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ヒヨッコライターがニワトリになるまで ①


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カタカタカタ…タンタタン
タタタタ…

時刻は深夜2時半。
部屋の中でキーボードをたたく音が鳴り響く。

「終わらないよ!!!もう!!!」

追い込まれるとモニターを睨みつけてしまう癖はいつものこと。

わたしの名前は、糸島玲美
どこにでもいる田舎ののアラサーで、知り合いに紹介してもらった会社で事務職をしている。

一人暮らしをしているが毎月カツカツで、頭を悩ましていた。

しかも契約社員であるため、給料は少なめ。
娯楽にかけるお金に限りがあることに不満を抱いていた。

この日は納期が近い案件があり、執筆作業に専念していたのだ。


「やっと…残り1000文字まできた。寝なきゃ」

パソコンの電源を切り、寝室へ。
結局、3時に就寝。

実は半年ほど、このサイクルで生活をしている。

平日は8時に起床。

「眠すぎる」
このセリフを何度口にしたんだろう。

9時に始業だが、車で40分ほどかかるため、あと20分したら出ないといけないのだ。

床に放置した洗濯物から服を選び、適当に髪を整えて車へ。
この3年程マスク生活で、メイクの仕方を忘れてしまった。


深夜にキーボードを叩いて頭を悩ませながら、完成させ、先方の利益に貢献する。

その名前は…

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②へ続く

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