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菊理姫にご挨拶

物事には、必ず原因と結果があるといいます。したがって、今の人類が苦境に立たされているとしたら、それは元々、人類の過去に原因があるのではないかとも考えられます。

結局、人類はスタート時点で、いろいろと間違いだらけだったということです。なんだかんだ、誤魔化しながらここまでやってきましたが、いよいよ限界を迎えようとしているということなのではないでしょうか。

「人類滅亡?!どうでしょう?」より引用

日本神話のなかで、初めて出てくる国造りの神様といえば、イザナギとイザナミです。そして、彼らの間には、こんな話があります。

イザナミ「私は、あなたさまの国の民草を一日に千人絞め殺しましょう
イザナギ「ならば私は、一日に千五百人の新しい命を与えよう

揉めまくりです(苦笑)。

二人(二柱)は、日本という国家どころか、国土を作った神様です。そんな源流に近い神様同士が、揉めに揉めたうえで、今の国が成り立っているのですから、そりゃたくさんの人が亡くなってしまうような事態が起こったとしても、何も不思議ではないかもしれません。一方の神様が、「殺しまくる!」って宣言しているわけですから、どうしようもありません

そういう揉め事がある土台の上に、私たちの歴史が紡ぎあげられていると考えたら、今、目の前にある理不尽当然のこととして、受けれいていくほかないかもしれません。

ところで、そんなイザナギとイザナミの間に入って、仲裁をした神様がいました。菊理姫(くくりひめ)という神様です。

菊理姫は神話においては「日本書紀」で、その存在を一場面でえがかれているのみですが、その役目は非常にユニークで死者の国の代表者であるイザナミこの世の代表者であるイザナギの言い争いの仲裁に黄泉の国へと通じる道の番人である黄泉守道者(よもちもりみちひと)と共に仲裁の為にあらわれるというものです。
そして見事、二人の言い分を汲み取り仲裁に成功し、イザナギの死者の国からの脱出に一役買ったとされています。

日本神話の世界
「菊理姫」より引用

菊理姫は、白山信仰の神社で祀られている神様で、その本山が白山比咩(しらやまひめ)神社です。どこにあるかというと・・・石川県にあります。

わざわざ永平寺(福井県)まで行った身としては、かなり近いように感じてしまいます。

ということで、行ってみることにしました

まずは福井から西金沢まで出て、そこから北陸鉄道という電車に乗って、鶴来というところまで行きます。

鶴来駅からはタクシーに乗って、10分ほどで白山比咩神社に到着です。

こちらが表参道の鳥居です。

でもこれね・・・結構、深刻なんです。

道、こんなんですよ??

「参道を5分ほど歩いて登って行ったら着く」と聞いてはいましたが、これを登り続ける???

少し歩いたら、ちょっとだけ道が開けたところに出ました。

でも、歩ける場所はごくわずかです。この足跡を辿りながら、上を目指していかなければなりません。

靴の中に入る雪を、参道の途中で取り除きながら、何とか拝殿に近づきます

拝殿手前の鳥居には、こんな幕が張られていました。

いやいや・・・誰もおりませんやん???

うまい具合に人払いもされていたので、マスクもきちんと外して、さらに上を目指しました

そして、到着!!!間違いなく、10分はかかりました(汗)。

ともあれ、無事、到着できたのはよかったです。

白山という名前にふさわしく、この日は真っ白に雪化粧です。

お願いすることは・・・菊理姫(くくりひめ)の名前の通り、これからの世の中、あらためて括り直す(くくりなおす)ということでしょうかね。

イザナギは、仲裁に入った菊理姫のことを褒めて、この国(世界)作りに勤しんだといいます。菊理姫の言葉を聞いたイザナギは、その後、天照大神などの神様を生んで、現在に至る日本という国を作りました。その点だけみれば、めでたしめでたしです。

しかし、黄泉の国に残されたイザナミは、どうなったのでしょうか。菊理姫の仲裁は、イザナミにとって、納得のいくものだったのかどうか分かりません。

こんなことがまかり通る日本という国、イザナミは、菊理姫の仲裁に納得しておらず、まだまだイザナギを許していないのかもしれません

これまでの歴史、それはそれとして背負っていかなければなりません人類や国家の歴史に問題があるのであれば、それらは清算をしていく必要があるでしょう。

でも、歴史を清算するだけではダメです。

私たちは、さらにそこから歩みを続ける必要があります。仮にその清算が国家の破滅人類滅亡のようなものだとしても、私たちはすべてをやり直すくらいの覚悟をもって、望まなければなりません。

国がなくなるのなら、国なんて作ればいいし、人類が滅亡するのなら、新しい種に進化してやるくらいのつもりで生きてやればいいだけです。

で、そうやって生きていくなかで、仮にまた何か揉め事があったら、そのときに菊理姫には、あらためて括り直しをお願いしたいと思うのでした。


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