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ぎっくり腰と膝の痛み。年齢とともに症状が悪化して。鈴木京子さん 『痛くて不安で孤独なあなたへ 人生を取り戻す回復への物語』より

今、痛くて不安で孤独な方へ

はじめまして。
『人生を変える幸せの腰痛学校』著者の伊藤かよこです。
2019年より『人生を変える幸せの腰痛学校』の読者さんを対象にしたオンラインコミュニティを運営しています。
今回、コミュニティ有志の方がご自分の痛みの体験談と回復へのきっかけを書いてくださり、それを電子書籍にまとめることができました。

本の一部をここで紹介します

ぎっくり腰、膝の痛みで家に引きこもることが増えた鈴木京子さんの物語。
家族からの善意の言葉が重荷になったお話、とても共感しました。

30代前半、わたしの腰痛は足の裏の痺れから始まりました。
整形外科では椎間板ヘルニアと診断されましたが、しばらくリハビリに通ったらすぐに治ったので、たいして記憶に残っていません。

30代後半、はじめてのぎっくり腰を経験。
立つことも座ることもできず、這って移動する2日間でしたが、10日ほどで治り、またそれほど気にとめることはありませんでした。

40代に入ってからだんだんとぎっくり腰の回数が増えていきます。
そこから整形外科、カイロプラクティック、鍼、整骨院、整体通いがはじまりました。
いろいろな治療法を探しては試してみましたが、あまり症状に変化はみられません。

40代半ばになって膝の激痛が出ました。
2日ほどで激痛は収まったものの、その後1ヶ月ほど足を引き摺ってしまうような軽い痛みが続き、杖をついて片道約1時間の膝の専門病院に通いました。
診断名は変形性膝関節症。
そこでのリハビリで比較的早く痛みがなくなりましたので、膝の痛みへの不安はあまり残りませんでした。

このあたりまでは、腰への不安はあったもののそれほど気にはならず、大好きな映画鑑賞やアイドルグループのライブ参戦を楽しんでいました。

50代半ば過ぎから30分以上、椅子に座るのが辛くなってきました。
15年以上も続けていたボランティア活動を休止、映画やライブにも行けなくなってきました。
在宅の仕事をしながら、映画やライブ、ボランティア帰りには都心でショッピング、と人生を楽しんでいたのに……。
ぎっくり腰もますます頻繁に起こり、動けなくなって救急車で運ばれたこともありました。

家に引きこもる生活が続き、めまいやIBS(過敏性腸症候群)の症状も強くなってきました。
そんな自分が情けなくてたまりませんでした。

そして2年前、2か月の間に3回のぎっくり腰を起こしてからは、恐怖で上半身を曲げることができなくなりました。
着替えも恐怖、お風呂の浴槽に入るのも一苦労、浴槽に入っても寄りかかれずリラックスできない。
お辞儀も首をコクンとすることしかできません。
可愛くて大好きなペットの散歩も毎日恐怖。
フンを拾うときや、急に引っ張られた時にぎっくり腰になってしまうこともありました。

椅子に5分以上座っていられなくなり、食事も途中からは横になって食べていました。
最低限の家事とペットの散歩以外はほとんど横になっている生活でした。
これが身体的なわたしのどん底です。

精神的などん底は家族からの言葉によって引き起こされました。
「このままではほんとうに寝たきりになってしまうよ」
「大学病院に行って精密検査をするべき」
「慢性の痛みで鬱になる人もいるらしいよ」

今まで何度もレントゲンやCTを撮ってきました。
診断はいつも同じで、軽いヘルニアがあるだけ。
もっと体重を増やして筋肉をつけるようにと言われるだけ。
大学病院の心療内科を受診するにしても、この身体でどうやって通うの?
待ち時間も長いんだよ。座っていられないんだよ。
行けるわけないでしょ! と伝えるのですが伝わりません。

そうやって渋っていると「どうしてこんなに心配しているのに大学病院へ行かないの?」と言われ、まるで責められているように感じました。
それが辛くてたまりませんでした。

近所の方も、散歩のときに前傾姿勢でゆっくり歩くわたしを見て、病院や治療院を教えてくださいます。
そして、次にあった時に「行ってみた? 行く行かないは自由だけどさぁ、このままじゃ嫌でしょ」と言われるのです。
返事に困りました。近所の人に会わないようにと願う毎日でした。

年齢とともに悪化する症状。
この先、わたしはどうやって生きていけばいいの?
わたしの存在は、家族の迷惑なの?
これが精神的なドン底でした。
(中略)

わたしの大切な物語⑤ 鈴木京子(仮名)さん

現在では、もう何でもできるような気にさえなっています。痛みはあっても映画やライブを楽しんでいた昔の感覚に似ています。あれから年齢は確実に増えているのに、腰痛に関しては十年以上前と同じというのはすごい!
自分はすごい! わたしの身体はすごいと自分を褒めてあげたいです。
ここまでよく頑張ったね! 頑張ったわたしにありがとう。

どん底から現在の変化はぜひこちらの電子書籍でお読みください。

年齢を重ねるたびに、ぎっくり腰の回数が増え、症状がひどくなっていく。
年のせいだと思ってしまいますよね。
そして、もっと悪い未来を想像してしまいます。
それに加え、家族やまわりの人からのアドバイス。
それは善意なのですが、時に患者さんを追い詰めてしまうこともよくあります。

京子さんは、もともとは映画やライブ観戦が好きな活動的な方。
腰痛学校オンラインコミュニティで他の方からの刺激を受け、今は少しずつ行動の幅を広げておられます。

年齢など関係ありません。
10年前と同じどころか20年前より元気になることだって可能です。
これからも引き続き、行動範囲を広げ心身への自信を増やしていきましょう。 

書いてくださりありがとうございました。


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