教育の未来像

堀田龍也先生の北海道教育大学での講演のメモです
・学力=英数国理社の合計点って誰が決めたことか?たまたまその時代の合意を得られたものに過ぎない→これからの時代の学力と向き合う組織が生き残る組織
・生成AIはどんどん使っていくべき→所見で使ってみた→所見は事実は書くがありのまま正直に書くわけではない→ChatGPTは気遣いができる→そのまま写すのはダメだが若い先生にとっては参考にはなる
・ChatGPTは仕事の軽減につながる→これからどんどん進化していくので良くなることはあっても悪くなることはない(炊飯器と鍋でご飯の例)
・どう使おうかと思うかによってChatGPTの受け止め方が変わってくる
・これまでは既に存在する制度の中で我々は生きてきたが、変化の速度が速くなり、制度が後から決まることがある時代になった(AIが描いた絵、書いた小説が賞を取ったとしたら誰の手柄か?)
・生成系AIで簡単に出せないような課題を出すことが求められてきている→この課題もまたChatGPTに聞くと面白い→これらを面白がれる姿勢が大切
・教育内容自体を揺さぶるくらいのツールになっている(読書感想文自体の意義を問い直し)
・カリキュラムオーバーロードを解決するために使っていける(カリキュラムマネジメントなどといってどうにかしようとしていたが…)
・親がまずは使ってみる、ゲームも子どもと一緒にやってみることが大切(やらずに心配してばかりいないで)
・答えをそのまま使うのではなく、それをもとに話し合ってさらに考えを深める手助けをすることが大切
・VUCAで個人が必要なこと→客観的な認識力や思考力の習得、内発的欲求や当事者意識の向上
・VUCAで企業や組織にとって必要なこと→迅速な意思決定、パーパスの定義、アジャイルな組織開発
(上記2つは朝日新聞の記事より引用)
・超高齢化社会、人口減少社会で労働人口が激減中→業務のデジタル化に乗り遅れた組織の顛末→学校も同じ傾向がある
・「ライフシフト、100年時代の人生戦略」定年以降の生き方、今でも民間では3~4回転職をする→そのたびに職場や職務に合わせて自分を変えていくことをやっている→教員もブラッシュアップが必要である
・10年以内に転職しようという若者が現在51%→10年研はどうするのか?→やめることが前提での仕事のあり方を考えなければいけない
・一人当たりのGDP→2020年で40数か国中23位(2000年は2位、2010年は18位)→日本はこのままで良いと思ってはいけない→激動の世の中を生きる子どもたちを育てていく
・過剰人材→事務職、そして生産職が過剰に、不足していくのは専門職(三菱総合研究所調べ)→学校の授業を探究的なものにしていくべき理由→通常授業が忙しくて探究の時間が取れないは本末転倒、誤ったやり方→将来役立たないことをやり続け、将来役立つことをやっていない
・これらのことは中教審にも書かれていること2015年ころの中教審(今の学習指導要領に向けて議論したこと)→コンテンツベースからコンピテンシーベースになっている
・学びに向かう力、人間性等が最も大切な部分→その課題が教員の多忙化→自由進度学習、イエナプラン、CAIは解決策の一つだが、その準備があまりにも大変、対応が難しいbut or therefore端末が来た→端末によって誰にどういうサポートをすればよいかが解決した
・端末を使わないという人はどうやってこれらをやっているのか?きっとコンテンツベースの指導しかしていないのでは
・PISA2018が決定打となった、国語の教室授業でのデジタル機器の活用が世界中でずば抜けて低かった→なのに学校外での使用は世界トップレベル(Chatやゲームで使っていた)→ゲームはやるが仕事でつかえない大人みたいなもの
・PISA2018のモヤイ像の問題の事例+そもそもCBTだった、学力調査もこれからCBTになっていく→学校でCBTをやったことがあるか?(英検や漢検、大人が動画で学んでCBTで演習をやっているのに)
