論文 ー 脱成長時代のブランディング- ブランド・サステナビリティ、あるいは、ブランド・トランスフォーメーションに関する考察 -

概要
 近代資本主義の発展は、19世紀後半のアメリカに観られる「囲い込み」を契機とした、私有財産の拡張の歴史であり、同時に二酸化炭素排出の拡大、天然資源消費拡大の歴史でもある。
また、19世紀末からはナショナルブランドが生まれ、大量生産、大量消費の時代に突入する。第二次大戦後は、大量生産に伴う労働問題も頻出しながら、経済格差は今も拡がりつつある。
 ブランド研究は、1950年代にブランド・イメージ、ブランド・ロイヤルティ、1980年代から90年代にかけては、ブランド・エクイティ、1990年代後半からは、ブランド・アイデンティティが注目された。
 一方、環境、人権等の観点から、ブランド商品の価値や生産過程について、識者、市民からの批判もある。また、パリ協定、SDGsなど、環境、人権等の諸問題改善の目標が提示されているものの、その効果についての懸念もある。
 21世紀のブランドは、2007年を節目として、ブランド価値共創の時代となり、2015年からはブランド・サステナビリティの時代へ変遷している。今後は、経済成長を所与としない「脱成長」志向のブランディングを積極的に考察及び推進していく必要があるだろう。

キーワード
温暖化対策、CO2削減、コミュニズム、SDGSs、ブランドランキング、エシカルファッション

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この論文は、日本ブランド経営学会(2021年9月)向けに書かれたものです。フルペーパーは以下からダウンロードできます。

https://drive.google.com/file/d/1uM1UiYUoYw9fQ9Y0ug4Pv_YKplkc5SZg/view?usp=sharing

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