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人間は忘れる存在~忘却との向き合い方~

みなさん,こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。

【1】はじめに

司法書士試験の学習では膨大な知識の記憶が要求されるため、この試験は忘却との戦いともいえるでしょう。

今回は、忘却との向かい合い方についてお話していきます。

【2】人間は忘れる存在

心理学の実験によると,記憶は20分後に約42%,1時間後に約56%,9時間後で約64%が失われます。その後,少し緩やかになり,6日後には約76%を忘れてしまうそうです。よって1回の学習で完璧に覚えたつもりでも,その後復習をしなければ,6日後には約24%しか残っていないということになります。

この実験における知識の保持率は,理解を伴わない単純暗記としての保持率ですが,復習しないと,多くの知識を忘却するのは確かです。

すなわち,「人間は忘れる存在」であり,1回勉強しただけでは忘れるのが当然であることは,科学的に証明されているのです。しかし,覚えたことを,忘れる前に繰り返し反復することで,忘れる確率は大幅に低くなることも分かっています。

特に記憶すべき学習量が膨大な司法書士試験では,「忘れるのは当然」といった前提に立った上で,繰り返し復習をする姿勢が重要となります。

【3】復習にかける時間とタイミング

講義に応じた復習にかける時間は,講義時間と同程度の復習が必要となりますが,復習をするタイミングがポイントとなります。

具体的には,①1度目は初めのインプットの翌日までに,②2度目は1週間以内に,③3度目は1か月後に復習するのが最適であるといわれています。特に①の1度目の復習をできる限り早く行うことが重要です。

常に上記のタイミングで復習するのは難しいでしょうが,①の復習は確実に行い、後は可能な限りで,②の復習又は③の復習のいずれかでも行えれば,効率的に知識を記憶できますので,ぜひ実行してみてください。

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