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スキンシップの実験5選

※この記事は速読の練習用として使えるように、太字部分を読めば1分程度で読めるように書かれています。ぜひやってみてくださいね!


今までにもスキンシップの重要さを何度か記事にしたことがある。

今回はその肌感を語る上でよく参考にさせていただいている著書「子供の『脳』は肌にある」からいくつか細かい実験を紹介していこうと思う。

複数紹介していくため、その実験からの考察や、細かいことなどは省略させていただく。



男女による快感、不快感の違い

1983年、アメリカの心理学者へスリンらは質問用紙を使って大学生208名に触れられた時に感じる「快ー不快感」についての評価をしてもらった。

その結果、男性はタッチの意味を性的な意図に拡大解釈する傾向がみられ女性はタッチしてくる相手との親密さによって快と判断するか不快と判断するかを決めていることがわかった。そして特に男性からのタッチは、性的な意図があるかないかを厳しく区別していることが分かった。



男女による触れられる箇所による感じ方の違い

これは著者山口創が1997年頃に行った実験であり、大学生を対象としたものだ。

実験では同性同士の被験者、実験者が、肩と腕それぞれに対して「軽くたたく」、「なでる」、「触れておく」、の三種類の方法で触れ、そのときの感じ方について測定した。

すると、女性は腕よりも肩に触れられる方が快に感じる度合いは高かったが、男性ではこの差はみられなかった

女性は触れ方によっても感じ方が異なる。女性は軽くたたくタッチには励まされた感じを受け、触れておくタッチには緊張したのである。ところが男性ではこの差はほとんどなかった。



スキンシップと精神的健康度

2004年、大学生のカップルを対象に、恋人どうしてどの程度スキンシップを取っているかを調べ、そのカップルの精神的健康度についても測定する、といった調査を行った。

すると、女性は相手の男性とのスキンシップの量が少ない人ほど精神的健康度が低いことがわかった。仲が良かったのに、スキンシップが足りないことだけが原因で相手と別れてしまった女性もいた。一方男性はスキンシップの量と精神的健康度とはほとんど関係なかった。



未婚、既婚者のスキンシップの感じ方の違い

アメリカのニューエン・ミッシェルらは、1976年に既婚未婚のカップルそれぞれ26組に対して、身体の様々な部位を図に示し、同性あるいは異性からの「軽く叩く」、「しっかりと握りしめる」、「なでる」、「(偶然に)触れる」、の4種類の触れ方で触られた場合を回答してもらった。

その結果、女性は未婚既婚にかかわらず、恋人や夫から触れられることを強く望んでいた。これに対して既婚男性は未婚男性よりもタッチされることを最も否定的に評価していた

結婚すると男性は妻に触れられることに悦びや満足感を感じなくなってしまうという。タッチされることは、心地よさどころか妻からの拘束を意味するものとして嫌がる人さえいた。



暗闇でのスキンシップ

これはアメリカのスワースモア大学で学生たちに対して行われた実験である。

実験では初対面の大学生らを集めた。そして被験者の大学生たちを最初は真っ暗な部屋に連れていき、その次に明るい部屋に連れていく、というものだ。

すると、彼らは皆初対面であったにも関わらず、最初の真っ暗な部屋では9割以上の学生が互いに触れ合い、約半数は抱き合ってさえいたのだ。そしてその後の明るい部屋に連れて行った時にそのようにしたものは皆無であった。



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参考文献

「子供の「脳」は肌にある」光文社新書(2004)著 山口創



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