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屍鬼が読みたい

 屍鬼が読みたい。読みたくて読みたくて仕方がない。
 屍鬼とは小野不由美先生が書かれた文庫本全五巻の長編である。アニメにもコミックにもなっている。今の世の中、屍鬼を読むのは容易い。私は紙の本にこだわるので、詳しい話は下に記す。


 さて、世の中には様々なツールがある。Amazon、書店などなど。Amazon定価では買わない。Amazonは非常にいい。物によれば送料は200円から400円出せば、価格1円で買えてしまう。なんたる文明の進化。
 文明の進化と言えば電子書籍もそうだろう。だが、電子書籍はなんだか目がチカチカする。そして書店、さてここで問題がある。

 Amazonで買うにしても書店で買うにしても、これは等しく罪悪感を感じるのだ。同時並行で読んでいる本から浮気をしてしまった。もう浮気しまくってぐっちゃぐっちゃで何の本を読んでいるかあまり分かっていないということからだ。それだけではない。

 蔵書数の問題である。
 今、保有している本の内、私の持ち物は700を超える。これは雑誌や研究論文集を込みである。そう新しい本を買うと700冊がちらつくのだ。最近それが顕著になってきた。果たしてこの本は書棚に入るのか、段ボールに入るのか。という理性の自問自答を繰り返すのだ。
 この一年で間違いなく100冊は増えた。そのうち読んだのが半数と言えば聞こえはいいだろう。実際は三割くらいかもしれない。

 憧れた大学の先生の研究室の本棚ではないのだぞ。
 いつか本に押しつぶされてしまうのだろう。きっと。

 なので、私は当分本は買わない。でも写真集は買ってしまうかもしれない。活字じゃないからセーフという現実逃避する免罪符を掲げて。