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あいさけの日本酒べんきょー会🍶vol.04

こんにちは!i-Sakeメンバーの佐藤汐菜です🙋‍♀️

「あいさけの日本酒べんきょー会🍶」第四弾が行われました👏🏼
今回は、日本酒において「一麹二酛三造り」と言われるほど重要な””について紹介します!

第4回の麹先生となったのは、わたし、佐藤汐菜です!日本酒について学ぶようになったのは最近からですが、麹について調べまくったので、ぜひ読んでみてください🥺🥺

・麹とは?

・日本酒における麹の役割

・製麹(せいぎく)

の三点について話していきます!

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🍶麹とは?

”麹”とは、米や麦、大豆といった穀物にカビの一種である「麹菌」を繁殖させたものです。つまり、パンなど食べ物に青や黒にカビが生えたものと麹は変わらないんです😵

では、私たちがよく言うカビと麹菌で違うところはどこかというと、人に有益なものか、有害なものかという点です。カビによる人に有益な作用を”発酵”、有害な作用を”腐敗”と言います。麹菌の働きは人にとって有益な作用なのでパンのカビなどと区別され、麹は発酵食品と言われます。

また米に麹菌を繁殖させたものを「米麹」といいます。日本酒造りで”麹”と言われているものはこの米麹です。米麹は他にも味噌や甘酒を作るときにも使われます。

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(引用: https://www.sawanotsuru.co.jp/site/nihonshu-columm/knowledge/koji-mold/))

麹菌の働き
麹菌はお米を麹に変える際100種類以上の酵素を生み出します。そのため麹が直接お米に作用しているというよりは、麹菌が生み出した酵素たちがお米に働きかけていると言えるのです!

麹菌が作り出す酵素の代表的なものとしてアミラーゼとプロテアーゼの二つがあります。これらに関しては後の日本酒における麹の役割で話していきます。

麹菌の注意点

麹菌は適切な環境以外では生まれることも生きていくこともできない、繊細な性質を持ってます。繁殖可能な温度は30~40℃で、15℃以上では働けなくなり50℃を超えると死滅します。呼吸をしながら繁殖し、呼吸をするときに熱と炭酸ガスを発生させるので、麹菌をそのまま置いておくと温度が上がりすぎて死滅してしまいます。そのため炭酸ガスを放出させたり、呼吸のための酸素を取り入れるために適度に空気を入れ替えを行うことが必要です。

また、麹菌が使われる日本酒造りの製麹という工程は保温・換気・適切な湿度管理を行うことのできる部屋で行われます。このように麹菌が繁殖しやすい環境作りがとても重要なのです😌

🍶日本酒における麹の役割


大きく2つの役割があります。

①糖化
お米の主成分であるデンプンは糖がいくつか繋がってできています。この糖の繋がりを切って分解する働きを”糖化”と言います。麹菌が作り出す酵素の一つにアミラーゼがあり、これは糖化を行ってデンプンを糖に分解してくれます。

糖化の日本酒における働きは、1つは酵母がアルコール発酵を行える形にデンプンを分解することです。第3回の酵母の話でも出てきましたが、酵母がアルコールを作り出すためにはグルコースという糖が必要です。そのグルコースを作ってくれるのが麹になります。糖化のもう1つの働きは甘みを感じさせることです。みなさんデンプンの味って分かりますか?

実は、デンプンは甘くないんです!!

でも私たちがご飯を食べる時にお米を甘く感じますよね。それは唾液の中に消化酵素としてアミラーゼが含まれており、アミラーゼがお米を分解して糖にしてくれているからなんです。日本酒造りにおいてもお米を甘く感じさせることが必要で、アミラーゼによる働きが重要になります。

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(引用: https://www.evergreenlove.net/2014/05/blog-post_8643.html?m=1))

②アミノ酸生成
麹菌にはプロテアーゼという酵素が含まれており、お米のタンパク質をアミノ酸に分解する作用をしてくれます。このアミノ酸は酵母の栄養素として日本酒に使われます。酵母に栄養を与えることで、酵母の増殖や発酵を促進します。またアミノ酸のもう一つの働きは、日本酒に旨味やコクを与える成分になることです。

ではアミノ酸がたくさんできればより美味しい日本酒になるのではないかと思ったそこのアナタ!残念ながらアミノ酸がたくさんあるからおいしくなる、というわけではないのです、、、。アミノ酸は多すぎるとえぐみやくどさにつながります。そのためアミノ酸がほどほどに作られることが望ましいと言われています。


🍶製麹(せいぎく)

製麹とは日本酒造りの一つの工程で、麹菌を米に付着させて繁殖させる麹造りをする段階になります。

ではこれから製麹の中の工程について詳しく見ていきたいと思います。

1.引き込み

蒸米を35℃前後まで冷却し、麹室に運んで全体が均一の温度となるように布で覆う。

2.種切り

2~3時間たち、温度や水分が均一になった後、蒸米を床に広げて麹菌(黄麹菌)を植え付ける。

3.床もみ

振りかけた麹菌の胞子が蒸米に均一に着床するように、蒸米をよく混ぜ合わせる。

4.切り返し

10時間ほど経過すると、麹米の表面が乾燥しお互いがくっついて固い塊のようになるので、ほぐす作業を行う。この工程によって麹米の温度と水分が均一になり、まんべんなく酸素が行きわたって麹菌の増殖が促進される。

5.盛り

切り返してから11~12時間は麹菌が繁殖していくと同時に温度が高くなっていく。そのため温度管理をしやすいように小箱に盛り分ける。この小箱を「麹蓋」という。

6.積み替え

盛りから3時間、また麹の温度が上昇するので、麹蓋を上下に積み替えて温度を下げる。

7.仲仕事

積み替え後、また温度が上がっていき塊になっていくので、麹をほぐして温度を下げる。

8.仕舞仕事

仲仕事から6時間、40℃近く温度が上昇するため、ほぐして温度を下げる。また溝を手で引いて、水分の蒸発を促進させる。

9.出麹

香りと手触りを見て麹が完成したと判断したら、麹菌の繁殖を止めるように麹室から出して冷やす。

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(引用: https://jp.sake-times.com/knowledge/word/sake_kouji))

ここまでが製麹の工程になります!製麹は日本酒造りの一つの工程ですが、その中にもたくさんの工程に分けられていることが分かります。この製麹すべての工程にかかる時間はなんと約48時間!長い時間をかけて大事に麹が作られることで、日本酒造りは次の段階に進むことができます。

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以上が”麹”の話になります

麹菌といい酵母といい、色々な生物の力を借りて日本酒は作られています。どの工程にも重要な意味があるので、これらの工程を知り日本酒を味わうのも面白そうです!
ぜひi-SakeがプロデュースするRondo Iwateを飲みながら楽しんでみてください😁🍶

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