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宝石箱のつくりかた
お好みのフルーツ缶詰 好きなだけ
ゼラチン 適量
水 適量
分量はゼラチンのパッケージに書いてあるので、それをみましょう!
きらきらしているものに惹かれる気持ちは、小さい頃からずっとわたしの中にある。
シロップ漬けにされたあまいフルーツ缶詰を、そのまま宝石のようなゼリーの中に閉じ込めてしまうのが大好きだ。
今年が始まって間もない頃、2021年の夏を懺悔した。
きらきらのフルーツゼリーを作らなかった罪はわたしの中では大変に重いものであり、それだけ初めての一人暮らしに余裕がなかったのだと思い知らされた。
気持ちに余裕のない生活を送っていると身近にあるものも見逃してしまうようで、自宅からたった三百メートル先にある大きなスーパーの存在に気づいたのが先程の出来事。
なぜ気づかなかったのだ、こんなに近所なのに!と興奮しながら入った店内で、可愛らしいラベルが巻かれたサンヨーの白桃缶と目があった。なんだか今日のうちに宝石箱を作らなければならないように思えて、そのままその白桃缶と、サクランボ缶と、ゼラチンをカゴに入れてまっすぐレジへと急ぐ。
久しく作っていなかったゼリーの分量など忘れてしまった。パッケージを見ながらケトルに水を注ぎ、お湯を沸かす。
缶切りでキコキコと白桃缶を開け、中のシロップを鍋にあける。果実はガラスの器に並べ、ケトルが唸っている様子を眺めながらサクランボ缶も同様にあけ、器に並べる。
森永のクックゼラチンは顆粒状だから、ふやかす手間なくサッと溶けてくれる、優秀な子である。
お湯とシロップが混ざった鍋を火にかけ、ゼラチンを投入した。あろうことかそのまま沸騰させてしまったが、久しぶりに作るゼリーへの興奮からか”ゼラチンを沸騰させると固まりづらくなる”という簡単なことさえわたしは忘れていたのだ。
プロは火を止めてからゼラチンを入れる。実家で過ごす夏は毎日のように作っていたのになあ。
ブランクは仕方がないので、この反省は次回に活かすとして。
果物がゴロゴロと並んだ器にゼリー液を注ぎ、粗熱を取ったら冷蔵庫に仕舞って、翌朝には宝石に閉じ込められたかわいいおやつが出来上がる......はずだ。
うまく固まってくれることを祈りながら、眠りにつくとしましょう。おやすみなさい。
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