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【青森ひとり旅】2日目:千畳敷

驫木駅を通過し、この日初の途中下車。
千畳敷駅に到着です。

旅の目的地の最北端・金木駅にずいぶん近づいてきました。

ここで駅名にもある「千畳敷」の紹介を。

千畳敷とは
1792年の地震によって隆起したと考えられている海岸段丘面。
物珍しがった津軽藩の殿様が、そこに千畳畳を敷かせて大宴会を開いたとされることからこの名前がついた。

またこの千畳敷は太宰治著「津軽」にも登場し、その文学婢も建てられている。

『木造から、五能線に依って約三十分くらいで鳴沢、鯵ヶ沢を過ぎ、その辺で津軽平野もおしまいになって、それから列車は日本海岸に沿うて走り、右に海を眺め左にすぐ出羽丘陵北端の余波の山々を見ながら一時間ほど経つと、右の窓に大戸瀬の奇勝が展開する。』(以上 「津軽」より引用)

ここには本当に多くの奇岩が立ち並んでいます。
スケッチと写真撮影が捗る捗る。

上の写真を見ると分かると思いますが、色調も形状も様々。
これすべてが歩いて5分圏内の場所です。
次の電車までの待ち時間は2時間ほどありましたが、トータルで1時間近く散策していました。
少々夢中になりすぎた。

さて、千畳敷には民宿および食堂が2つほどあります。
散策のために荷物を預けさせてもらおうと民宿へ入ると、そこにはお姉さま方がふたり。
「朝ごはん食ってけ」と言われたので、お言葉に甘えて。

学生割で1,000円。イカ美味しかったなあ。
これに加えて水菓子に桃を少し、お土産にりんごをふたつ。ありがたい限りです。
女性ひとりでふらふらしていたのが珍しかったそうで、ずいぶん良くしてもらい、お話もたくさん聞かせて頂きました。
人生の先輩の言葉には説得力がありすぎることを実感。

また、お姉さま方だけでなく、たまたま居合わせた京都大学のアウトドアサークル・DOWNHILLの皆様方ともお話を少し。
何でも秋田駅から東北をぐるっと自転車でまわるそうな。私もパーク泊とかしたい。

(お会いした皆様と。掲載許可済。)

ひとり旅であったため、誰かと撮った写真は全旅程でこれだけ。
忘れられない、楽しい出会いでした。
ありがとうございました!

文豪ゆかりの景勝地を十分に堪能し、そろそろ出発の時間。
DOWNHILLの皆様とは旅の安全を祈願して挨拶を、お姉さまとは固い握手を。
握った手は優しく、温かく、そして柔らかい手で、実家に住む祖母をふと思い出しました。
皆さんお元気だといいな。

次回はようやく金木駅へ。
太宰治出生の地を巡ります。

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