公的年金の保険機能は「損」「得」なのか?
この素晴らしい「公的年金制度」と高齢者の働き方との関係
どういった所にあるのでしょうか?
公的年金の支給開始年齢の引上げについて言えば・・
1)「ずっと保険料を支払ってきたのに・・」
2)(途中まで書いている)在職老齢年金制度で「減らされるなんて・・」
3)最近であれば『年金受給開始75歳も 改革法案?』(Webニュース)
1)〜 3)に共通する思いは「損」だと思います
ここで3)についてはネガティブキャンペーンとして捉えられますが・・
下記で書いた公的年金の「繰下げ年齢上限が引き上げられる」という事です
最高で70歳までの繰下げ可能であったのが、上限75歳に拡大される (2022年4月施行)
繰下げ率は0.7%/月。75歳までの繰下げによって84%増の年金額となります
これは60歳から75歳までと「受給開始年齢の選択肢が拡がった」のです
それでも「損」「得」で公的年金を捉えてしまう事もあります
いくら保険機能があるから・・と言っても・・気持ちは分かります
私自身も、このような仕事をしていなければ「損だよ!何言ってんの!」と
声高に叫んでいると思います・・
それは・・
保険とは言っても「自分自身が望んで加入した制度でない」からでしょう
生活苦だからと言って「自分の意思で脱退する事ができない」からでしょう
途中脱退も不可で「これまで支払った保険料が還ってこない」からでしょう
だから「損」だと・・
そして「どうも年金額は以前と比べて減額となっているようだぞ」
こんな情報も耳にする事も多くなってきたのだと思います
最後の年金の減額(調整)については、別の機会に書きたいと思います
ただ、繰上げれば・・
自分の意思(判断)で60歳から受取れる制度にもなっているのです
制度として65歳を基準に支給額を設定している訳ですが、
個人の希望があれば「60歳からの受給も出来ますよ!」となっています
今回の法改正は「高齢者の働き方に合わせたもの」だと思うのです
75歳までの引上げに加え、高齢者労働を支援する法改正は・・
他にもあります(いずれも2022年4月施行)
「65歳前の在職老齢年金制度で年金減額となる報酬基準の引き上げ」
「65歳以降の保険料納付に伴う1年ごとの年金額改定」
高齢リスクとは何か
定年等で働けなくなり「収入を得る事が難しくなる」リスク
そして「何歳まで生きるのか分からない」リスク
この・・自身で選択し得ない、その時になって実感する大きなリスク・・
それに対応するには、ある程度の「強制力」を伴う事は必要だと思うのです
「高齢である自分の親、祖父母、肉親の生活を支えてくれている」
加えて「老後の不安はあるけれども、公的年金制度がある」という気持ち
公的年金制度の保険機能のお陰で老後の不安に対して安心感を得ている
それだけでも充分に「得をしている」と言えるのではないでしょうか?
60歳以降も社会保険に加入しながら、働き報酬を得る生活
自身の老齢厚生年金も増額になり、保険料を納める事で
「どこかの誰かを支えている」
「自分の子、孫の世代にまで繋がる制度を担う一員である」
そのように考える(考え方を整理する)事に何の「損」もない
・・・と思うのですが・・・(続く)
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