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Withコロナ初オフライン展示会出展の成功を支えた3つの施策

こんにちは!オフラインの展示会が徐々に開催されはじめましたね。イベントマーケティング担当としてはとても嬉しい動向です。

SmartHRも2020年9月16日から18日に開催されたHR EXPO(総務・人事・経理WEEK)に出展をいたしました。当日を迎えるまで不安でいっぱいでしたが、蓋を開けてみたら予想を超える来場者の数で、結果的に会社としては成功に終わりました。そこで今後の展示会出展に役立てられるよう、今回実施した工夫を振り返りたいと思います。

本題に入る前に……、先行き不透明な状況での出展継続や当日の施策内容、それにかける予算、これらほとんどを担当である自分の判断に任せてくれたマネージャーとチームメンバーに感謝申し上げます。ありがとうございます!

展示会出展を企画するにあたって

今回出展したHR EXPOは、SmartHRのターゲットが多く来場される展示会で、SmartHRにとってもっとも重要視するイベントの1つです。もともと4月に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて7月に延期となり、その後今回の9月まで再延期となった経緯があります。

オフライン開催での大きな不安要素は、「どのように感染症対策をして安全な運営をするか」、そしてこの状況下で「来場者がどれだけくるのか」「リードは何件獲得できるのか」、これに尽きると思います。今までにはなかった考えを巡らせながら、その見込みをどこまで読み切り適正な予算を投下するか、担当者としての力量を試されたように感じました。

幸いなことに、SmartHRのマーケティンググループでは、見込みがある施策にしっかりと投資をする体制が整っており、今回のチャレンジ(もはや“賭け”)にも予算面で後押ししてくれました。もちろんこれまで通りの予算となることはなく、見込みリード数に見合ったコストまで削減することは必須でした。それでも、リード獲得のために攻めた施策にも挑戦し、削減と投資のバランスを見ながら適正な予算設計を行いました。(基本的には、「想定獲得リード数×リード獲得単価」の考えです。)

出展に向けた方針や対策を講じる上で、先行して開催されていた他の展示会の動向はチェックしていました。パートナー企業から視察レポートを共有いただき、自分自身も実際に展示会に足を運び状況を確認。これらを踏まえて、来場者人数の予想、ブース造作のクオリティ、具体的な施策案に関して企画を進めていきました。

大まかな方針

・オフライン展示会の来場者数は、少ないながらも一定数見込まれる。昨年の数に及ばないものの、新型コロナウイルスの影響が直撃した2月頃の展示会以上の来場者数になることは予想できた。
・新型コロナウイルス対策はもちろん、現地での対応人数を削減して社員への負荷を下げるオペレーション構築は必要。しかし、オフラインでの対応もできる体制は整えておく。
・前述の通り、HR EXPOはSmartHRにとって重要なイベントであるため、来場者への訴求力を落とさず立ち寄ってもらえるブース設計を行う。ただし、不要な造作物は極力なくし、オペレーションに合わせた配置を心がける。
・CMをはじめとするマスプロモーションの展開によってSmartHRの認知度があがっているため、展示会でもCMを効果的に活用する。CM上映だけで終わらず、SmartHRが具体的な課題解決に役立てることに気付いていただく仕掛けを作る。

やってみた3つの攻め施策

前提として、今回はSmartHR史上最大規模の小間数で出展し、そのおかげで会場の入り口すぐ、来場者が最初に訪れる小間位置を確保できました。セミナー会場の出入り口導線ともぶつかる角小間で、通行量が多いとても良いロケーションです。今回の小間位置がリード獲得の大きな要因の1つであるといっても過言ではありませんが、これを踏まえて意識した3つの施策をご紹介いたします。

①SmartHRロゴとCMを最大限目立たせることで誘引を図った

まず、今回の小間位置が判明したところで、会場である幕張メッセの構造上、2階から見下ろしたときに目立つ位置であることを考慮しました。2階からでもSmartHRロゴが見えるように、高さのある壁面を設置して内照式のロゴを掲示することを決定。さらに、1Fに下りたところが正面となるので、ここにもSmartHRロゴを目立つように設置しました。

そして、マスプロモーションで高まった認知度を活用し「見たことがあるCMのブース」として興味を持ってもらえるように、ブース正面のもっとも目立つ壁面にCMをループ上映できるメインモニターを設置。サイズはこれまで以上に拡大し、CM映像での訴求力を高めました。(副次的に、後述の実演販売士によるブースセミナーでも巨大モニターが大活躍しました。)

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さらにブースに近づくと、SmartHRで何が解決できるかがわかる壁面デザインを設けています。ここでの狙いとしては、「ロゴ」から「CM」、そして「SmartHRの機能」へと、来場者の導線に沿って興味喚起から機能理解へと一連の流れつくることです。

来場者の方とお話すると、「CMで見たことはある」「名前は聞いたことあるけど詳細は知らないので話を聞きたい」というご意見がたくさんありました! CMで認知をとったあとに、イベントで熱量を高めながら理解を深める、といった良い流れができたように思います。


②実演販売士を“積極的に”起用した

これまでもSmartHRブースでは「実演販売士」を起用したセミナーでの集客施策を行っていましたが、今回も積極的に予算を投じて起用しました。来場者が来なかったら無駄になる可能性があったので、コスト削減のために見送ることも考えました。

