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答練復習のコツ~復習時間を先に決める~

みなさん、こんにちは。伊藤塾司法書士試験科講師の髙橋智宏です。今回は、答練の復習のコツについてお話しします。


【1】答練の復習でよくある悩み

カウンセリングにおいて、答練の復習に関してよくある相談が、「答練の復習に膨大な時間が掛かってしまう」というものです。

答練の復習に追われる結果、テキストの読込みや過去問演習などの自分の主体となる学習の時間が圧迫されてしまい、学習計画通りに進められないというのは、実は答練復習でよくある悩みです。

【2】答練の復習は個人差が出やすい

答練は、記憶の定着度を確認する側面があるため、もともとの記憶の定着度によって、復習に係る時間に個人差が出やすいものです。

例えば、「間違えた問題を重点的に復習する」という復習方針で取り組むとしても、間違えた問題が5問程度の方と10問程度の方では、単純に考えてその労力に2倍程度の差が生じるわけです。

したがって、答練の復習方針に関しては、個別の実力・学習時間などに応じた配慮が必要ということになります。

【3】復習時間を決めてから取り組む

そこでお勧めなのは、「頑張って復習を終わらせる」といった根性論ではなく、自分の主体の勉強を崩さない程度の復習時間を先に決めておき(e.g.「2時間」「3時間」)、そこからどの範囲で復習に取り組むのかを調整することです。

ここで心構えとして重要なのは、「答練の教材は繰り返してなんぼ」ということです(答練に限らず、どの教材も3回程度以上繰り返さなければ、記憶は定着しません)。必ずしも1回目の復習ですべて触れなければならないわけではなく、繰り返すうちに範囲を広げていけばいいわけです。

それでは、具体的な択一式答練・記述式答練の復習を、定めた時間内に調整する方法をお伝えします。

ここで紹介するのは、復習時間の調整方法の例です。こちらを参考に、ご自身の定めた復習時間から逆算して、可能な復習項目を検討してみてください(「必ずこの復習方法をとってください」という趣旨ではありません)。

【4】択一式答練での具体的な調整方法例

・間違えた問題を重点的に復習する

ただし、組合せで結果的に正解できた問題でも、判断があいまいだった肢(「△」を付けた肢)は、できるだけ復習するようにしましょう。

・講義や教材で示される問題の重要度ランクを参考にする

例えば、「Aランクに指定された問題のみに復習対象を絞る」といった形です。

・教材の付属の表は最初見ないで、問題の復習に集中する

講義中で指摘があった表の箇所に絞って見るようにするのもありです。

【5】記述式答練での具体的な調整方法例

・間違えた箇所を重点的に復習する

ただし、正解していた箇所であっても、講義で指摘のあった判断プロセスをすっとばしてしまった箇所は、できるだけ復習するようにしましょう。

・フレームに関する論点を重点的に復習する

難しい申請書の書きぶりや戸籍関係の添付情報といった細かめのディテール論点は後送りにし、「何の登記をどの順序で申請するか」といったフレームに関する論点を重点的に復習するのもありということです。

・解説は分からないところだけ拾い読みする

解説全体を読むのに時間が掛かってしまう方は、問題全体の流れを講義でつかんだ上で、解説は分からないところだけ拾い読みをするのもありです。

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