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アーユルヴェーダ~本気のパンチャカルマ!? その2

パンチャカルマ~なんでインドまで行って入院するの?

アーユルヴェーダがエステサロンのメニューのひとつに登場してから30年位になるのでしょうか?あるいはスピ系の間で「チャクラ」とか「オーラ」とかという話になったり「ヨガ」の人たちから広まったりしたので、知る人ぞ知る・・・ものだったかもしれませんが、中医学と同じく、"伝統医学"です。
ただ、日本だと医師免許が認められておらず、開業できないので、西洋医学の医者がアーユルヴェーダ大学で資格を取得するパターンや西洋医のところの部門として門戸を開いている"医療"ですが、何せ叩かれやすいのもこの国の特徴。なので、日本でもハタイクリニックの"キャンプ"には参加できますが、『本気の入院』をするにはインドにくる必要があったのです。(昨年のフランス同様、没入好きというのもありますね)
※とはいえ"入院"なので、保険の種類によってはきちんと入院治療費として適用されるものらしいので、そこも要チェックです。

しかもこの病院はインドの中でも特に、伝統医学と西洋医学とのコラボレーションをして相乗効果をしようという取り組みがなされていて、癌治療を伴った「癌プロジェクト」も行われています。実際、放射線治療や術後の身体の回復に訪れる人も多くいます。脈診もしますが、血液検査も、レントゲンも撮ります!

そもそも血とか汗とか尿とか便とか、そのあたりの分析と処方はアーユルヴェーダはお手のもの。また、「アーユルヴェーダ」って「インド人特有のものでしょ」という人がいたりしますが、食べて寝て、生殖のしくみは基本的に同じでしょ??生活習慣とかその人の持って生まれた性質とか環境によっても、その時の季節によってもぜーんぶ違うので、人種の違いもそのごく一部にしか過ぎないと思えてきます。

毎日多くの患者さんと学生が訪れます


というわけで私の一日をご紹介


予定はあってもその通りではないのがインド時間

6時起床  夜明けもこの頃
6時半   ちょっと苦いハーバルティーが運ばれる
7時すぎ  朝の回診 血圧と血中酸素を測りながら体調チェック 
8時~14時 (スタート時間はその日によって変わる)に施術。
       この内容は人によって全く違うので、私個人のものは後ほど

朝ごはん!

朝ごはんはバスティの内容によって、先に食べないといけない日もあるし、終わってからの日もあるのでマチマチ
パロータやウプマ、キチャリのような軽い1品とチャイがでます。

ウプマという、日本でいうとオカラにちかい感じ
ギーが香るパロータ。ギーを練り込んだチャパティ⁉️

バスティの後にシャワーを浴びて(実際シャワーはチョロチョロなのでバケツにいれて流す方式。でもお湯がでるだけ幸せ~)一仕事が終了
髪を洗おうとすると、このような液体を渡されます。。。

粉を溶かしたシャンプー

担当医の回診は一日1回。
「OKOK ひざまげて~ お腹 いいね」
と日本語で言ってくれる女医さんはいかにもデキる人。朝夕の回診は濃い系の男子なのだけど、彼の英語はとても難しい・・・そもそも体調に関する英語はハードルが高すぎるので、Googleさんとかポケトークの出番。

ランチ&夜ごはんもほぼ同じ感じ


ランチと夜ごはんは4段積みの容器が入った保温ポットでやってくる。なので熱々!中身ははこんな感じ

スープとサプジとチャパティ、ごはんの組み合わせ
小さいきゅうりのサブジとダルスープ

食べた後は100歩歩け!というのも決まり事。もうひとりの入院患者の89才は歩行器でいつも歩いているので、彼女を見ると、頑張らねば!という気になる。食べると当然、めちゃ眠くなるのだけど、横になって寝るとアーマがたまるのでひたすら我慢。このアーマ(未消化物)の浄化のためにパンチャカルマに来ているので、ちょっとでも増やすのは避けたいところ。
マッサージ中やシロダーラ中も、寝そうになるとセラピストが起こします。知らない人は「なんで起こすんだ~」となるよね。きっと。

午後のスケジュールは・・・

ひたすら眠いのをがまん。。。ま、結局寝落ちしてるけど。
夕方にはヨガセッションがあり、今のところマンツーマン。綺麗女子がプラーナについて語り、一緒にマントラを唱えます。今までにヨガやプラーナをどこで学んだかと聞かれたものの、マインドフルネスもビクラムヨガも彼女の範疇ではない模様!?

激しい運動はダメと言われてるけれど、ヨガと敷地内のお散歩は推奨。でも日中に外に出ると怒られます。外界に行くのはもってのほかですが、施術後に太陽と風を浴びるのが良くないというのが理由。
散歩は朝か夕方17時~18時ならば許されているので、夕陽をどこからみるのが一番きれいか、毎日探している。そして、この時間にサマディ(霊廟)とメディテーションホールに行くのが日課。

パワースポットのサマディ

大学病院なので、学生はもちろん、外来患者さんもいるし、薬局には薬やハーブを求めてくる人も多いのだけど、実はこのサマディ(霊廟)を訪れる人も多いのです。霊廟とは、ここを開いた創始者とグルが立ったという石がまつられたもので実はパワースポット。その話をすると120分のドキュメンタリー映画位になるくらい、鳥肌もののいい話があるんです。(本当に映画を作ろうとしているみたい)サマディでは寺院と同じように裸足でお参りするのですが、会うとみんなニコニコ挨拶してくれます。何といってもアーユルヴェーダをこの地から世界に広げよ!というのがグルの啓示だったそうなので、実際にこうやって日本からも訪れることができているのは導かれた道だったんだな~と思いを馳せる場所でもあります。

グルが降り立ったという石と創始者のお墓


サマディはいつも綺麗に掃除され、聖女のような元産婦人科医さんが毎食作って運ぶご飯も供され、音楽も常に流れています。最近は彼女の夕方のお参りに同行するのが楽しみのひとつになりました~

いまだに境界線がどこかわからないほど広大なの敷地の中には、ソーラーパネルもあるけれど、牛小屋もあります。時間によっては草を食んだり木陰で休む牛さんやひたすら寝てる犬にも出会います。
そんな散歩中にバイクや車でゾクゾクと来る人達に出会い、何かと思ったら牛乳を買いに来ているお客さんでした。ここのチャイが物凄く美味しいのはこの、採れたての牛の恵みなんですよね。。この牛乳から作ったGEEも人気商品のひとつです。
個人的には・・・これで作ったジェラートがあったら最高なんだけど。。。

牛舎の前でミルクが買える!

セキュリティゲートはあるけれど、夕方にはバレーボールをする若者がぞくぞくと集まってきます。男子チームと女子チームがあって、昨日からは野球チームも~

そして私は夕食をたべ、夜の回診があり22時消灯。

ここでの最大の危機は、鳥やリスに見惚れて、足元の"牛の落とし物"を踏んづけること。テレビがないので、世の中の緊迫度が分からないのですが、人が作り出す危機は際限がありません。平和であることの有り難さと、平和でありたいみんなの祈りが届きますように。

次回はパンチャカルマの実況中継かな~

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