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日米開戦80年の前日、極右国会議員99人が靖国参拝! さらに安倍元総理の「台湾有事は日本有事」発言に岸防衛相が「中国に理解してもらう」! 中国は「日本の対外侵略の歴史を否定」と批判!! 駐留米軍「思いやり」予算は過去最高水準に!! 2022.6.16

(文・IWJ編集部 文責・岩上安身 2022年6月16日加筆・アップ)

 真珠湾攻撃による日米間戦から80年目の前日にあたる2021年12月7日、超党派の極右議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」から、99人が靖国神社を参拝した。あえて、この「真珠湾攻撃80周年」の日を選んでの参拝である。真珠湾攻撃の決断を、靖国神社という侵略戦争礼讃神社に参拝することで、美化し、正当化しようというもくろみなのだろうか?

 理解しがたい。

 これは、自民党と日本政府が常に頼りにし続けている米国に対して、挑発しているとも受けとれる政治行動である。

 一方、安倍晋三元総理の「台湾有事は日本有事」発言に対して「中国が、日本は対中侵略戦争の誤りを教訓とすべき」と激しく抗議していた。ところが、岸信夫防衛大臣は「こうした考えがあることは、中国として理解してもらう必要がある」と記者会見で述べた。

 これは、日本国内に台湾有事は日本有事であり、「台湾側について参戦し、中国と戦う」という考えがあることを中国は理解すべきだ」という、開きようによっては、中国に対する「脅し」とも取れるような、軽率な暴言である。

 その安倍元総理は、中国の抗議を「大変光栄だ」と語った。相手国政府を馬鹿にした態度であり、不必要で危険な挑発である。

 与党政治家たちは、中国との再びの戦争を「既定路線」とみなしているのだろうか?

 岸田文雄総理が所信表明で、「敵基地攻撃能力」保有の検討や、「安保戦略」改定、「防衛力」抜本強化、「憲法改正」論議を訴えた。これに対して共産党・志位和夫委員長は「補正予算の7700億円の過去最大の軍事費積み増しに一言もない」と批判している。

 林芳正外相の記者会見での、日米開戦80年の教訓を問われての回答は、官僚の作文の棒読みだったかもしれない。しかし、その中に「力の行使ではなく、平和的外交的に解決」という言葉がある。これこそ肝に銘じるべきだ。

▲2021年12月7日、超党派の極右議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の99人が靖国神社に参拝した。写真は拝殿。(Wikipedia、Kakidai)

「真珠湾」の80周年の前日、自民、維新、国民民主など99人の極右議員が靖国神社を参拝!

 12月8日は、日本が真珠湾攻撃を行った日だ。1941年(昭和16年)12月8日未明(ハワイ時間では7日)、日本海軍はハワイの真珠湾にあった米海軍太平洋艦隊基地を奇襲した。

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