モノの大衆化によって生まれた現代の消費文化は思いのほか陳腐な世界をつくった:そんな視点でラグジュアリーを見直す
ビジネスシーンでは「ラグジュアリー」という単語は、漠然としたイメージで語られているような感があります。それをきちんと再定義しなおし、さらには時代の流れを整理し、これからの方向性を指し示しているという意味で、この本の試みはとてもユニークだと思います。
たしかにこの本が指摘しているように、そもそも王族や貴族しか出来なかったような生活を産業革命によって多くの人が出来るようになった「大衆化」が実現したことに価値はあります。しかし、その結果たどり着いた消費文化には思ったほどの幸せがなかった、という視点は、今後日本でのブランディングデザインでふまえておくべき点だと思います。
と定義した上で、
とする解釈は、ただのブランドとラグジュアリーブランドの差を端的に言い表していると思います。
その他にも
といった提案や
といった見解など、読みながら付箋だらけになってしまった本でした。
余談ですが「ダンディズムとはなにか?」の解説のところでは、昔の滝藤さんのドラマを思い出すものがありました(笑)
新ラグジュアリー 文化が生み出す経済 10の講義(安西洋之・中野香織、2022年、クロスメディアパブリッシング)
【本日の朝食】
スペイン風オープンサンド(生ハム、オムレツ、パプリカ、オリーブ、クリームチーズ)にて。
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