しかし、来場者は必ずくると事前段階で予想し、さらに「ほとんどの企業は予算削減のために実演販売士を起用しないだろう」と見当をつけました。上手く行けば一強状態の賭けでしたが、これが大当たり! プレゼンテーションを行うたびに何十名もの集客を実現しました。

実演で使ったプレゼンスライドは、SmartHRのオウンドメディア運営等を担ってきたコンテンツ作りのプロであるサーキュレーションマーケティングユニットの@fujijun89の力を借りて大幅にアップデート。トレンドに沿って来場者の課題感に刺しにいく内容となり、多くの方がブース前で足を止めていました。メインモニターが大きいことで、遠くからでもスライドが見え、人が集まりやすくなっていたようにも思います。

ただ集めて終わりではなく、そのままブースのなかへ誘引するオペレーションも実施。実演終了後に、観覧者限定でオリジナルコンセプトブック「これからどうなる? 人事労務」を配布することで、しっかりとブースの中へと誘導しました。このコンセプトブックは、コミュニケーションデザイングループの@watabebeと前述の@fujijun89、人事労務 研究所の@tomosoeが中心となって制作したハイクオリティの冊子です! 自粛期間前に完成したもののコロナ禍で配布の機会を失いそのまま倉庫に眠っていた冊子が、ようやく日の目を見ました。

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企画当初は、中継スタイルでの実演販売も検討してましたが(いつかはやりたい!)、オフラインでの実演は圧倒的の集客力でした。販売士さんにとっても久しぶりのオフラインイベントで楽しみながら実演してたので、普段以上に熱が伝わったのかもしれないですね。


③Zoomを活用して、オフライン to オンラインの商談ブースを設置した

当初、現地要員は0にして、その代わりにオンライン商談ができる体制を整えることを検討していました。現場をすべてZoomで対応する方法です。
実際には、来場者数を鑑みてオフライン人員は必要になると判断し、万が一対応人数が不足したときのサポート要員として、Zoomでのオンライン商談を少数残しました。いわば、ハイブリッドの体制です。

集客が好調だったこともあり、繁忙期は現地の社員もZoomもフル稼働となり、Zoom商談はサポートどころか、率先して活用するぐらい重要なものとなりました。

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実施にあたっては、クリアすべき課題がありました。

実施までの課題

・Web商談をするためのインターネット回線、PC、カメラ、マイクの手配
・商談前に名刺情報をZoom対応社員に共有し、事後に名刺情報とヒアリング内容の紐付けが必要
・オンライン商談を案内するまでのオペレーション設計

このあたりは上手く事前に対策を整えられましたが、当日実施してみて難しさを実感しました。

実施して感じた課題と反省点

・インターネット回線やPCのトラブルでの接続不良
・席まで案内したときに名刺を取得し忘れるなどのオペレーションミス
・オンラインなら説明は聞かない、という抵抗感が強い来場者の対応
・Zoomが空いていても自分で接客をしてしまいリソースが逼迫する
・オフラインで対応している来場者から「デモが見たい」という要望が発生し、Zoomを繋いでいるPCでそのままデモ案内をしてしまい、Zoom商談が使えない
etc……。

いくつかの反省は残りますが、現地にいる人員数よりも多くの対応ができたので、取りこぼし防止にもつながったように思います。


今回取り上げた3つの策以外にも細かい工夫をたくさんしていますが、ここでは書ききれないのでいったん終わりにします! イベントって言語化するの大変ですよね……。それでもなにか参考になるものがあれば幸いです!


リード獲得以外の効果

不要なコストは抑えつつ、リード獲得を意識した攻めの施策を打つことで、目標を達成できました。リードの獲得単価も他のオンラインイベント施策よりも安く、費用対効果も良い結果となりました。

また、オフラインのイベントだからこそ、たくさんのメリットを感じました!

・オンライン施策ではリーチできなかった潜在層との接触ができた
・商談見込みのある課題感の合ったホットリードの獲得ができた
・商談中のお客さまの商談フェーズを促進できた
・既存ユーザーさまに対しアップセル提案と関係値強化ができた
・直近入社した社員のオンボーディングとして活用できた (※)

(※)SmartHRでは、ビジネスサイドの社員に「お客さまの声を直接聞く経験」として参加いただくことが多いです。

早速インサイドセールスからたくさんの商談化ができたと報告をもらっています。オンラインよりも熱量の高い方と出会えるオフライン展示会、今後いち早く回復してほしいと願ってます!


おわりに

イベント施策がオンラインでしかできなかった状況が半年間も続いたあとだったため、改めてオフラインイベントの良さを再認識する機会となりました。今後もSmartHRではオフラインイベントは重視したいと思いますし、一層オフラインとオンライン双方の特性を活かしてリード獲得を図っていきます。

そんな様々なチャレンジを一緒に取り組んでくれる方を積極的に募集しているので、よければお気軽にお声がけください!

10月以降もオフライン展示会の出展を控え、今回得た知見を生かしながら当日に向けて制作を進めています。次回はまた状況が変わるので、新たな発見があるかもしれません。(もしかしたら次は失敗するかも……?)良い気づきが得られたら、またレポートしたいと思います!

改めて、今回ご協力いただいた社員の皆さま、本当にお疲れさまでした! 打ち上げの企画をお楽しみに!

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SmartHRクラッピーもマスクをつけて声がけをがんばりました。お疲れさまでした。

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