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最後の最後の記述式~もったいない答案よさようなら 2024ver~
伊藤塾の2024年合格目標全国公開模擬試験の採点を行った、伊藤塾スタッフのTとKが、もったいないなと思った点をチェックリストにしてみました。本試験でもったいない失点を防ぐ参考にご一読下さい。最後に「2022年合格者×髙橋講師の”ケアレスミス”ゼロ宣言」の動画も掲載しておきました。ミスしやすいポイントは、時を経てもあまり変化しないものと思いますので、併せて参考になさって下さい。
全国公開模試が終わりました。受験いただいた皆様お疲れ様でした。
採点していて全体的な所感としては、第1回、第2回ともに空欄がある答案が例年よりも少なかったということです。
今年度から記述式の配点変更がありますので、受験生の皆様の記述式に対する学習の重要度、そしてその成果が表れているのではないかという印象です。
だからこそ記述式でのちょっとしたミスでの失点は非常にもったいないです。
この記事では本来であれば得点できるはずだった(=きちんと理解している)にも関わらず、失点してしまっているもったいない事例をピックアップしています。
誰しもケアレスミスは起こり得ます。それが本試験の場ということにならないよう、この記事をチェック集としてご活用いただければと思います。
【不動産登記法でのチェック☑】
☑「抵当権」と「根抵当権」を間違えていないか
「根抵当権」を「抵当権」と記載してある答案が多くありました。
時間がない中であわてて書いていると、書き間違えてしまうのも理解できますが、1文字違いで大違いです。
☑「登記不要」または「なし」と書いてあるか
近年の本試験では、「(答案作成に当たっての注意事項)」において、
「申請すべき登記がない場合には、解答欄の登記の目的欄に「登記不要」と記載すること。」
「解答欄の各項目の欄に申請すべき登記の申請情報等の内容を記載するに当たり、記載すべき情報等がない場合には、その欄に「なし」と記載すること。」
と指示があり、公開模試においてもそれを踏襲しております。
上記の指示を守らず、何も記載していない答案、「なし」を「ない」と記載した答案、「登記不要」を「不要」と書いてある答案が散見されました。
その場合、得点にはなりません。
記載することがないという結論が分かっているのに、得点に結びつかないのは非常にもったいないです。
【商業登記法でのチェック☑】
☑添付書面は通数まできちんと書いてあるか
添付書面の記載はあるのに通数の記載がないものが散見されました。
特に委任状。「委任状1通」はテンプレで真っ先に書くなど、自分なりに漏らさない工夫をしておきましょう。
添付書面は、書類名を書いたなら通数まできちんと書く、書いたものの不要な書面だったら書類名をきちんと消す、を徹底しましょう。
不要なものをそのまま残しておくと余事記載として減点される可能性があります。
【答案作成全般のチェック☑】
☑雛形は正しいか
頻出の雛形なのに書けていない(必要な部分が抜けている)ものが結構ありました。
たとえば第2回であったのが、
・〔不登法〕根抵当権の相続による債務者の変更:変更後の事項で(被相続人○)を書いていない
・〔商登法〕代表取締役の重任や代表権付与:代表者の住所を書いていない
枠ははまっているので何の登記を申請するか答案構成は出来ているのでしょう。しかし、雛形を間違えてしまうと得点にはなりません。
山村講師も常々言っていますが答案構成を雛形は両輪です。片方だけでは車は動きません。雛形練習も最後まで疎かにしないようにしましょう。
☑漢字の誤字・脱字はないか、略字使用はしていないか
たとえば商業登記法では第1回・第2回両方で登場した「廃」を、やまいだれにして誤字になっているケース。
![](https://assets.st-note.com/img/1718356172868-mEggCnBoJY.png?width=1200)
不動産登記法では必ず出てくる「権」を略字で記載してしまうケース。
![](https://assets.st-note.com/img/1718356190107-uVrcgo6ERG.png?width=1200)
他には門がまえの略字もありました。
また、単純に誤字・脱字として多かったのが商業登記法の代表取締役の住所です。
書きなれない地名が出てくる場合は、思い込みで書いていないか一字一字確認しましょう。
☑文字はきちんと読めるものか
本試験では問題文中に『答案用紙の各欄に記載する文字は字画を明確にし、』記載するようという注意書きがあります。
午後の部は時間制限の厳しい中なので多少雑になるのは仕方ないとは思いますが、それを差し引いても文字を崩し過ぎて単純に文字として読めないものもありました。
受験生は正しい内容で書いていたのかもしれません。ただし、当然ながら採点者としては文字の判読できないものは採点しようがありません。
☑時間配分の戦略ミスをしていないか
たとえば第2回不登法は解答用紙表面の所有権に関する登記は難しく枠ズレが多発しました。反面、裏面は比較的よく出来ていました。
表面から順に記載していき、登録免許税もきちんと計算し、裏面は途中で時間が無くなってしまったのでしょうか、中途半端なところで筆が止まっている答案が結構ありました。
残り時間との兼ね合いにもよりますし、現場での判断にはなりますが、所有権の細かな登録免許税を計算している時間があるなら、根抵当権変更の課税価格なし・登録免許税金1000円を書いた方が得点に繋がるのではないでしょうか。
答案全体を仕上げること。この戦略は配点変更がある今年であっても従来と変わりません。
【見直しの有用性】
記述式が時間との勝負なのは重々承知していますが、答案を書きあげたあとでざっと見直すだけで見つかる間違いも多くあります。今年は配点変更により見直しで間違いが見つけられると大きいです。
見直しもメリハリをつけると効率的ですので、最後にざっと見直すためのチェックリストとして今回のnoteの記事を参考にしていただければ幸いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1718587166344-pBZ5h6xdbX.png?width=1200)
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