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10年後になくなる仕事

IT化や人工知能の進化によってなくなる仕事、というのが話題だが自分の仕事はどうだろうか。

ある日。chatGDPについての配信があり、聞いてみた。


私の結論として

最後に思ったのは『これからの時代こそが”個”の時代になるのではないか』ということ。
”その人だから”っていう「何か」は今まで以上に選ばれる上で重要な要素になってくるのではないかと思う。

自分はその”何か”を持っているだろうか。

人とAIの違いについて、私の主観も入るが聞いた内容を以下に書き連ねる。

学習について

AIは”ないデータ”は学習できない。
人がやるならそこの部分であろう。

例)示談。ネット上に落ちてるものは結論のみ。
示談金の相場、示談までの日数、交渉過程はネット上にない。

示談ではないけれど何かトラブルになったとき、私の社労士としての経験上の話をすれば、その過程は十人十色であるし、示談金の相場はその時代時代、人と人、内容によって変わるので、”これでいい”というものはない。
答えは当事者同士での”話し合い”で結論がまったく違ってくる。
また最終的な結論がだいたい同じとなったとしても同じ過程を通過することは当然ない。

こういう反応が来たからこう対応する、というのはある程度学習でできるかもしれない。
しかし相手は感情ある”人間”。心の奥底までは見せてくれない。

私が開業して間もないころの話だが、諸先輩方に言われたことがある。

「依頼人は”嘘”をつく」

これは”意図的に”嘘をつくということではなくとも、言いたくないこと、言わなくてもわかってくれるだろう、伝えるべきことだとは思わなかったなど、こちらの質問や対応の仕方によって”隠されてしまう”ものがあるということ。
人間のそういった”心の機微”分かったうえで当事者の”言葉”をとらえないと本質は見えないということだろう。

もちろん、自分に有利にしようとするがために”嘘”をつくこともある。人間だもの。
そして依頼人の表情、声、態度などから得られる情報もある。
→これらは経験により”感覚的に”培われる”学習”だと思うので、AIに学習させるにはまだまだむずかしいことではないだろうか。

判断

さて、AIの学習結果が偏っていたらどうなるのか。

やはり最後は人間が”判断”するしかない。
AIの答えが”正しい”かを見極めるのはやはり人間である。
とすると、人間である我々もきちんと偏りを作らず学習していかなければならないのは明白だ。

観点

学習するにあたり、観点は多ければ多いほどいい。
1つの観点だけだと求めていた結果とはならない。それは当たり前。
どこを軸にすると求めていた結果となるか、たくさんの観点があれば自社に合ったものを選べる。

権威

「誰から聞くか。」
人は肩書に弱かったりもする。門外漢のことでも有名大学教授とかテレビに出ている作家さんが言うことなら聞いてしまったりもする。

もちろん肩書や有名無名は関係なく、”この人”だから聞きたいということはないだろうか。
同じことを言っていても”あなた”だから聞き入れられる、”あなた”だから頼りたい。

そういう人になれればAIは脅威ではなくなる。

データ量ではAIに負ける

人が記憶できること、学習できる”量”は限られているので、AIに負けるのは当然として、大量のデータを持っている国など大きな組織にも個人は負けることになる。
→AIを使ってできることは国など大きな組織がとりまとめてAI化してしまったら個人は太刀打ちできない。
AIを使ってできないことを個人はやるしかない。

リアルタイムは残る

例)俳優→舞台。舞台上の俳優の呼吸、客も含めた空気感などは”その場”にいないとわからない。
映画など→一般大衆向けのものではなく、”私だけの””私好みの”映画が作れるとなったら?

