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令和3年度本試験の民法を振り返る②

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。

今回は、令和3年度本試験の民法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。

令和3年度本試験の民法を振り返る②

【1】新しめの判例知識にも注意

今年の民法の問題では,平成20年以降に出された新しめの判例知識を問う問題が次の5肢分出題されました(令和2年度:1肢,令和元年度:9肢)。

今年の問題では肢の組合せの関係から分からなくても正解を導くことができる問題が多かったですが,来年これらのような新しめの判例知識を問う肢が直接問題の正解・不正解に結びつく可能性も当然あるわけなので,今後も新しめの判例知識に注意していく必要があります

〔第7問オ(最判平21.3.10)〕

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〔第10問オ(最判平25.2.26)〕

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〔第17問ア(最判平25.2.28)〕

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〔第22問ウ(最大決平28.12.19)〕

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〔第22問オ(最判平26.2.25)〕

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【2】テキスト・答練等で+αの知識として習得

新しめの判例知識は,テキストや答練の解説などから意識的に習得していきましょう。特に,性質上,過去問学習では対策が難しいところなので注意が必要です。

ただ,新しめの判例知識に注意が必要だといっても,最優先で押さえなければならないほど重要度が高いわけではないため,過度な対策は不要です。あくまで「+α」の知識としての習得として位置づけるようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。今後の民法の学習指針を定める際の参考としてぜひお役立てください(昨年の記事も参考になさってください)。

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