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暗黙知を形式知化できる人

均質的な人材

従来の日本企業は、人事異動を前提とした人材育成を行ってきた。どんな部署に異動しても業務を遂行できる、いわば「ジェネラリスト」の育成に力を入れてきたのだ。 彼らは、新しい部署で暗黙知を吸収し、それを実践する能力に長けていた。

しかし、現代においては、こうした人材の価値は相対的に低下する。求められるのは、暗黙知を形式知化し、ソフトウェアやツール、生成AIで実行可能な形に変換できる人材である。

暗黙知の形式知化とは?

  • 暗黙知: 経験や勘に基づく、言語化しにくい知識やノウハウ

  • 形式知: マニュアルや手順書のように、言語化・数値化された知識やノウハウ

属人的な業務プロセスを可視化し、標準化する必要がある。 そのためには、暗黙知を形式知化し、誰でも理解・実行できるようにする。 形式知化された情報は、デジタルツールや生成AIを活用することで、業務効率化や生産性向上に繋がる。

暗黙知を形式知へ変換できるようになるには?

  • 学習へのハードルの低減: プログラミングは、決して難しいものではない。 「コンビニに行くくらい簡単」という意識で、気軽に学習を始めることが重要だ。

  • 「暗黙知の形式知化」を意識した教育: 従業員が「暗黙知を形式知化する」スキルを身につけられるようにサポートする。 例えば、業務プロセスを可視化するツールを活用したり、マニュアル作成を奨励する。

人材育成は企業の未来

人材は企業の最も重要な資産である。 デジタル庁の「テキスト生成AI利活用におけるリスクへの対策ガイドブック(α版)」でも、AIを活用するためには、人間がAIに指示を与えるための「プロンプト」を作成する能力の必要性が記載されている。 これは、まさに暗黙知を形式知に変換する能力と言えるだろう。


中小企業DX事典|Iwakami Sho|note
「DXが浸透しないのは言葉の定義が曖昧だからでは?」という仮説をもとに「デジタル活用=DX」という広い定義を設定しました。具体的なデジタル活用に役立つノウハウをまとめます。スキマ時間でサクッと読める内容を目指しています。

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