・家庭の恵まれ具合と読解力の関連→かなり関係があったレベル1=職業につけない、レベル2=職業で続けられれない、が最下位25%の50%以上だった→中教審答申2021年1月26日→GIGA端末はネットワークでクラウドにアクセスしていく、ネットワークは高速大容量であること、端末の家庭への持ち帰りを可能とすることが望まれる
という国策である
それを自治体がどう判断しているか、自治体がきちんと判断しなければならない
・学力調査での共同編集の問題、その経験を学校出させているか
・我々の世代の考える国語、とこれからの時代の国語は異なるものである
・来年の学力調査は最後の紙での学力調査である
・英語の学力調査の12.5%がアップロードできなかった→特定の自治体に偏っていた(学力調査も受けられないネットワーク環境の自治体)
・情報活用能力は学習指導要領の総則に書いてある、各教科の基盤として述べられている(言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力)
・きちんとGIGAを使っている学校は学ぶスピードが上がっている、学びの多様性が実現している(通常の学びの学校を久しぶりに訪れるとその遅さに驚く)
・義務教育で全員一人一台を国費では世界的にも驚かれた→しかしながら活用については格差が生じている(自治体、教育委員会、管理職の責任)
・使わなければマインドセットは起きない
・情報活用能力調査の結果(令和4年12月)発達段階で差が生じているのは当たり前だが、例えばキーボードの打ち込みは中高は正規分布だったが小学生は一部5文字~10文字に大幅に高いところがあった→どの自治体かは実は国は分かっている、補助金も…)
タイピングができない人はこれからの時代は活躍するのは難しい
・骨太の方針2023、閣議決定された→政府文章、これをもとに予算が決まる→国策として進むGIGAスクール構想の一人一台端末について、公教育の必須ツールとして更新を着実に進める
→国策を教師の都合(自分ができない、自分がやりたくない)でやらないということはあってはならない
・日常からの使用はこれからどんどん調査される(調査されて初めて先生方が動くから)
・学年が低ければ低いほど先生が教える時間が多い、学年が上がっていくにつれて減っていく(ゼロになることはない)
・実験、体験が重要な理科などではICTは非常に相性が良い(記録を残す、調べる)
・シンキングツールで分類→コンピテンシーの一つ、他の班との比較→他者参照ができることのメリット→やり方の工夫をどんどん取り入れる
・まとめは一人でやらせていた事例(最後は個に帰着する)作業は共同で、まとめは個人でという学び方(他者のまとめを自分にも取り入れる)
・小学校2年生の学級通信→GIGA開き→きちんと低学年から使わせている
・教師の役割の再考、授業とは何か→ティーチャーからファシリテーター、コーディネーターとしての役割
・紙orデジタルは児童生徒が決めること→研修会でデジタルで記録している人と、紙で記録している人がいる→今どちらかを禁止したらどうですか?今記録指定くださいとか決められたらどうですか?→児童生徒にあれこれ決めることは生徒の学びを奪っている可能性も
・個別か協働かはこどもが決める
・一斉指導はそれが最善だったからやっていたわけではない、それしか方法がなかったからやっていただけ
・今までは良い先生の運転するバスに生徒を乗せていた、これからは各生徒が自分の運転する車を運転できるように運転の仕方を教えてあげる、学びの複線化
・働き方→Chatツール化、メールが激減→実際情報供給スピードがアップ、生産性がアップ→まだやっていない学校は遅れている
・文科省の会議資料000218972→公務におけるクラウドサービスの活用状況
・保護者が民間でチャットツール、デジタルツールを使っているのに学校では…どう思われるか
・公務処理が職員室限定になっていることが勤務時間の長さにつながっている、子育て中のお母さんたちがどこでも働けるような工夫を
・学習指導案を共同編集(これまでの赤を入れられまくった指導案、なのに色々と言われてしまう)そりゃやめてしまうのも無理がない

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