Itaru Otomaru

ビデオゲーム愛好家。最近は、IGN Japan様にも記事を寄稿しています。https:…

Itaru Otomaru

ビデオゲーム愛好家。最近は、IGN Japan様にも記事を寄稿しています。https://jp.ign.com/u/otomaru

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40代家庭持ちが現役ゲーマーであり続けるための生存戦略

人は、ほんの些細なきっかけで、ビデオゲームから離れてしまうものです。 それまでどんなに熱心にプレイしてきた人であっても、仕事が忙しくなったり、子どもが生まれたり、そういった生活の変化の中でなんとなくゲームを触らなくなってしまい、そのまま卒業してしまうことがあります。 僕自身のことを話すと、僕は40代の社会人で、奥さんと、6歳の双子の娘の4人家族です。 忙しい生活ではありますが、なんとかゲーマーを自称できる程度にビデオゲームを遊ぶことができています。年間数十本程度の作品に

    • 僕がゲームの「謎解き」が苦手な理由、ブレワイやティアキンなら大丈夫だった理由(前回記事に関する追記あり)

      まず最初に…。 前回の記事は、多くの方にお読みいただき、多くの反響をいただき、本当にありがとうございました!!!ビュー数・スキ数ともに、自己ベストを大幅に更新しました。 せっかくなので、記事への反響を一通り拝見して僕が感じたこと、書き足したいことを、本記事の末尾におまけとして追記しました。(有料区間設定していますが、リポストで無料になります。) もしよろしければ、そちらもお読みください。 次の段落から本記事の本題です。 はじめに僕は昔からビデオゲームにおける「謎解き要素

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      • コラム:『Red Dead Redemption II』の「圧倒的なリアリティ」はどこから来るのか?

        2024年5月現在、僕は『Red Dead Redemption II(以下RDR2)』(Xbox Series X版)を遊んでいるのですが、本作は、僕が今までに遊んできたゲームの中で、「リアリティの凄さ」で五本の指に入る作品だと思いました! 「そりゃそうだろ」と思われる方もいるかもしれません。 本作は19世紀末のアメリカ西部をとても忠実に、写実的に描いており、そのグラフィックの美しさは、発売から5年以上経過した2024年現在も、全く見劣りしていないのですから。 しかし、

        • 「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」の良かったところ、惜しかったところ

          先日(2024年3月24日)、有楽町の「GOOD DESIGN MARUNOUCHI」で開催されている「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」に行ってきました! UX(ユーザエクスペリエンス)デザインとビデオゲームの関係に注目するという着眼点は冴えていて、とても素晴らしいと思いました。また、展示はどれもとても力が入っていて、かなりの労力と情熱(とコスト)を込めて作り上げたものだということが伝わってきました。 一方で、本展示のメインコンテンツである「それぞれのUXデザインを体

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        • 年間マイベストゲーム Top5
          8本

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          【ネタバレ】 『Starfield』は、歴史的傑作になり損ねた…史上最上級のオープンワールドRPGであるが故に

          はじめに『Starfield』には「全体を俯瞰した高いレベルのディレクション」が足りない。それが本作の価値を損ねている。 …これが、メインストーリーのエンディングに辿り着いた僕が、最初に考えたことでした。 ゲーム体験だけをみれば、少なくともベセスダ・ソフトワークス(以下ベセスダ)史上最高の作品であることは間違いありませんでした。なんならオープンワールドRPG史上最高と言っていいとすら思いました。 美術や世界観(宇宙観)設定、キャラクター造形からクエストに至るまで、本作

          【ネタバレ】 『Starfield』は、歴史的傑作になり損ねた…史上最上級のオープンワールドRPGであるが故に

          もうパクリとは言わせない!アップデートで大幅に「シンカ」した『Hokkaido Game』の魅力

          本記事では、Steamで配信されている『Hokkaido Game』(北海道ゲーム)の魅力を紹介します! 本作はいわゆる『スイカゲーム』フォロワーで、本家では各種フルーツだった落ちものを、都道府県の形に置き換えただけの作品です。…いえ、正確には、かつてはそうでした。 しかし、2024年2月7日に配信されたv2.0アップデートで追加された「サバイバー」モードによって、本作は大幅に「シンカ」し、全く新しい楽しさを持ったゲームに生まれ変わったのです! 本記事では、「サバイバー

          もうパクリとは言わせない!アップデートで大幅に「シンカ」した『Hokkaido Game』の魅力

          PS5 / Xbox Series世代とは何だったのか?

          はじめに2020年11月にPS5とXbox Series X/Sが発売し、ビデオゲームの世代が現世代に移行してから、約3年が経ちました。 ビデオゲームの1世代が5〜7年続くことを考えると、「総括」してしまうにはまだ早い時期ですが、そろそろ「現世代ならではの特徴」は出揃ってきていると言えるでしょう。 それは、当初喧伝されていた「4Kの美麗なグラフィック」でしょうか?それともSSDによって実現される「高速なローディング」でしょうか? 決して間違いではないのですが、それらは

          PS5 / Xbox Series世代とは何だったのか?

