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《読書記録》コンビニ人間

12月8日。

こんにちは。
この投稿を開いて頂きありがとうございます。

11月最終日に、課題をせずに私は、ずっと読んでなかった1冊の本に手を取りました。
(かっこいい感じに書いてるけど、シンプルに課題先にしろって話ですよね笑)
手に取るのには、時間がかかるくせに読み始めたらあっという間で。

今回読んだ本は、

     「コンビニ人間」

読み終わった時の私の第1の感想は

わからん。わからん。え、どういうこと。
頭が物語に追いつかない。

これにつきますね。
自分が見ていた世界がひっくり返されたような感覚でした。

主人公の古暮恵子は、
変わっていると言われる自分を
コンビニという場所で
マニュアル通りの コンビニ店員 になり
治していくのですが

古暮という人間を、本を読み進めていくうちに
私自身が出会ったことのない考え方で人間であることを確信しました。
そして、自分がその場にいたら彼女とどう接するのだろうかと考えると、


ずっと、アルバイトなのはなんで?
大丈夫?
他にしたいことはないの?


と、他のコンビニ店員の人、彼女の友達、
もし、家族ならば妹や母親のように彼女に疑問を抱いて接してしまうと思いました。


社会から不要とされる人間
不適合
縄文時代であればムラに必要ないと思われている人間

こういう表現がこの作品の中には、いくつも出て来ますが

この 社会という大きな人間の集まりから
生まれる 「普通」 が当てはまらないとされている古暮の脳内では、

誰かが持つ普通を装うための方法が沢山散りばめられていました。

体が弱いから
事情があるから
そう言って"何で変わってると思われるのかわからない"という気持ちを心にしまう


そして、"自分の普通"に古暮を当てはめようとする登場人物達がいました。


白羽が
結婚していない、就職していないということが
普通に沿っておらず、社会のゴミだと思っている

妹が
古暮が白羽と一緒に住んでいると知ると
大喜びし、普通の関係じゃないと説明されると泣き出す
普通に当てはまった瞬間に 彼女が幸せになった、正常な人間であると判断する


コンビニの店長が、菅原さんが、
古暮が恋をしたと思い
正常だったのだと飲み会に誘い出す
18年間も勤めた職場を辞める彼女を
おめでたいと手を振る


彼らの姿は、他人事ではなくて私も無意識に誰かに向けているのではないかと思いました。

恋愛においても、将来の考え方においても
私の中にある "普通" と主人公の"普通"が全然違ってそれが面白くもあり、理解できないという感情にもなりました。

私の普通は何かとは、説明できないけれど
私の普通が普通でない人がいて、世界があって
それを理解しようとしなくちゃいけなくて
自分の普通を押し付けちゃいけなくて
主人公の普通も彼女の普通で


自分なりにこの本を解釈しようとするけど
まだ、少し難しいのが本音です。


この本を読んでからの変化は、
誰かの普通について自分の視点をひっくり返して見なければならないときがあると考えるようになったこと、
あとは、
コンビニの中にあるたくさんの音や店員さんの意識してること、商品にこんな意味があったんだと、最近コンビニ入るとそんな視点で見てしまっていることですね。



もう1度、読み返したくなる、自分が読み返すべき本の1冊として残しておきたいと思います。

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それではまた。

百。






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