例)セミナーや研修
ライブセミナー:その場で質問すると講師がその場で答える。その講師が答えているところをリアルで見ているので、”その講師の答え”が聞けていることは間違いないが、あとからメールなどで質問をした場合、答えているのはもしかしたらAIかもしれない。

非接触か接触か。
ライブで自分の五感すべてで体験するか、五感のうちどこか1つまたは2つだけを使うのか。
ライブでない場合、たとえば嗅覚は使うことはないので、その時の思い出の中に”におい”に関するものは”ない”ということになる。

課題認識

AI:課題解決はできるが、課題認識ができない。

例)未病
顔色悪いけどお酒やめた方がいいのでは?寝不足なのか?
顔色が悪い原因がどういったことなのかわからない。
人間の嗅覚、経験から導き出されるものだから。

レポート系や定型業務

例)年末調整などはAIでできるだろう。

今までの経験が試される

1年目にしてはすごい。(でもしょせん1年目だよね。)ということ。
経験がなくてもある程度の答えは導き出せるが、その導き出した過程やその答えを相手に伝える方法などに経験の差が出る。
心が通っていない?とでもいおうか。これが経験の差。

感情をどうする?

例)音楽:人が作ることで”揺らぎ”が生まれるとのこと。
この揺らぎが人を感動させる元となり、人は人が演奏した音楽を聴く。
この揺らぎをがAIが表現できるようになったら人はいらなくなるだろう。

バズるものは作れる?
人が好む”ズレ”を作れるようになったらAIに負けるかも。

AIより私を選ぶ基準
コンテンツかストーリー、どちらかに感動することで”人”に頼む。

いろいろなソフトの話

アプリの中でchatGPTみたいなことができるようになっている。
chatGPTが食べログを取り込んで答える。→今もうできているのでこれはかなわない。(プラグイン)

チャットの法律相談

例)弁護士ドットコムの情報量、ある程度の回答は得られる。
ある程度、一般化されたものであったり、多くの人が経験するようなことはAIで学習させればできそうだが、、、

例えば法律をすべて”覚えている”ことは人間には難しいが、どの法律に則るかを”判断”するのは人間。やはり判断をAIにゆだねることはむずかしい。

まだまだ人の手がいるだろう分野

〇仕分け、判断
どこに相談したらいいの?という問題を裁く
同じ「相続」という問題を考えてみよう。
相続というから税理士ではないかと思うかもしれない。
しかし、相続する家のことだったら?→司法書士となるかも。

実際は相談が来た時点で自分の管轄外であれば人は適切な人を紹介する。
AIにそれができるか?

〇複雑な問題、難しい相談

〇”心”
対談相手がいっていたことなのだが、TwitterなどのSNSをAIに任せてみたところ、フォロワーが減り、いいねも減ったんだそう。
ここにも人がAIに負けないことのヒントがあるのではないかと思う。

AIに任せたものに対して人はなんとなく人が書いたものじゃないと感じるのではないだろうか。
人がやることで伝わる”何か”はAIにはできないこと。

これって音楽で言うところの”揺らぎ”と同じではないか。

AIと人との共存

今まで時間だけかかって生産性のなかった単純な業務をAIに学習させやらせることができるようになれば、生産性のある、有意義な仕事をもっともっと時間をかけて対応することができるようになり、顧客に割ける時間が増え、結果顧客に喜ばれるのではないか。

どうしたってAIはこれからもどんどん進化していくだろう。だからこそ人間がやること、AIがやることを分け、業務の住み分けをすることは必要になってくる。

今やることは、
・AIでやること
・人がやること
を分けて、AIに任せるところは任せること。

これからの時代は
「AI×人」

脅威にするのではなく、仲間に引き入れること。
そして、”自分”という”個”を持ち、たくさん経験をして学習を忘れないこと。

技術は上手に使うことで人間を”楽”にしてくれる。

≪Profile≫伊藤社会保険労務士事務所
東京都社会保険労務士会 所属
特定社会保険労務士 伊藤 綾子
2005年4月 渋谷区にて事務所開設
2011年11月 豊島区に事務所移転
★組織改革支援★組織・人材活性化支援★
伊藤からの質問「どういう組織をつくりたいですか?」


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