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飽きを回避して同じ経験を楽しむ術

ヘドニック・トレッドミル現象。
ついこの間まで嬉しくて幸福感を感じていたものでも、飽きてつまらなくなってしまう現象。

大切にしていたおもちゃ。
やりがいを感じていた仕事。
いつも買っていたお気に入りのブランド。

幸福感が得られたのは感情が強く動いているからである。感情が動くときはストーリーと時間がある。長年愛着のあるものと過ごした時間、手に入れるまで出来るようになるまでのストーリーがある。

しかし、何度も同じことを繰り返すと同じ幸福感は得られない。
その落差がヘドニック・トレッドミル現象といえる。

だが、実は飽きを回避して同じ経験を何度でも楽しむ方法がある。
その方法は、自分とは違う人格で違った視点で幸福感を感じていたもの観察すること。具体的な例は次のようになる。

道路標識の「止まれ」強い魅力を感じるA君。

国土交通省より

理由は分からない。その形、道路に設置された標識に愛着があった。
だが、だんだんとその愛着も薄れていく。
「自分はもう『止まれ』を好きではないかもしれない」
そんなとき、ふと考える「なぜ『止まれ』は逆三角形なのか?」
心理学者になったつもりで図書館でさまざまな本を読む。
すると、

  • 逆三角形は緊張感をもたらす

  • 心を不安定にさせる作用がある。

また、形以外にも「赤は視神経を強く刺激する色であるため注意を喚起する」ということが分かった。すると、それからは標識以外で「逆三角形のデザイン」と「赤いデザイン」を探すようになった。

違う人になったつもりで問いに向き合う。
すると、新しい気づきがある。
新しい気づきは想像を超えた答えを誘発する。
想像を超えた答えは、視野を広げる。
これがヘドニック・トレッドミル現象に陥らない術なのではないか。

なにとぞ。

参考:
国土交通省の標識一覧
こんなツアーも最高に楽しそうですね。
道路見学ツアー|公益財団法人東京都道路整備保全公社

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