見出し画像

ヨガやマインドフルネスは習慣力を上げるのか?

以前私は、英語の勉強においてこんなことを行っていました。

マインドフルネス実験の復習をしますと
「英語を勉強しているはずが気がついたら英語を聞いていない=英語にマインドレスなワタシ。」
という視点から、マインドフルネスで培った注意のコントロール力を駆使して(集中力を上げて)TOEICのスコアアップを図ろうというものです。

実験といっても成功も失敗もなく
ただ自分の研究というだけなんですが。(笑)

これで最初405点だったスコアが

5カ月で805点まで上がりました。

この後、妊娠が発覚しつわりに突入するので一旦ストップしていたのですが、先日、担当いただいていた先生から
「英語学習の効率を上げるために、イツカさんのやっていたマインドフルネスの技術って使えますか?」
というメッセージが。

話を伺うと、生徒さんの多くは継続がネックであり、それを「ただ続けましょう!」というより、マインドフルネスやヨガと組み合わせることで継続しやすくなるのでは、と考えられたようです。

TOEICのスコア805点は人にお伝えできるレベルではないとは思いながらも、
先生のように多くの生徒さんと見てこられた側からすると

・5カ月続けたこと
・400点代から800点へ実際にスコアアップしていること

を踏まえて、多くの方が悩む「継続」という壁を打破するヒントがマインドフルネス実験にあるんじゃないかと思ってのご連絡でした。

なるほど、面白い…

というわけで
「ヨガやマインドフルネスは継続力を上げるのに役立つのか?」
という問いに対して書いてみたいと思います。

今までの実験結果の詳細はこちらをご覧ください。


▶ヨガやマインドフルネスは継続力を上げるのに役立つのか?


最初にお伝えしておきますとヨガやマインドフルネスを続けてIQが高くなることはありません。(笑)

一回見ただけですべて覚えられるような記憶力が手に入るとか、
今まで解けなかった難解な数式が解けるようになるとか、
そういうIQを上げるということは難しいと思います。
(もともと持っていた能力が引き出されることはあると思いますが。)

ただ、ヨガ的な脳の使い方をすると確かに習慣力は上がると思います。

そもそも、なぜモチベーションが落ちると思いますか?


▶モチベーションとは「脳が心をコントロールしようとしている」


何かを始める時、モチベーションを上げて、そこからコツコツ繰り返して習慣化を目指すと思うんですが、
モチベーションって脳が心をコントロールしようとしてる状態だと思うんですね。

周りから認められるからとか、
大金が手に入るとか、
社会的な地位が上がるからとか、
綺麗な自分を褒められたいとか、
こういう何かしらの自分にとってプラスなエサを脳に与えて、それに心を添わせようとしているんだと思います。

ただ、脳より心の方が凶暴なので脳が心にいくら訴えても、結局モチベーションは落ちてしまうんだと思うんです。

ヨガはその大元ととなる心の方のコントロール術を身に着けるので、脳にエサを与えなくても行動が伴いやすくなります。

▶ヨガは心の作用をコントロールすること

ヨガはマットの上の哲学といわれており、体を通して心の作用をコントロールしていきます。

自分が望まない方向に働くのが心というもの。(byまつヲ)
だからこそ、それらに気づいて修正するんです。

ここでいう「自分が望まない方向」とは、比較や葛藤や怠惰を指します。

周りと比べて落ち込んだり(比較)
英語が話せない自分に恥ずかしさを感じたり(羞恥や不安や恐怖)
苦しい勉強は後回しにしたり。(怠惰)

(勉強嫌いなのでよくわかります。笑)

多くの場合、私たちはこれらを自分自身だと思っていますが、心は自分の表面に現れたものであり、本来の自分はもっと深いところにあります。

そして、比較や不安、怠惰はそんな表面的な心の作用です。
心がそう働いているだけ、ということ。

ということは、
心がそのように働かなくすれば、これらが行動を抑制することはない
わけです。

ここ大事です。
あくまで自分ではなく心の働きという認識を持つこと

その理解をポーズを通して行っていきます。

例えば、よくヨガの先生が
「周りは気にせずに行っていきましょう」
と言いますが、あれはヨガ的な言葉に翻訳すると
「比較の心に気づきましょう。その比較という心の作用をストップさせる練習を行いましょう。」
ということです。

「ポーズができるできないに拘らずに行いましょう。」
という言葉は
「結果に執着する心を手放し、今の自分に集中しましょう。」
ということ。

「無理のない範囲で行いましょう。」
という言葉は
「自分の体や心に無理な抑圧のかからないライン(心や身体の限界点)を見極める練習をしましょう。」
ということ。

そういう練習をポーズを通して行っていきます。

すると、上に述べたような比較や不安などの心の作用が働きにくくなる、というわけです。

▶ヨガ的な脳は「深く考えない」


そんなふうにヨガをトレーニングをしていくと

・ただ決められたことを淡々とこなす
  (=不要な心の作用を働かせない)
・目の前のこと(イマココ)に対して集中する
 (=意識の対象をコントロールする)

ということができるようになります。

誤解を恐れずに言うと、
深く考えなくなる
んじゃないかなと思います。(笑)

深く考えなくなるというとちょっとお馬鹿さんのように聞こえますが、
私たちが行動に起こせない時って賢すぎる脳が原因だったりしますよね。

不安や恐怖は「自分なんかが…」「これでいいのかな…」という考え過ぎ脳が引き起こします。

怠惰は「あれやりたい、これやりたい」という周りに意識がいっている脳が引き起こします。

そんな脳の働きを止めて

・ただ目の前のことに臨む
・イマココに集中する

ができるようになると、無駄なエネルギーを使わずに行動が起こせるようになるので、習慣化はしやすいと思います。

私はマインドフルネス実験においてスケジュールの管理は行いましたが、モチベーションの管理は行いませんでした。

それは自分の行動をモチベーションでコントロールしていないので、下がるという問題も起こらなかったからだと思います。

言葉だけでは伝わりにくい部分もあると思いますが、多くの場合、私たちは行動に不要な心の作用を働かせてしまっているので、その手綱を持てるようになるとモチベーションではないところで習慣化できるようになると思います。

次回に続きます*


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?