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マエストロに学ぶマネジメント術

チャオ、日本の地中海にある小豆島にて業務遂行中のララライオンです🦁

当社のユニークな制度の1つにアプデワーク(副業制度)があります。
会社業務以外の副業を行うことで個人としての経験を積み、自身の知見をアップデート、ひいては会社にも良い影響を与えよう!という制度です。

私もこの制度を利用して、法務部の業務と並行して会社外ではオペラ歌手としての活動を行っています。
※会社内のイベントで歌った記事は↓↓こちら

当社の制度のおかげで、日々得難い経験をしておりますが、
その中でもやはり面白い人と出会える、というのが魅力の1つです。

マエストロ(指揮者)との出会いもそうです。

マエストロはオーケストラやキャストをまとめる役ですが、マエストロの音楽の作り方や、オーケストラ、キャストとの接し方は人によって千差万別です。

どのマエストロも素晴らしい音楽を構築し、
そのチームの個性と向き合います。
オペラで特定の目的を達成するために集まった1つの集合体、すなわち1つのプロジェクトとみた時に、マエストロのそれぞれのスタイルは業務のマネジメントスタイルとして、参考のひとつになるのではないかと思い、
今までお会いした尊敬するマエストロ達の印象を私なりにまとめてみようと思いました。

私が参加したオペラの規模や稽古期間などはそれぞれバラバラですし、役どころも異なりますので、マエストロとの距離感はその時々によって異なります。
当然、その距離感によってマエストロの対応は変わるかもしれません。
しかし、自分が実際に五感で経験して感じたことを伝えるということも、アプデワークやこのnoteの1つの面白みということもあり、極めて個人的な経験談というところでご容赦ください。


ここでは、
音楽を業務、歌を仕事のやり方
というふうに変換いただくとより身近に感じられると思います。

注:なお、以下に記載するマエストロは全て日本人です。現在活躍中の方もおり、名前を出すことが難しいため、思いついたオペラの役名で記載しています。

①マエストロアルフレード

とても伝統的な音楽の作り方をされます。
基本的にキャストの歌や表現はキャスト個人に任せつつ、どうしても歌い方の筋が悪い部分や、音楽的な決めどころがある場合のみ指摘をされます。
また、飲みニケーションが大好きで稽古後は必ずキャストと飲みに行っており、とにかくとっても元気です。笑
飲み会の席では音楽の話に限らず、美術史、世界史、日本史などの話から、自身が最近行った国の話などなど、幅広い話をいつも楽しそうにされています。
本人が意図しているかしていないのかはともかく、日々膨大な量のインプットをされているんだろうなと思います。

②マエストロリッカルド

演目の完成度はもちろんですが、それ以上にキャストの挑戦、成長を第一に考えられている方です。
稽古時に話す時に「みんなに向かって話す」と言うことは一切なく、その場に何人いようが、この方が話すときは常に個室で一対一で話をしている感覚になります。
しかし、話をしている当事者以外の方もその言葉に引き込まれて、みんな自分が言われているかのように感じます。
凄まじいエネルギーでごまかしなく向き合いつつ、一般論的なアドバイスは全くせず、その人にあった個別アドバイス、時にはとても通常では思いつかないようなアドバイスをされます。(しかもそれを実行すると伸びるから不思議!)
場の雰囲気は全く気にせず、その人に必要なアドバイスを高い熱量で行うため、時として現場の雰囲気が凍りつくこともあります。
料理が好きで適当に作るパスタが絶品、そして反応に困るギャグをよく言ってます。

③マエストロトニオ

この方がいる現場は全体の雰囲気がとにかく良く、マエストロが現場に入るとその場が和み始めます。稽古中は常に全体の雰囲気を見ており、稽古の合間合間で和気あいあいとなるような雑談や反応に困る冗談を入れています。
本番や稽古で割と大きめの失敗をしたキャストに対しても、責めることは一切せず、極力ポジティブな面を見てそれを言葉にされています。
一方で、コンマスやピアニストとは入念に進捗の相談をしており、稽古の出来具合や今後重点的に稽古すべき箇所などを話し合っているようです。現場のメンバーに不安感を与えないようにという配慮をとてもされている方だと思います。
休憩中にキャストが話しているプライベートな事柄もしっかり頭に入れて、色々と気にかけてくれます。

④マエストロロドルフォ

1番初回の稽古時に、自分はどのように楽譜を解釈してどのような世界観を作りたいかをキャストに説明し、自分の音楽の見方を伝えてくれます。
一方で、キャストの意見も柔軟に聞いてくれます。
「私はこういうふうな音楽、情景と理解して指揮をするが、どのように歌いたいか希望はあるか?」と確認する機会が多い印象です。
良い音楽を作ることに集中しているとともに、あまりキャストのプライベート領域には立ち入らないように注意している印象を受けます。常に一定のテンションを保ち、良い意味で揺れ動きを感じたことがありません。
そして、こちらのマエストロも反応に困るギャグを結構な頻度で言ってきます。


以上、敬愛するマエストロの特徴、いかがだったでしょうか? 
こうしてみると共通点は以下のような気がいたします。

反応に困るギャグを高頻度で言ってくる


冗談です。

上記に記載したマエストロの特徴はそれぞれ異なりますが、
実際に接した経験からあえて共通する部分を考えてみると、

  • 良い音楽を作ることに真摯であること

  • 状況が悪くなっても良い面を見て諦めないこと

  • 体力と集中力がずば抜けていること

  • 人となりが滲み出ていること

が共通している気がします。

こちら、少し遠めの稽古場所からの帰り道に作成したnoteでした。
私の経験が皆さまにとって少しでも参考になれば幸いです。
 
次回は「小豆島のお猿さんに学ぶマネジメント術」あたりをテーマにしようかと思います、ウキッ。
※本当に、ボス猿が交代したらその群れの雰囲気が変わるんですよ。


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