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投資にまつわる短期的な話

「インフレは続くと思う」と、ぼくが推測する根拠を述べていて、それが ”短期的には” 日米金利差による影響だと思っているのも先述した通り。

ぼくの noteを読んでくれている人の中には、投資をされている人もおられると思うので予定を変更し、現在の円安について思うことを先に述べておこう。

現在も1ドル・149円台後半の円安で、FRBの利下げや日銀の追加利上げでもない限り、これといって円高になる要素が見当たらない。だからこのまま円安が進む可能性もあるけれど、ぼくは今の円安を ”とりあえず” 短期的なものと見ておいた方がいいと思っている。

7月まではゴミのように売られ続けてきた日本円が金利差縮小の観測によって転換し、今度はヘッジファンドなど投機筋による円買いが急拡大した。その買い越し額は1カ月前の2.5倍にも上り、この投機的な円買いは今も続いている。

実需だと思うんだなぁ、やっぱり

これは、先月25日の noteで述べたもの。
これまで、ずっーと日本円を売りまくっていた大口の海外投機筋などが、日銀の利上げを警戒して円買いへと転換した。

FX(外国為替証拠金取引)をされている人ならご存じだと思うけれど、通貨取引にはスワップ金利が発生する。これは取引する2国間の金利差のことで、高金利通貨を買えばスワップ金利を受け取れ、それを売るとスワップ金利を支払うことになる。

ドル・円の場合、米ドルの買いポジション(=日本円の売り)を持てばスワップ金利を毎日受け取ることができ、逆に日本円の買いポジション(=米ドルの売り)だとスワップ金利を毎日支払うことになる。
つまり、ドル売り・円買いへと転換したヘッジファンドなど投機筋は、保有しているだけで毎日スワップ金利を支払うポジションを取ったことになる。

彼らが運用している資金は巨額なため、スワップ金利もきっと相当な額になる。
保有していれば金利がもらえる買いポジションと違い、支払う側である売りポジションをいつまでも持ち続けているわけにもいかない。
ベットした円高にもならず勝てないと判断すれば、スワップ金利を無駄に支払い続けることになるので当然、彼らも売りポジションを解消する。
これは「円買い・ドル売りポジションを閉じる=ドル買い・円売り」なので、ドル高・円安を進めることになる。

現在、ドル高・円安に戻っているのは、この海外投機筋の円買い比率が低下したことやポジション解消によって、ちょっとした巻き戻しが起こっているのだと思う(もちろん、それだけじゃないとは思うけれど)。
それでも海外投機筋の円買いポジションの余地はまだ残っているし、彼らがこれを解消するか否かでドル高・円安がさらに進行する可能性もある。
というわけで、短期投資家やトレーダーの人たちはお気をつけて。

繰り返しになるけれど、これはあくまでも ”短期的” なお話。

そして、述べようとしている本題でもない。

つづく



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