          2023年のマイベストゲーム Top5

          大作・中堅・インディー問わず様々な名作がたくさん発売し、「最大の当たり年」とも称された2023年が終わろうとしています。 本記事では、毎年恒例の企画として、僕が今年遊んだゲームの中からTop5を選んでご紹介します。 年初に僕はある目標を立てました。それは「2023年発売の新作をなるべくたくさん遊ぶ。具体的にはIGN JAPANが年末にやっているGOTY企画に投票できるくらい」というものです。その目標は見事に叶い、投票に参加しただけではなく、「サウンドデザイン部門賞」を獲得

          2023年のマイベストゲーム Top5

          生涯ベストゲームに「出会ってしまう」ということ

          はじめにもし「生涯ベストゲームはなに?」と聞かれたら、どんな作品を答えますか? 典型的な回答は、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『ファイナルファンタジーVII』といった、世間的な評価も高く、ビデオゲーム史においても重要な作品を挙げることだと思います。 一方で、その作品をプレイしていた当時の境遇や精神状態によって、その作品が「刺さりまくって」しまい、忘れられない一本になることがあります。そのような作品は、仮に歴史的名作ではなくても、その人にとっての生涯ベストゲームに「なっ

          生涯ベストゲームに「出会ってしまう」ということ

          The Game Awards 2023 受賞予想(結果篇)

          はじめにGame of the Year (GOTY) をはじめ、さまざまな部門におけるその年「最高のゲーム」を表彰するゲームの祭典、The Game Awardsが今年(2023年)も開催されました! 僕は、The Game AwardsにおけるGOTYと各部門賞の受賞予想をしています。2020年から始めて、今回は4回目です。僕の予想内容は、noteにてあらかじめ発表していた通りです。 本記事では、僕の予想がどのくらい的中していたのか、その結果を総括します。 予想結果

          The Game Awards 2023 受賞予想(結果篇)

          The Game Awards 2023 受賞予想(予想篇)

          年に一度の楽しみ、The Game Awardsの季節が今年もやってきました! 3年前、2020年から僕は、「The Game Awardsの受賞予想」という遊びを始めました。Game of the Year(GOTY)だけでなく、eスポーツ関連を除いた24〜25部門を対象として、どの作品が賞を取るか予想するものです。 大抵の場合ノミネート作品は名作揃いなので、予想は簡単ではありません。今までの最高記録は25部門中14部門的中なので、僕の実力は大したものではありません。

          The Game Awards 2023 受賞予想(予想篇)

          ビデオゲーム史研究:「Appleとビデオゲーム」をめぐる歴史

          本稿を執筆している2023年秋、ビデオゲームとApple製品をめぐる動きが活発化してきています。 2023年9月には、『デス・ストランディング』や『バイオハザード ヴィレッジ』といった、据え置き機向けのAAA大作がiPhone 15 Pro向けに発表されました。また、Apple幹部であるJeremy Sandmel氏は「iPhone 15 Proは最高のゲーム機になる」と語り、アピールを強めています。 iPhoneやiPadの「App Store」は、間違いなく、Appl

          ビデオゲーム史研究:「Appleとビデオゲーム」をめぐる歴史

          【TGS2023】「普通に面白いゲーム」って実は凄いことだ、ということを実感した

          2023年9月23日(土)、僕は人生初めての「東京ゲームショウ(TGS)」に行きました!この日は、公式発表で10万人近くが入場し大混雑でした。 それでも様々なタイトルの試遊やステージショーを楽しみましたし、夜は、IGN JAPAN主催の「Xboxファンミーティング」に参加する幸運を得て、とても楽しい時間を過ごしました。 普通、TGSの感想というと、試遊の感想とか、気になったタイトルの紹介とかをするのだと思います。でも、僕が書きたいことはそれとは全く違います。 それは、「

          【TGS2023】「普通に面白いゲーム」って実は凄いことだ、ということを実感した

          コラム:『ティアキン』は「期待」、『FF16』は「保証」。その対照的な「万人向け」へのアプローチ

          前回の記事でも書きましたが、今年(2023年)はビデオゲーム大豊作の年です。 日本人にとって大きなトピックといえるのは、『ゼルダの伝説』と『ファイナルファンタジー』という、日本を代表するフランチャイズの新作が、立て続けに発売されたことでしょう。 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(以下、ティアキン)は5月12日に、『ファイナルファンタジー16』(以下、FF16)は、6月22日に発売されました。 今回の両作品ですが、これらはともに、シリーズのコアなファン層の

          コラム:『ティアキン』は「期待」、『FF16』は「保証」。その対照的な「万人向け」へのアプローチ

          『Starfield』直前に考える、「AAAタイトルのボリューム多すぎ問題」について

          今年(2023年)は、いわゆるAAAタイトル(大作)を筆頭に、大豊作の年と言ってよいでしょう。 7月までの半年余りで『バイオハザード RE:4』『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』『ファイナルファンタジーXVI』などが発売され、いずれも高評価を得ています。 そしてその上、9月にはオープンワールドRPG『Starfield』が控えています。 これだけの大豊作だと、気になってくるのは各タイトルのボリューム(つまり、プレイ時間)です。 現代のAAAタイトルにおけ

          『Starfield』直前に考える、「AAAタイトルのボリューム多すぎ問題」について

          ゲームライターOtomaruの自己紹介(随時更新)

          ゲームライターのOtomaruと申します。会社員(研究職)のかたわら、趣味の一環としてビデオゲーム評論、ビデオゲーム史研究をしています。 執筆した記事をnoteやMediumで公開しているほか、ゲームメディア「IGN Japan」様に定期的に記事を寄稿しています。 本記事では、これまでに執筆したものをカテゴリわけしてご紹介します。なお、執筆依頼は随時受け付けています。Twitter(@itaruotton)にてご連絡ください。 連載「データ分析で読み解くビデオゲーム史」

          ゲームライターOtomaruの自己紹介(随時更新)