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イタリアも融合させる京都の多様性

Vol.017
前述の京都の宴はさておき、今回の旅の目的は、仕事で大変お世話になっているイル ギオットーネさんへの訪問であった。
京都、祇園で25年も頑なにイタリアンを提供する素敵なお店だ。
しかし、イタリアンといってもイル ギオットーネさんは、ある意味なま優しくない。
なぜならそこにはイタリア人でも知り得ない京都の世界が混在するからだ。

初訪 イルギオットーネの迫力

京都は清水寺の麓にある祇園のイルギオットーネ
名前の通り、祇園(GHION)にあるイタリアンなので、ギオットーネだ。
ほんとネーミングからして天才しか思い浮かばないのだが、ここはふつーのイタリアンは提供しない。京都のエッセンスをイタリアの技法で料理にする。
しかもそのアイデアから25年だから、かなりの老舗であることは間違いない。

イタリアに住んでいて、日本でイタリアンを食す。
正直、自分でもこんな不憫なことはないと思う。
しかしながら、こうやって日本の伝統食材とイタリアンの技法であれば、意味が変わってくる。

これを否定する人がいたら、それは間違いなく料理の世界をわかってないと言えよう。
実際にミシュランの星はついてない。
しかし、約30年もイタリア料理を追う私がいうが、フランスに本部を置くミシュランは筋あるイタリアンをわかってないと思うことがある。
なので逆に星がついていない方が美味しいことが多々ある。

実際にミシュランの基準にトイレがあーだこーだとか、正直どうでもいい。
ただし話題性があるお店はミシュランに掲載されることが多いのではないだろうか。
ミシュランについてはまた後日に書いていきたいが、私にとっては自分に美味しければそれでいい。そしてそれを仲の良い友達に勧められるかどうかが真偽だろう。

今回は素敵なギオットーネのマダムとともにランチをした。

京都の粋とイタリアの技法というイノベーションイタリアン。

私の取り扱いイタリアのクラフトビール バラデンで乾杯!

もはや今どきのイタリアンの、なんとか野菜を使ったバーニャカウダとか、どこどこ産のなになにを使ってのパスタとかは当たり前になりつつある。

ずわい蟹と九条ネギのスパゲッティはどんぶりで食べたいほど。
七味のアクセントはまさにAOPの和風テイスト。
これはイタリアで再現する。

つまり、日本の地産地称のある素材を使ってイタリアンに落とし込んだお店は多々ある。
本当に多々ある。
だって、その方が味わいもあるし、馴染みもあるし、そしてなんかかっこよさもある。
その先駆けであるのはギオットーネさんではないかと思える。
だって、京野菜を使用したイタリアンを提供するからだ。

マグロのタルタルは今日野菜のスグキをアクセントに。

イタリアンを語ればスノッブになる。
さりとて京野菜という伝統は捨てがたい。
それを融合したのがギオットーネさん。

もはやあちこちにお弟子さんがお店を出すようになった、もはやイノベーションイタリアンの塾のようなレストランだ。

そして本家でその料理をいただくと、すべてが納得の境地。

こういうイタリアンを見つけ出してくれて、そして提供してくれてありがとうございますと連呼したい気持ちにもなった。

伝統はその起点から現在に受け継がれる線があってこそ生きる

京都到着して、あれこれ本当によくしてもらった京都滞在。
メスカルを飲んだ翌日の朝、午後からのギオットーネさんの予定があったが、いつものルーティンでコーヒー屋さんを探した。
入ったのはUSHIROさん。
そしてまたいつものローカル質問を目のくりくりしたかわいい店員さんにすれば、京都は断然ビールが楽しいとされ、彼女のおすすめのビアパブを紹介してもらった。

京都はナチュールよりクラフトビールです! と断言してくれた嬉しいコーヒーUSHIROさん。

ギオットーネさんでのランチ後、東京へ戻る前ににコーヒー屋さんのカワイイ店員さんに勧められたビアパブへも赴いた。
ビアパブは4周年記念パーティー中ではあったが、ビールを飲みながらそこで食べた八橋クリームチーズに感動。
めちゃ美味しい!

京都のフラッグテコビアパブ クラフトハウス京都さん。
八つ橋がまさかのナチョス的になるとは!
4周年おめでとうございました。
ビアジャッジがいる、本物のビアパブ。

今回の京都は伝統を楽しむというか、京都の多様性を楽しんだ滞在。
またすぐにでも京都に来たいほど。
でもまずはイタリアに一旦帰ってクールダウンをする。

今回の出張の結果は、京都にハマった。
以上、現場からお伝えした。

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