見出し画像

10 とりあえずSNS分析 の罠

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。

「市場のトレンドを探りたい」「市場の不満を探りたい」
このような時よくSNSを分析してみましょうというお話になられることが多いようです。要注意です。

今回は私の経験の範囲内で感じた、「とりあえずSNS分析」のチェックポイントについてお伝えできればと思います。

そ―シャルネットワーク

確かに日常の出来事や感じたことを気軽に投稿できるSNSは情報の宝庫ですよね。お気持ちはすごく分かります。
ですが、いざデータを見てみたら「思ってたような内容じゃなかった」と、肩透かしを食らうこともあるかと思います。むしろその方が多いようです。

私も実際に投稿データを見ている中で感じたことですが、
そもそも日本語として文脈がおかしかったり、「それどういうシーン?」と困惑するような投稿が大量にあります。多くの場合画像やリンクと合わせて読むことでようやく理解できるような言い回しになっているので、テキスト単体では中々に分析が困難です。

何より年齢や性別等の属性情報が取れないので、どこのどんな人が言っていることなのかまるで分かりません。データを集める中で一気に冷めるポイントです。

画像3

故に、SNSの投稿を分析するにしても、分析目的、抽出元、抽出条件の整理が必要です。特に不満を分析する際は尚更です。

分析目的

何をするにしてもそうですが、分析の目的があやふやだと、結果を見た後、確実に「へ~、で?」で終わります。

■ターゲット層が多く利用しているSNSのトレンドを逐次社内共有し、
 キャンペーンやタイアップネタにする。
■自社サービスに関連する投稿から不満を抽出し、
 離反防止のためにサービス改善を図る。

など、分析結果を何に使うのかを予め明確に決めておく必要があります。
話は少し逸れますが、「何用に使うかは決まっていないが、コールセンターへの問合せを分析しようと社内で決まった」という企業が意外に多いです。DXのために鶴の一声でとりあえず分析することになったという残念なパターンです。

抽出元

本来は自社宛の問合せ等が良いのですが、SNSの場合、
自社の分析目的とSNSユーザーの用途があっているかが重要です。
極端な例ですが、サービス改善のために不満を分析しようと思っているのに、ポジティブな投稿が多いSNSを抽出元にしても期待した成果は得られにくいですよね。

同様に、テキストの分析をしたいのに、画像が多いSNSを抽出元にしたりなど、やってからミスマッチに気付くこともあるのでご注意を。特性を簡単にまとめてくれている表がありましたので参考までに添付しております。

画像1

Growth Seed【2020年12月最新版】SNS利用者数と各媒体の特徴まとめ 
より抜粋

抽出条件

今はスクレイピングツール等で様々な条件を設定できるかと思いますが、
キーワードで絞る場合、商品やサービス名だけでなく、「買わない」「辞めた」などアクションのワードも極力入れることをお勧めします。

サービス名とアクションが含まれる投稿には、そのアクションに至った理由が書かれていることが多いためです。


データの抽出元は、大量にデータがあるから魅力があるというものでもなく、目的に合ったデータが整理された状態で保存されているのが理想かと個人的には思っています。

社内で「DXだ!分析するぞ!」と動きがあった際の参考になれば幸いです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?