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できるやつほど迷う

ある本を読んでいて気になった一節が引用だった場合、その引用元の本を探して読む、というのが僕の本の探し方です。

この本は別の本にあった「素人発想、玄人実行」の引用が興味深く・・そこから本を探してみました。この探し方でアタリ本を見つけるとたまらなく嬉しいものですし、手元に無限に近い書籍リストが検索できる本屋があるようなアマゾンのサービスを心底すごいと感じます。

こちらの本の著者はカーネギ・メロン大学でロボット研究をされている方で、専門書とかビジネス書っていうよりエッセイ本のようなタッチでこの本を書かれています。

もちろんテック分野の話が多いですけど、何よりも日米比較ありつつの「発想とはどこから来るのか?」という彼なりの考察がとても面白い上に、短くキャッチーな言葉で本質をズバッと表現されています。「名付けはたとえ」「できるやつほど迷う」「独創はひらめかない、それは長く考えた末の結果」などなど、どこかで使ってみたくなるフレーズばかり。本の推薦を羽生名人がされていますが、コンピューティングという解釈で、将棋などを含めた「ひらめきがおきる理由」を解説している話も目からうろこです。

あとは「ENJOY文化のアメリカ、極める文化の日本」っていうのは自分も住んでいる中で共感するポイントでした。バンドをやってた頃、早弾き・コード理論とかになると日本人はスゴいですが、コードを一発ジャーンみたいな弾き方の気持ちよさをグルーブにしちゃうのはやっぱり西洋のロックの力だなぁ・・と思うことが多々ありましたんで。

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独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則(2012年、日経BP、金出武雄)


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