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<BACK NUMBER>元気注入!~バスケW杯&ラグビーW杯~+憲法「司法権の概念」

みなさん、こんにちは。
伊藤塾行政書士試験科の高木美雪です。

あと少し、あと少しと、残暑が去るのをじっと待つ…そんな9月でしたね。
お変わりありませんか?
この時期、マイページやパーソナルトレーナーメールの相談では、公開模試後のご報告をたくさんいただいています。
私自身も、体調や家族の予定で満足に模試を受けることができなかったり、消化不良の復習に焦ってみたり、思うような結果が得られなくて沈んでみたり…試行錯誤の経験をしてきているので、共感しきりです。
そして、具体的にどう一歩を踏み出すのか、ご一緒に考え、元気になってもらえたらと祈る思いなのです。
アドバイスなどというおこがましいものではなくて、共感、共鳴したい。
そして、あと少し、一緒に前を向きましょうという思いをこめて…今回は、「元気注入の名言」を拝借します!

今秋、バスケW杯やラグビーW杯をはじめ、スポーツが元気を拡散してくれています。
そこで、バスケ日本代表HCのトム・ホーバス氏と、ラグビー日本代表のリーチ・マイケル氏の名言をご紹介。

トム・ホーバス氏
「あなたの天井はもっと上にあるのに、どうして低いところでプレーするの?」
「考え方が正しければ場所は関係ない。うまくなりたい気持ちがあればうまくなる。」
「楽しい練習はない。1番楽しくて嬉しいのは勝つこと。」

リーチ・マイケル氏
「日本はこれから、強くなるだけ。」
「負けて悔しいけれど、学ぶことが多かった。」
「倒れたときに、0.1秒でも早く立ち上がり、10㎝でも少しでも前に出ていく。」
「下を向く時間はない。胸を張ろう。」

偉人もアスリートも私たちも、思うことは同じ。
最初から万事うまく完ぺきに運んでいる人なんて、いないことがわかります。
元気注入、いざ、ラストスパート!

さて、ここからは、例のチリツモ作戦!
今回は、憲法と文章理解の読解のウォーミングアップを兼ねて、あえて長めの解説にしてみました。

Q.具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争の形式をとっていたとしても、宗教上の教義に関する判断などが必要で、事柄の性質上法令の適用により解決するのに適していないものは、裁判所の審判の対象となり得ない。

さて、〇か×か、どちらでしょうか?

制限時間は15秒!

…はい、15秒!早っ!

正解は、○です。

本問は、「裁判所の審判の対象」を問うていることから、「司法権」の対象、つまり「法律上の争訟」(裁判所法3条1項)について検討すべきことがわかります。
この「法律上の争訟」とは、
①    当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって、かつ、
②    それが法令の適用により終局的に解決することができるものをいいます(判例)。

もうお分かりの通り、この問題は、「板まんだら事件」判決を題材としています。
この事案をざっくり解説すると、「せっかく寄付したのに、寄付先のお寺のご本尊『板まんだら』はニセモノのようだ。ニセモノだったら寄付なんてしなかったのだから、寄付金を返してほしい。」として、お寺の信者が訴えたものでした。

①については、寄付金の返還請求権という具体的な権利についての紛争といえるため、要件を満たします。
問題は、②についてです。
寄付金の返還請求権が認められるためには、寄付に錯誤があったことが必要です。
そこで、ご本尊の「板まんだら」がホンモノかニセモノかという部分について、原告と被告の主張立証が集中してしまいました。
でも、ご本尊がホンモノかニセモノかは、純粋に宗教的な判断で、裁判所がとやかくいえるものではないですよね。
なので、裁判所としては、②の要件を満たさず、「法律上の争訟」に当たらないとしたのです。

ポイントは、①の要件は満たしているということ。
「①も②も満たしていない」という肢でひっかけが出題される可能性もあるので、
チリツモチェック!

では~!