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自閉症が「上手に」話すには

おはようございます。いわたコトバのそうだん室の岩田です。
今日は、自閉症が「上手に」話すにはというお話です。

子どもは、4歳くらいになると自分の経験や、その日の出来事などを話すようになってきます。
「今日ね学校でけんちゃんとブランコ乗って、楽しかったんだ!」という具合です。
こういう話し方を「語り」と言います。

語りとは

語りは、「どんな出来事があったのか」「どんなふうに経過して」「どう思ったのか」というように出来事が時間の流れとともに話されていきます。
①原因→②結果③感想というような形を持っています。
簡単にいうとナレーションです。

こうしたお話ができるようになると、子どもとコミュニケーションしている感がぐっと増します。これは子どもの「こころの状態」を知ることができるからです。

語りが出始めるとコミュニケーションが広がる

さっきの話でいうと、
お母さんは「へーけんちゃんとブランコ乗ったんだ。他には何して遊んだの?」などとスムーズなコミュニケーションにつなげることができます。

また、「そうなんだ!楽しかったね!」とコメントしてあげることによって子どもは自分の経験を振り返り「楽しい」という気分であったことを学ぶことができます。

そうした会話をしていると、その言葉を他の場面でも使えるようになったり、おままごとや作文などの場面でもそうした会話が使えるようになるなどいい影響がみられてきます。

自閉症の「語り」の特徴

自閉症の子どもは、自分の出来事を話したり、想像して話すことに苦手さを持っています。
そのため起こったことの羅列になってしまうことが多いんです。

さっきの話で言うと「ブランコ乗ったの。ユラユラ揺れて。。それでねけんちゃんが横にいたの」という感じでしょうか。

話の脈絡や流れがわかりにくくてストーリー性が乏しいです。

自閉症の子どもは語彙力が高かったり、難しい文法を知っていることも多いですが、こうした「〜したら〜なって〜思った」というような話し方ができず、事実の描写となってしまうためにコミュニケーションの苦手さを感じやすいのが特徴です。

どうしたらいいか

語りの中で自閉症が最も苦手な部分が「どう思ったか」を話すところです。

「こんなことがあった」というところはむしろすごく詳細に説明してくれたりします。
そのため、周りはそこから「それでどう思ったの?」「それはどうして」「〜したんだ。それは〜だったね」など、大人がうまくコメントして問いかけてあげることで子どもの語りを伸ばしていくことができます。

また、言葉だけでは理解ができない場合は絵や図、写真などを使ってストーリーが分かりやすくしたりすることも有効です。

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