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過去問の勉強することの意味・・出題の手口の分析と把握

過去問を熱心に勉強している受験生は多い。しかし、そのうちの多くは、現在の自分の状態を過去問を解くことで確認しているに留まり、残念ながら過去問を使うことの「本質的な意味」を考えていない。

司法書士試験の「至上命題」は、合格即開業の建前の下、「実務能力の基本」を身につけているか否かの「検定」にある。本試験は、どの論点をどのように問えば実務の基本能力が問えるのかについての模索の結果であり、過去問とは、その工夫を集積した宝庫となっている。

私は、過去問が、「どの論点をどのように問うているのか」を「出題の手口」と呼ぶことにしている。実は、過去問を勉強することの本質とは、出題の手口を分析し、それを把握することにある。この作業を意識して行わなければ、何度も同じ出題の手口に引っかかり、あしもとを掬われ、悔しい思いをすることになる。「同じ間違いは二度しない。」この極めて当然な受験勉強のセオリーを確実に実践するには、出題の手口の分析と把握が必須なのである。    

また、直前期に備えて、知識・スキルを絞り込む軸となる出題論点の予想とは、出題の手口を前提に、それが社会や経済の変化、実務の動向のよりどのような影響を受けるのかを予想することであり、出題の手口が分析・把握されていなければ、出題論点を予想することもできないことになる。

「記述式過去問手口分析講義」は、記述式全過去問(42年分)を分析対象とし、出題の手口を分析するものである。本講座の教材は、第1回から第42回までの過去問の出題の手口を分析した「読む過去問」と、枠をはめる練習用に年度別に編集した年度別問題集、枠を埋める練習用に項目別に編集し一問一答形式の項目別問題集という「解く過去問」から構成されている。

「読む過去問」は、「出題の手口の一覧」であり、「出題の手口の総目次」として機能するものであるため、書式の勉強の際は、これを傍らに置き、自分が勉強している論点が、既に過去問で問われているのか否か、どのような出題の手口として出題されているのかを確認し、気になる論点であれば、それを年度別問題集、又は項目別問題集を使って現実に解くことで実感をもって確認するというイメージで勉強を進めることになる。

是非とも直前期の準備期間であるこの時期に、過去問を勉強することの意味を考え直す契機として頂きたい。

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