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ロンドンの大学のオンライン授業

外出禁止モードになってから早3週間、私が通うロンドンの大学では外出禁止モードになる一歩前から学校がオンライン授業に切り替わりました。どんな形でオンライン授業が進んでいるか、今後授業をオンラインに切り替える人の参考のために情報アップします。

前提として

まず、イギリスと日本の大学の教育のアプローチがかなり違うところがあるので共有します。そもそも、イギリスの大学(少なくとも私の通う大学)では「自主学習」が主体であり、授業数がかなり少ないです。その代わり、予習・復習・課題があり、真面目な学生は休む暇もなく自主的に勉強している状態です。「あなたは何を勉強したいの?」というところから始まり、先生や学校機関は自主学習の強力なサポーターのような存在です。ですので、日本のように生徒が先生の話をひたすら聞くと言う形の授業は最低限しかなく(今年は1コマしかありませんでした)、基本的にはディスカッションや課題をこなしながら学生達が自分で答えを見つけていくような教育スタイルになっています。そのため、オンライン授業も自主学習のサポートとしてのツールになっているのが特徴です。

スカイプ形式のレッスンはない?!

学校がロックダウン等を見越し、留学生は母国へ帰るように促したため、現在、学生達は色々な国に点在しています。そのため、意外にもスカイプやZoomのような「この時間にビデオチャットに絶対参加!」のような形のものは基本的にありません(基本です。後々補足)
その代わり、時間差でも参加できるような形で、学習内容に合わせた色々なオンラインツールを採用しています。こうすることでWifi環境が悪いなどの学生もなるべく参加できるようになっています。尚、私の受けているコースは実技科目がない授業となっています。

1)掲示板:ディスカッションが必要な授業向け
掲示板に生徒が意見を書き込むと言う形でディスカッションを展開します。何か特定のお題が出され、数日以内に生徒が意見を書き込んでいきます。例えばリスニング能力が問われる学習は、ビデオを見た上で意見を書き込むなどの形式をとっていたりします。これだと携帯などからでも気軽に参加できます。

2)先生の事前録画の映像:先生の講義を聞く形式の授業向け
講義を聞くレクチャー形式のものは、先生が事前に録画したビデオに自分の都合の良いタイミングでアクセスする形式になっています。ポイントは後々クイズに答えたり、ディスカッションのトピックにしたりと、何らかの形でビデオの内容を見ていないと課題が進まないような形になっていることです。こうすることで生徒が見ないと言うことを防止しているようです。

3)課題の提出:アウトプットが必要な授業向け
ライティングやスピーキングなどのアウトプットが必要なものは、自分で書いたエッセイや録画した動画など提出し、先生がコメントする形で進めています。いつもよりフィードバックも来て生徒にとっては有り難いですが、先生たちは大変かもです。

4)スカイプ、Zoom形式:フォローアップ時間として
基本的にこちらは任意参加になります。いわゆるQ&Aセッションで、一定の時間に先生がビデオチャットに参加している時に、生徒からの質問を受け付けます。このQ&Aセッションの時間を設けることで、生徒の不明点をフォローアップしています。何らかの事情で参加できない人はメールでフォローもしてくれます。

こんな風に様々なオンラインツールを組み合わせて学習内容にあった形で生徒の自主学習が捗るように工夫されています。実際オンライン授業を受けてみて、通学の授業と遜色はないと感じます。むしろ課題が増えていつもより勉強しているくらいです(汗)ありがとう先生、ロックダウンの時間を有意義なものに変えてくれて・・・

よろしければサポートを!皆様からの応援は、将来への希望とロンドンの道端で悩める人たちへのドネーションに使おうと思っています。