見出し画像

晩夏の散文



ひっくり返った蝉は誇らしげ。自分がなんだか情けなくみえて背筋が伸びる。空は青い。



髪の毛の色が変わったあいつはアイスコーヒーにガムシロップ2ついれた。



6時のサイレン。少年たちはどこか名残惜しそうに、公園を出る。彼らの影が少し長くなる。

アイス、花火。映画的回想。形而上学的な彼女は生ぬるい風に乗ってふわふわと、どこかへ。



窓の外をみると街がだんだん大きくなっていく。自分の家が見えないか探してみたりする。
甘美なメロディが僕の日常の再開を知らせる。左手には故郷の銘菓、右手には沢山の手荷物を持って。
小麦色の肌にややため息。

明日からまた、頑張ろう。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?