今回の米国『中絶権の合憲性認めない』判決で学ぶこと


アメリカ現地時間6月24日
 連邦最高裁判所が、人工妊娠中絶を女性の権利として認めた過去の判決(49年前)を覆す判断を示したことを受け、全米で抗議デモが行われている。

最高裁の判決で影響すること
 ①女性の権利が否定されたこと
 ②国としての統一基準が喪失し、中絶権については今後各州に判断が委ねられる。今回の判決によって、すでに何件か中絶クリニックが閉鎖したところもある。これから全米で新しく中絶禁止法を施行する州が増えたり、厳重化が加速するのではないかとみられている。

『今すぐ生理管理アプリを消して』というツイートが広がりプチパニック

ー「中絶(abortion)」と「生理(period)」、何の関係があるのか?
 生理管理アプリでは妊娠した場合、体調や基礎体温などを記録するために、妊娠情報などをアプリ内で記録・管理します。
 今回のバズったツイートの背景は、個人の妊娠情報が外に漏れるのではないかと懸念が広がったためです。何らかの原因で流産(miscarriage)となった場合、殺人(murder)として訴える材料として、その情報が強制的に開示されるのではないかと憶測が広がりました。

生理管理アプリの対応は?

 大手生理管理アプリの Clue は、個人データは厳重に管理されているとIGにて公式コメントを投稿しています。そもそも Clue はヨーロッパの企業であるため、国際法により個人情報が強制的に開示されることは低いとみられます。

今回の判決で学ぶこと
 今回の判決によって、生理管理用アプリに限らず、登録している自身の個人情報の使われかたに危機感を持つことの大切さを学びました。私自身 clue 愛用者ですが、この投稿があるまでヨーロッパの企業だという認識がありませんでした。アプリは機能性の良し悪しでインストールしていた私ですが、その企業の価値観や政治的立ち位置まで考慮に入れて、取捨選択していくことは今後より大切になってくるかと思います。
 企業に対して何か不満がある場合、なかなか日本では抗議をする方法として不買運動までにはならないかと思います。そういう企業対消費者という点で、
自分が選んだもの、使っているもの=自分の考えや価値観が反映されているものという見方がアメリカ・ヨーロッパでは強い傾向にあるのだと、大変よい学びになりました。


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