雲重機」に日の目を見る機会を与えていただき、感謝の念に堪えません。

Kickstarterの反省もありますが、今も「出雲重機」の認知度はとても低いと様々な仕事の場面で痛感しています。今以上に「出雲重機」を広く知ってもらわねばならないと考え、参加させていただいたイベントで試作品を展示させていただいたり、「出雲重機」の名義で映像作品の制作に携わらせていただいたり、1000toys のその他の商品開発に協力させていただいたりしています。一方で「出雲重機」自体の新たな活動は出版以来行えていません。「出雲重機」はインディペンデントなアート活動です。アートトイプロジェクトと新版のアート本制作においてはこんな機会は二度と無いかもしれないと思って全力で取り組みましたから、現在はその反動で再起動のため長らく充電状態にあります。

現在、警備会社仕様のカラバリ機「Probe20WT-SPG」が発売中です。

拙著「出雲重機 INDUSTRIAL DIVINITIES 2017」は下記から購入いただけます。

MHz SHOPでは出雲重機のアパレルなどのグッズも販売中です。(在庫残少)

時間が掛かるかも知れませんが、今後のアートトイの展開に繋がると思いますので引き続きのご支援とこれら「出雲重機」プロダクトの周知へのご協力をいただけたら幸いです。🙏