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何かを好きでい続けるということ

好きなものがたくさんある。
旅行しかり、本しかり。
でもやっぱり1番となると、音楽が真っ先に挙がります。

その中でも特段好きなのは邦楽のロックバンド
私はファンの典型で、高校時代からお小遣いを貯めては好きなアーティストらのCDを片っ端から揃え、地方に住みながらもライブハウスやイベントホールに足を運んでいました。
遠征こそあまりしませんが、昨年は計7本、今年は一応5本のライブに行く予定です。

好きになってかれこれ5年弱。
5年もあれば、知っているバンドのメンバーは脱退するし、休止・解散するし。
5年もあれば、バンドの方向性や自分の好みは変わるし。

ライブ友達も何人かできましたが、その多くは気づけばTwitter上から姿を消していました。
中には明確に「もう冷めたので追っかけるの辞めます」と言っていなくなる子もいます。

本当に好きだっけ?
ってなることも、まぁなきにしもあらず。
年に1回はそのバンドのライブを見ているはずなのに。

でもそれは当たり前のことで。
そりゃ1年でも半年でも、何なら1日で気持ちなんか変わるものです。

ここまでダラダラ書いて何が言いたいか。
好きでい続けるのは難しい。人なので。
当然のことを書き連ねてきたまでです。
けれども、今好きでいようがいまいが、どこかで持っていた好きだという気持ちは既に自分を形作り、自分と同化している、と思うのです。

突然ですが、 クリープハイプの「栞」って曲をご存じですか。
「栞」と「さくら」という言葉を印象的に使った爽やかで切ない曲。
こんな歌詞から始まります。

途中でやめた本の中に 挟んだままだった
空気を読むことに忙しくて 今まで忘れてたよ

飽きても、冷めても、忘れても、きっとそれは挟んだままの栞のようにどこかに残り続けていて、もう自分自身の枝葉になっていたりする。
ふとしたときにそこへ立ち返ったりもする。

音楽の影響力は自分の根底を流れていて、しんどいことや楽しいこと、もしくは風景や季節の間からふっと顔を出して来ることや、逆に曲ありきで色んな感情になることもある。

これらはきっと色んな「好き」の基盤にあるものです。

私自身、今追いかけるバンドを今後どう思っていくかなんてひとつも分かりませんが、好きになって良かったのは確かです。
なんて幸せなんだろう、と思います。

「あのバンドを追いかけるのを辞める」というライブ友達のひとりへ、ひっそりと書いたこの文章を捧げます。
思い出したら戻っておいで。またライブハウスで会おう。

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