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伝える人に必要な、始めに3つの「あ」のお話

本日は二十四節気の「雨水」。空から降るものが雪から雨に変わり、が溶けて水になる、という意味。昔から、農耕の準備を始める目安とされ…と、暦の話から始めてみましたが、窓の外を見ると、雪・雪・雪!でございます。私の住む街も屋根に薄っすらと雪が積り、高台から下りてくる通勤マイカーの屋根に雪をこれみよがしに載せて走っているのが結構いましたね(あれ、危ないからホント止めてほしいんだけど(怒)。)

さて、今日は20年前のIT講習会の話を書こうと準備していたのですが、原稿を書きながら、「これって今でも通用するよね」と思ったので。「20年前…」はタイトルから外すことにしました。
たいがい、今繁盛しているパソコン教室の先生は、これらのことがきちんと出来ていると思いますよ。


私いたをさんも、12時間程度というごく短い時間で教えていく中で、スタートダッシュの15分(20分にしたかったけど、主催者挨拶とかお決まりのやつもあるので…ね)が、どれ程大事かと思ってましたので、講座内容以上に気を遣っておりました。それがタイトルにも書きました「3つの「あ」」です。

その1)あいさつ(挨拶)

コロナ禍で、パソコンやスマートフォンと向き合う時間が多くなり、人と挨拶をする機会も少しずつ減っている気がします。また、顔を見知った人達の中で慣れてきてしまうと、だんだん挨拶がおろそかになったりすることは、どんな人にでも、経験があるのではないでしょうか? だからこその一番目にこの挨拶を取り上げました。

挨(あい)は「押す」、拶(さつ)は「迫る」。漢字だけの意味合いだと「押し合う」という意味になって、友好と敵対という感じに捉えられてしまいますが、これは元々、仏教の禅宗で使用されていた「一挨一拶」(いちあいいっさつ)という禅語が、日常語の「挨拶」に変わっていったと言われています。ひとつ押しひとつ迫る、心を開いて相手に接するというような意味合いで、問答を交わして相手の仏法修行の悟りの深さをはかる…少々小難しいかもしれませんが、「心を開いて相手に接する」という部分は現代の挨拶にも通じると思います。

講師やサブ講師(サポートスタッフ)は、少し早めに会場に到着します。私は、40分前には会場入りして、会場の職員さんやサブ講師の皆さんに元気な挨拶をすることを心がけました。サブ講師の方は、案外初回の時に始めて顔合わせということも多かったので、ここでしっかりと挨拶することで、緊張することなく6回の講習が上手くいくよう、協力をお願いしたのでした。

講座開始前の15分前くらいには、抽選でたった受講生の方々も入ってきます。第一印象はとても大切です。楽しい学びの場であることを印象づけることを心がけました。

その2)アイスブレイク

アイスブレイクとはその名の通り、氷を壊す、溶かす。一番最初の緊張した固い空気や心を溶かし、ほぐそうというもの。会議や研修をはじめる前に簡単なゲームや自己紹介をおこない、初対面の人どうしのぎこちない雰囲気を和ませるための手法です。

教えることイッパイの中でゲームや小ワークショップは、ほぼ無理でしたので、私は皆さんの挨拶。自己紹介タイムに注力しました。
一番簡単なところでは、ほぼPC所有率10%くらいのクラスで、自己紹介の中に「パソコンで何をしてみたいですか?」というお題を混ぜてみました。
「全くわからないです」という方もいらっしゃる一方で「ワープロをしたいです」や「絵を描きたいです」なんて回答もあったりして、それに対して一つひとつコメントを入れながら、お話を聞いていきます。メモを取りながら、受講生一人ひとりのスキルやニーズを確認したり、講座の主旨と離れていそうなときは、サブ講師の方にフォローをお願いしたりしていましたね。(全体のスキルやニーズが把握できれば、どこまで深く教えるか、広く浅く教えるかの判断が容易ですし)

その3)あかるい笑顔

最後はこじつけっぽくなりましたが、「あかるい笑顔」は挨拶とセットでマストアイテムです。楽しいことがあったから笑うのではなく、笑っているから楽しいことが起きるのです。

講座にハプニングはつきものです。ISDN回線(あの頃わが街の講座では、ISDN回線をルーターからHubにつないで11台パソコンを繋いでインターネットしてたんですよ!)が全く繋がらなくるとか、パソコンがフリーズするとか色々ありましたが、笑っていればなんとかなるものです。勿論トラブルになってもいいように画面のハードコピーをスライドに準備しておいて、ぱっと出したりと、いろんなサプライズも仕掛けておきました。

最後に(と言って中身が少し飛躍しますが…)

時代は変わっても学びの環境を整えてあげることはとても大切なことだと思います。参加者がこの講座を機に、パソコン買いました! インターネットはじめました! ワープロで年賀状作ってみました! そんな嬉しい声を後から沢山聞けたことを今でも誇りに思う私いたをです。

偉そうなことも書いているかもしれませんけど、今年からGIGAスクール構想といって、義務教育を受ける児童生徒のために、1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する5年間の計画が始まります(追記:学校へのPC導入はコロナ渦のこともあり1年で実施に!!/2/19)。小中学生1人1台ですよ。学校の先生や既成のパソコン教室以上に、今後ICTを教える人材は必要となってきます。愛されICT講師が沢山デビューしてくれるといいなと思っている次第です。

(追記:2021/3/24)
タイトルを変更しました。
無料記事に変更しました。

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