薬大嫌い6歳男児がどうやって薬を飲んだか。一部始終

・息子は大の薬嫌い。

息子が薬嫌いなのは知ってるよ。
まさかここまで頑なに飲まないとは。

お正月の二日間、何をやってもだめだった。
・説得、
・お薬の大事さの説明、
・なぜ飲むのかの説明
・ママがどんだけ飲んでほしいかの説明、
・息子が、お薬を飲む姿をママはずっと見ているよ、とお約束、、、
・錠剤を飲むYou Tubeを見せる、
・ママが実際に薬を飲んで見せる、、、
・怒る!(またやっちゃったよ)

全部ダメ。全然きかない。



・それができるなら飲んじゃえよ!!という大人脳は子供脳を理解できない


錠剤のお薬を口に入れるまではできる。
でも飲み込まないの。

口の中で錠剤が溶ける→まずい味がする→余計飲めなくなる、、

錠剤の薬を飲み込まずに口の中にとどめておくってさ、、なかなか為せる技ではないよ。
逆にすごくね?
そこまでできるんだったら飲めるだろ、と大人の脳は思う。

もう!その小さい薬を、ポイっと口の中に入れて、ゴックンすればいいだけのことなのに!!

でも子供の脳は違うと今回の薬飲む飲まないのドタバタ劇で学んだ。
飲み込むことに恐怖があるんだな。たぶん。


息子は、ラムネなら飲み込める。
ラムネを「これはお薬だよ」と私が言うと途端に飲めなくなる。

どういう仕組み?

とにかくどんなに薬が大事だ、
どんなお薬かを説明したところで、
「僕は薬は嫌い、飲めない、飲まない!」と思っている息子がいる。

実際は飲めるのに。(ラムネで実証済み)

私は息子の6年間の育児でこんなに薬嫌いにしてしまったんだ。息子よ、ごめん。


・ヒントをくれたのは息子。

二日間、何をやってもダメだった。
三日目は違うことをしないといけない。

どうするかなー。と思いながら就寝。

朝、お薬を飲む前に朝食。今日はお粥にした。
息子はお粥が好きなの。

「ママ、お粥って噛まないで飲み込むからお薬と一緒だね」と息子が言った。
、、、お粥が飲み込めるならお薬も飲み込んでよ。。。

そこで私はひらめいた。

「じゃあお粥で練習してみよう!」


そして、いよいよ練習(という名の本番)スタート


「いい?これはお薬です。でもお薬ではありません。お粥だよ。
今から練習します。お口開けて。はい、あーん。」

息子はお粥を口に入れてモゴモゴしながら飲み込んだ。

「よしよし、お薬飲めたね!すごいすごい!
今度はお口の中でモゴモゴしないでそのまま飲み込んでみよう!
いくよ、はいあーんして。」

息子はお口の中のお粥をそのまま飲み込んだ。

「おぉー!お薬飲めたじゃん!すごいよ!

じゃあ次はこのお粥は本当のお薬だよ。すごく苦いです。お口の中に入れたらこのお水でお粥をお腹の中に流し込んでください。わかった?はい、あーんして。」

息子はお粥をお茶でグイッと飲み込んだ!


「すごいすごい!すごく苦いでお薬も飲めたじゃん!セイタはもうすごーく苦いお薬も飲めるようになったんだよ!」

息子は、
(え?僕、お薬飲めたの?だって”お薬を飲む”ってもっと嫌で、泣いて、苦しくて、苦いんじゃないの?は?どういうこと?)って顔してる。

そうなのだよ!息子!
君はお薬への恐怖心ばかりがバブルのように大きくなってしまっているが
実は大したことないのだよ!!

「お薬飲むって実は意外と簡単なんだよ!
じゃあ最後の一口いくよ。
このお粥おくすりはさっきみたいに苦いお薬ではない。でも本物の錠剤のお薬が入ってる、ってことね。いい?はい、あーんして。」


私は内心ドキドキした。
ここまでめちゃいい調子で来ている。
今、本物の薬をお粥に混ぜて息子が飲もうとしている。成功するか。吐き出してしまうか。

息子は、お粥おくすりを口の中に入れて、お茶で飲み込んだ。

え?
飲めたの?

飲めた!やった!
「セイタ!やったよ!本物のお薬のんだよ!
すごいじゃん!やっっっったーーーー!」

息子は「え?僕お薬飲んだの?全然苦しくなかったよ。」

「そうそう!お薬って思ったほど苦しくないんだよ!すごい!」

というわけでドタバタお薬劇は4日目の朝、
怒るのなし、
涙なし、
我慢なし
で笑顔で終わりました。


成功のカギはやはり、、

ここでもか。
ここでも療育が役立った。


薬がどうして大事かとか、そういう理屈攻めや
「なんで飲めないの?これくらいちゃちゃっと飲んじゃってよ。」の大人脳の植え付けではないのだ。

まずは息子の「できた!」を引き出してそれを徐々に大きくしていく。できたじゃん!できたじゃん!と。

息子、怒っちゃってゴメン。そしてよくやったね。

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