Itaru Otomaru

ビデオゲーム愛好家。最近は、IGN Japan様にも記事を寄稿しています。https:…

Itaru Otomaru

ビデオゲーム愛好家。最近は、IGN Japan様にも記事を寄稿しています。https://jp.ign.com/u/otomaru

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40代家庭持ちが現役ゲーマーであり続けるための生存戦略

人は、ほんの些細なきっかけで、ビデオゲームから離れてしまうものです。 それまでどんなに熱心にプレイしてきた人であっても、仕事が忙しくなったり、子どもが生まれたり、そういった生活の変化の中でなんとなくゲームを触らなくなってしまい、そのまま卒業してしまうことがあります。 僕自身のことを話すと、僕は40代の社会人で、奥さんと、6歳の双子の娘の4人家族です。 忙しい生活ではありますが、なんとかゲーマーを自称できる程度にビデオゲームを遊ぶことができています。年間数十本程度の作品に

    • 一般チケットでも満喫できる!東京ゲームショウ(TGS)を楽しくサバイブする方法

      東京ゲームショウ(TGS)…。 数百社もの企業が出展し25万人にも迫る来場者を集める本イベントは、我々ゲーマーにとって思う存分ビデオゲームの世界を楽しめる夢の世界であると同時に、血で血を洗う仁義なき戦場でもあります。 有名タイトルの試遊整理券は一瞬でなくなり、ステージイベントでは大勢の人にもみくちゃにされます(優先入場できるサポーターズクラブチケットであれば、目当ての試遊整理券をゲットできる可能性が上がりますが、チケット自体が入手困難です)。 僕は昨年(2023年)にTG

      • 「忙しくてゲームする暇がない!」…そんなあなたの救世主になるかもしれない、「チル系作業支援ツール」について

        今年(2024年)に入ってから、Steamではいわゆる「チル系作業支援ツール」が立て続けにリリースされており、一つのジャンルを形成しつつあります。 これらは、純粋なゲームというよりは、仕事や勉強などの机上作業に集中できる環境を整えてくれるデスクトップアクセサリ、とでもいうべきものです。 僕自身、このジャンルのゲームを何本か購入して、在宅勤務のお供として使っています。 すると、使っているいるうちに、これらのツールが宣伝している「机上作業の効率が上がる」という効用以外にも、

        • ビデオゲームは「中年の危機」を救ってくれる、という話

          40歳前後になると、多くの人がいわゆる「中年の危機」(ミッドライフ・クライシス)の状態に陥るといいます。 つまり、人生の後半を迎えて、「自分の人生はこれでいいのだろうか」と思い悩むことによって自己肯定感が低下したり、自分のアイデンティティが揺らいだりする状態です。 僕は1982年生まれで、今月(2024年7月)もうすぐで42歳になります。 基本的には毎日楽しく過ごしているつもりですが、日によってはそのような気分に近づくときもあります。 仕事では、優秀な若手たちに対して、僕

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        • 年間マイベストゲーム Top5
          8本

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          僕がSteamサマーセール 2024で購入したゲームたち

          (※すべて無料で読めます) Steamサマーセール。それは、憂鬱な猛暑に差し込む一筋の希望… あらゆるタイトルが安売りされ、タイトルによっては90%オフといった冗談のような値引き率が適用されるSteamセールは、我々ゲーマーにとって、まさにパラダイスです。 僕のSteam歴は約15年、積み上がった約200本のゲームは、残り一生かけても消化しきれないほどですが、それでも今回のセールでも色々と買ってしまいました。 この記事では、今回のセールで僕が購入したゲームたちをご紹介

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          僕がSteamサマーセール 2024で購入したゲームたち

          僕がゲームの「謎解き」が苦手な理由、ブレワイやティアキンなら大丈夫だった理由(前回記事に関する追記あり)

          まず最初に…。 前回の記事は、多くの方にお読みいただき、多くの反響をいただき、本当にありがとうございました!!!ビュー数・スキ数ともに、自己ベストを大幅に更新しました。 せっかくなので、記事への反響を一通り拝見して僕が感じたこと、書き足したいことを、本記事の末尾におまけとして追記しました。(有料区間設定していますが、リポストで無料になります。) もしよろしければ、そちらもお読みください。 次の段落から本記事の本題です。 はじめに僕は昔からビデオゲームにおける「謎解き要素

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          僕がゲームの「謎解き」が苦手な理由、ブレワイやティアキンなら大丈夫だった理由(前回記事に関する追記あり)

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          コラム:『Red Dead Redemption II』の「圧倒的なリアリティ」はどこから来るのか?

          2024年5月現在、僕は『Red Dead Redemption II(以下RDR2)』(Xbox Series X版)を遊んでいるのですが、本作は、僕が今までに遊んできたゲームの中で、「リアリティの凄さ」で五本の指に入る作品だと思いました! 「そりゃそうだろ」と思われる方もいるかもしれません。 本作は19世紀末のアメリカ西部をとても忠実に、写実的に描いており、そのグラフィックの美しさは、発売から5年以上経過した2024年現在も、全く見劣りしていないのですから。 しかし、

          コラム:『Red Dead Redemption II』の「圧倒的なリアリティ」はどこから来るのか?

