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JFL第12節・松江シティFC戦【いわきFC監督・田村雄三ここだけの話~BEHIND THE SCENES⑮】

田村雄三監督が自ら試合を振り返る連載コラム。今回は、6月13日にいわきグリーンフィールドで行われたJFL第12節の裏側を語ります。

▼プロフィール
たむら・ゆうぞう

1982年生まれ。帝京高→中央大→湘南ベルマーレ
2010年に引退。湘南ベルマーレ強化部スタッフを経て2015年、いわきFC強化部へ。2017年よりいわきFC監督


■ベースがなければ何も得られない。成し遂げられない。

15回目のnote、松江シティFC戦の振り返りです。

暑い中ご声援ありがとうございました。おかげ様で勝利することができました。

今節、クラブとしては、たくさんの方々に協力いただき、スタジアムグルメを提供することができました。

バスが会場に到着した時、飲食を楽しんでいる皆さんを見て、コロナ禍ではありますが、少しずつ「楽しめる空間」を提供できているのかな、と感じました。皆さんの協力なしでは、継続していくことが難しいご時世です。これからもサポートしていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

では、振り返ります。

試合前のミーティングで、選手達には、現状私が思っていること、感じていることを伝えました。

実はこの1週間、ちょっと緩い空気を感じていました。だからミーティングもトレーニングもあえて厳しく行ってきたつもりです。そのことを話した上で、こう言いました。

「闘う」をベースに「チームのために」頑張れるかどうか。
だから、敵は松江さんではなく、内にいる。

そして、もう一度初心に戻る意味でも、

ハードワークする。
球際で負けない。
試合の入り10分をシンプルにする(これは前節の反省)。

これらのことを、あらためて伝えました。

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もっと言うと「For The Teamで謙虚に貪欲に、チャレンジャーで挑めるか」というベースがあり、ポジションごとに求められる「役割」がある。これを全うすることで「勝利」「成長」「価値」などが見えてくる。つまり「ベースがなければ何も得られない、成し遂げられない」と話しました。

各ポジションの役割をボードに書き、そこには「実は選手が各ポジションに対して思っている役割を、ネガティブに」記載しました。例えば、FWはDFに「ラインを高く保て、対人で負けるな、しっかり守れ」と思っているかもしれない。でもDFはFWに「ゴールを決めてくれよ、もっと1stディフェンダー行ってくれ」と思っているかもしれない。

今のチームがバラバラだとは思いませんが「自分がよければいい」という空気を選手達に感じたので、正直に言いました。

結果がついてきているからこそ、「もっと」要求する。悪いことではありません。ただし、各々がネガティブな要求をし始めると一気に崩れる。ポジティブに助ける声を出すことが大切。そう話しました。

選手達も意外とこのnoteを見ているようなので、書きづらくなってきているのですが…。まあ、今の時代ではこれも新しくていいのかなと思います。

(※YouTubeでは、試合のロッカールームやチームの裏側に密着した映像「BEHIND THE SCENES」を公開中)


■何かを成し遂げるには何かを犠牲にしなければならない。それが「プロ」。

では、皆さんが気になっているメンバー選考についてです。


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