          「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」の良かったところ、惜しかったところ

          先日(2024年3月24日)、有楽町の「GOOD DESIGN MARUNOUCHI」で開催されている「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」に行ってきました! UX(ユーザエクスペリエンス)デザインとビデオゲームの関係に注目するという着眼点は冴えていて、とても素晴らしいと思いました。また、展示はどれもとても力が入っていて、かなりの労力と情熱(とコスト)を込めて作り上げたものだということが伝わってきました。 一方で、本展示のメインコンテンツである「それぞれのUXデザインを体

          「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」の良かったところ、惜しかったところ

          【ネタバレ】 『Starfield』は、歴史的傑作になり損ねた…史上最上級のオープンワールドRPGであるが故に

          はじめに『Starfield』には「全体を俯瞰した高いレベルのディレクション」が足りない。それが本作の価値を損ねている。 …これが、メインストーリーのエンディングに辿り着いた僕が、最初に考えたことでした。 ゲーム体験だけをみれば、少なくともベセスダ・ソフトワークス(以下ベセスダ)史上最高の作品であることは間違いありませんでした。なんならオープンワールドRPG史上最高と言っていいとすら思いました。 美術や世界観(宇宙観)設定、キャラクター造形からクエストに至るまで、本作

          【ネタバレ】 『Starfield』は、歴史的傑作になり損ねた…史上最上級のオープンワールドRPGであるが故に

          もうパクリとは言わせない!アップデートで大幅に「シンカ」した『Hokkaido Game』の魅力

          本記事では、Steamで配信されている『Hokkaido Game』(北海道ゲーム)の魅力を紹介します! 本作はいわゆる『スイカゲーム』フォロワーで、本家では各種フルーツだった落ちものを、都道府県の形に置き換えただけの作品です。…いえ、正確には、かつてはそうでした。 しかし、2024年2月7日に配信されたv2.0アップデートで追加された「サバイバー」モードによって、本作は大幅に「シンカ」し、全く新しい楽しさを持ったゲームに生まれ変わったのです! 本記事では、「サバイバー

          もうパクリとは言わせない!アップデートで大幅に「シンカ」した『Hokkaido Game』の魅力

          PS5 / Xbox Series世代とは何だったのか?

          はじめに2020年11月にPS5とXbox Series X/Sが発売し、ビデオゲームの世代が現世代に移行してから、約3年が経ちました。 ビデオゲームの1世代が5〜7年続くことを考えると、「総括」してしまうにはまだ早い時期ですが、そろそろ「現世代ならではの特徴」は出揃ってきていると言えるでしょう。 それは、当初喧伝されていた「4Kの美麗なグラフィック」でしょうか?それともSSDによって実現される「高速なローディング」でしょうか? 決して間違いではないのですが、それらは

          PS5 / Xbox Series世代とは何だったのか?

          2023年のマイベストゲーム Top5

          大作・中堅・インディー問わず様々な名作がたくさん発売し、「最大の当たり年」とも称された2023年が終わろうとしています。 本記事では、毎年恒例の企画として、僕が今年遊んだゲームの中からTop5を選んでご紹介します。 年初に僕はある目標を立てました。それは「2023年発売の新作をなるべくたくさん遊ぶ。具体的にはIGN JAPANが年末にやっているGOTY企画に投票できるくらい」というものです。その目標は見事に叶い、投票に参加しただけではなく、「サウンドデザイン部門賞」を獲得

          2023年のマイベストゲーム Top5

          生涯ベストゲームに「出会ってしまう」ということ

          はじめにもし「生涯ベストゲームはなに?」と聞かれたら、どんな作品を答えますか? 典型的な回答は、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『ファイナルファンタジーVII』といった、世間的な評価も高く、ビデオゲーム史においても重要な作品を挙げることだと思います。 一方で、その作品をプレイしていた当時の境遇や精神状態によって、その作品が「刺さりまくって」しまい、忘れられない一本になることがあります。そのような作品は、仮に歴史的名作ではなくても、その人にとっての生涯ベストゲームに「なっ

          生涯ベストゲームに「出会ってしまう」ということ

          The Game Awards 2023 受賞予想(結果篇)

          はじめにGame of the Year (GOTY) をはじめ、さまざまな部門におけるその年「最高のゲーム」を表彰するゲームの祭典、The Game Awardsが今年(2023年)も開催されました! 僕は、The Game AwardsにおけるGOTYと各部門賞の受賞予想をしています。2020年から始めて、今回は4回目です。僕の予想内容は、noteにてあらかじめ発表していた通りです。 本記事では、僕の予想がどのくらい的中していたのか、その結果を総括します。 予想結果

          The Game Awards 2023 受賞予想(結果篇)

          The Game Awards 2023 受賞予想(予想篇)

          年に一度の楽しみ、The Game Awardsの季節が今年もやってきました! 3年前、2020年から僕は、「The Game Awardsの受賞予想」という遊びを始めました。Game of the Year(GOTY)だけでなく、eスポーツ関連を除いた24〜25部門を対象として、どの作品が賞を取るか予想するものです。 大抵の場合ノミネート作品は名作揃いなので、予想は簡単ではありません。今までの最高記録は25部門中14部門的中なので、僕の実力は大したものではありません。

          The Game Awards 2023 受賞予想(予想篇)

          ビデオゲーム史研究:「Appleとビデオゲーム」をめぐる歴史

          本稿を執筆している2023年秋、ビデオゲームとApple製品をめぐる動きが活発化してきています。 2023年9月には、『デス・ストランディング』や『バイオハザード ヴィレッジ』といった、据え置き機向けのAAA大作がiPhone 15 Pro向けに発表されました。また、Apple幹部であるJeremy Sandmel氏は「iPhone 15 Proは最高のゲーム機になる」と語り、アピールを強めています。 iPhoneやiPadの「App Store」は、間違いなく、Appl

          ビデオゲーム史研究:「Appleとビデオゲーム」をめぐる歴史